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いつも通りの朝がきた
いつものように
会社に向かう
駐車場である人と出会った
【菊地さん】だ
菊地さんとは
菊地さんが新入社員時代に
知り合い、それからは
社員としてお互い
いい関係を持っていた
ロッカーまでの短い距離だが
二人で話をした
他愛もない話だか
菊地さんは、ずっと笑って話してくれる
手を振って別れた
階段を登りながら
僕はため息をつく
会話を覚えてない
緊張しすぎて
なにも覚えていなかった
女の子と話すと緊張する
別に気にしてもいないんだけど
なぜか・・ね
仕事を終え
また仕事へ
駐車場から事務所へ歩いていると
君と会った
僕は固まってしまった
「お、お疲れ様です。」
挨拶すら緊張している
昨日のことが
走馬灯のように頭を駆け巡る
暑くないのに
へんな汗がでているのが分かる
不思議そうに見てくる君
お願いだから見ないでくれ
「お疲れ様です。今日も1日がんばりましょ!」
何か音がする
鼓動の音、早くなる鼓動
なんだこれ
なんだこの気持ち
聞き間違えか?
君が僕に向かって
「がんばりましょう」だと?
一気に熱くなる
顔も熱い
君を見ることができず
現場へ歩く
心臓の音が爆音となって
僕の体に鳴り響く
そこに1つの音が聞こえる
勘で分かる
君の足音だ
君が僕の後ろからついてきているのだ
「きょ、今日は忙しいにょか?」
噛み噛みだ
恥ずかしい
君は僕の後ろから
今日は大丈夫みたいなことを
言っているが
はっきりとは聞こえなかった
それと笑い声も聞こえた
後ろを振り向く
君が笑っていた
初めて見る君の笑顔
あのときの作り笑顔じゃない
本当の笑顔で
僕が噛んだことが
面白かったらしい
緊張したからなんて言えない
口下手だからと君に言った
いつの間にか
君は僕の隣で歩いていた
何も話さなかったが
君が笑顔で歩く姿に
僕は見とれていた
バイトが終わり
アパートに着いた
いつも通りにシャワーを浴び
いつも通りのイスに座る
天井に顔を向け
目をつぶった
今日という日の記憶は
絶対に忘れないだろう
君の笑顔が脳裏に浮かぶ
もっと笑顔が見たい
もっと話したい
もっと一緒にいたい
欲の沼に落ちていく
足・・腰・・腕・・どんどん落ちていく
いけないこととは分かっていた
だが僕は
もがき這い上がろうとはしない
君のことを・・
顔まで沈む
もう戻れないかもしれない
僕には秘密がある
君には言えない秘密がある。
いつものように
会社に向かう
駐車場である人と出会った
【菊地さん】だ
菊地さんとは
菊地さんが新入社員時代に
知り合い、それからは
社員としてお互い
いい関係を持っていた
ロッカーまでの短い距離だが
二人で話をした
他愛もない話だか
菊地さんは、ずっと笑って話してくれる
手を振って別れた
階段を登りながら
僕はため息をつく
会話を覚えてない
緊張しすぎて
なにも覚えていなかった
女の子と話すと緊張する
別に気にしてもいないんだけど
なぜか・・ね
仕事を終え
また仕事へ
駐車場から事務所へ歩いていると
君と会った
僕は固まってしまった
「お、お疲れ様です。」
挨拶すら緊張している
昨日のことが
走馬灯のように頭を駆け巡る
暑くないのに
へんな汗がでているのが分かる
不思議そうに見てくる君
お願いだから見ないでくれ
「お疲れ様です。今日も1日がんばりましょ!」
何か音がする
鼓動の音、早くなる鼓動
なんだこれ
なんだこの気持ち
聞き間違えか?
君が僕に向かって
「がんばりましょう」だと?
一気に熱くなる
顔も熱い
君を見ることができず
現場へ歩く
心臓の音が爆音となって
僕の体に鳴り響く
そこに1つの音が聞こえる
勘で分かる
君の足音だ
君が僕の後ろからついてきているのだ
「きょ、今日は忙しいにょか?」
噛み噛みだ
恥ずかしい
君は僕の後ろから
今日は大丈夫みたいなことを
言っているが
はっきりとは聞こえなかった
それと笑い声も聞こえた
後ろを振り向く
君が笑っていた
初めて見る君の笑顔
あのときの作り笑顔じゃない
本当の笑顔で
僕が噛んだことが
面白かったらしい
緊張したからなんて言えない
口下手だからと君に言った
いつの間にか
君は僕の隣で歩いていた
何も話さなかったが
君が笑顔で歩く姿に
僕は見とれていた
バイトが終わり
アパートに着いた
いつも通りにシャワーを浴び
いつも通りのイスに座る
天井に顔を向け
目をつぶった
今日という日の記憶は
絶対に忘れないだろう
君の笑顔が脳裏に浮かぶ
もっと笑顔が見たい
もっと話したい
もっと一緒にいたい
欲の沼に落ちていく
足・・腰・・腕・・どんどん落ちていく
いけないこととは分かっていた
だが僕は
もがき這い上がろうとはしない
君のことを・・
顔まで沈む
もう戻れないかもしれない
僕には秘密がある
君には言えない秘密がある。
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