3 / 5
イントロ②
しおりを挟む覚悟を決め宇佐木がたどり着いたのは、最下層を機械に変わり管理する人が住む屋敷で。
「おいおいおい、おっさんまさか、、、。」
ギギギと音がするように宇佐木が振り返るとネズミはいい顔で笑っていた。
「あぁ、詳しい自己紹介まだだったな。
この最下層のトップ。歌、絵、物語禁止に違反した者の取締役ねずみだ、よろしくな。」
宇佐木は門の前でポカンと口を開けて固まる。
覚悟は決めた。
今までのようなクソつまらないけれど安定した生活からもおさらばすることも決めた。
だがしかし、
「え、お前まじか?!まじなのか?!ありえないだろ!!」
創造物違反取締役。
機械の手足となり歌や絵、物語を創る者たちを取り締まり罰を与えるものたち。
この者たちの判断により廃人になるかどうか決定すると言っても過言ではない。
「なにをそんなに驚いてるんだ?」
「なにって、だってお前。金も名誉もある程度自由も保証されてるおっさんがなんの不満があってこんなことしようと、、。」
「あ?だって、金があってもつまらないものはつまらないんだよ。
なら、動くしかねぇだろ。それにこの仕事だってお前みたいな才能を見つけるためにやっていただけだしな。」
軽い口調でそういうと、ネズミはグッと伸びをし。
「うし、覚悟を決めろよ。お前のお披露目だ。」
宇佐木の背を力強く叩き笑う。
「やっぱりもう少し心の準備の時間を、、」
「あるわけねぇーだろ?時間は有限。時は金なりだ。でもまぁ、安心しろ。俺の仲間は癖は強いが面白い奴らだ。」
ねずみがためらう宇佐木の背を押しながら屋敷のドアを開ける。
「ようこそ、俺らの城"暁"へ!」
□□□
「おい、、おっさん。説明しろ。なんでお前の屋敷で。お前の仲間に。俺たちは椅子に縛られて拘束されてんだ?」
「思い当たる節が多すぎてわからねぇが、たぶん俺が1ヶ月も屋敷に戻らず、ぶらぶらしてたというのが第一候補かもしれん。」
決意を新たに、ドアをくぐり抜けた俺たちは手際良く手刀を決められ気付いたらここで並んで縛られていた。
「ていうか、なんであの人たちはあんなに手刀も縛るのも手慣れてるんだ?」
「それは、このクソ主人が良く脱走や音信不通になるため私たちが捕まえるために練習したからですね。」
宇佐木が声をした方を振り向くとパツパツの白いシャツと丈の短いフリフリのスカートを着た少女が足音もなく近くに来ていた。
「おい、クソ主人とは失礼だな。俺はこれでもお前たちの主人だぞ?」
「黙っていてください。」
「いやだから俺上司、、」
「黙っていてください。」
「...はい。」
宇佐木はこのわけのわからない状況に冷や汗を流す。
「それで、貴方は一体誰なのですか?」
予想していなかった自己紹介の場面にいよいよ固まる宇佐木。
だが、少女が口にした言葉。
「クソ主人様。また貴方どっからか拾ってきましたね。世話が大変なので拾ってくるなと何度も言ったでしょう。」
それは、宇佐木の緊張を一瞬でとかすものだった。
「俺はそんな捨て猫みたいに拾われてきたんじゃない!」
「なるほど、自分の意思でここまできたと。ならば、早く自分のおうちに帰りなさい。」
動物を追い払うように手を振ると、少女はネズミの方を向き。
「それで、クソご主人様は本当にこの子を連れてきてどうするつもりだったのですか。」
「人を動物や子供みたいに扱うな!俺の話を-----」
だが宇佐木の言葉を遮って、ネズミが答える。
「こいつにアイドルなって貰おうと思ってな!」
「----は?」
言っていることが理解できず固まる少女に。
「ついでに、ささっと世界も救ってもらおうかなと、連れてきた!」
その言葉に宇佐木は止まる。
「おい、おっさん...今世界を救うって---」
「もしかしてですが、クソご主人様---」
宇佐木の言葉をさえぎり背筋が凍るような笑顔を浮かべながら、少女が言う。
「あの楽曲をこの子に歌わせるつもりなのですか?!」
意味のわからない展開と。世界を救うなどというありえない言葉に。
宇佐木は意識を飛ばし現実から逃げることにした。
□□□
目が覚めると宇佐木はベットの上に横に---
ではなく、椅子に拘束されたまま真っ白な部屋に移動させられていた。
「さて、目覚めましたね。」
「なんで、俺はまだ縛られてるんだ...?」
ドアの付近で待機していた少女は宇佐木の前にしゃがみ込み、無表情のまま告げる。
「大変不本意ながらあなたのお世話係になりました、楓です。とりあえず貴方の実力が知りたいのでこれを見て歌ってください。」
宇佐木は顔の前に突きつけられた紙を見て首を傾げる。
「...これは?」
「楽譜です。貴方も歌を歌うならば知ってるでしょ?」
「ガクフ?」
「貴方まさか...!」
「初めて見ました...」
「はぁぁぁぁ?!」
怒りからくる震えに、楓が叫び立ち上がった。
「貴方ならどーやってこの時代に歌など歌えたのですか!取締役の目を掻い潜った人に教えてもらったのではないのですか!」
「独学でなんとなく歌ってました...」
身を縮ませながら喋る宇佐木に、楓はため息をつく。縛られた腕を外してあげながら
「まぁ良いです。計画はかなり崩れましたが、クソとはいえあの人が連れてきたのですから何か光るものがあるのでしょう。これからみっちり鍛えますので覚悟するように。」
「えと...宇佐木です。これからよろしくお願いします、、」
反論することを許されないような鋭い視線に涙目で答えながら宇佐木は思う。
どうしてこうなったんだ----と。
【3xxx年 10月 最下層】
あれから2ヶ月。
引っ掻き回すだけ引っ掻き回して去っていったおっさんにはあれから会えていない。
退屈な日々はなくなり大好きな音楽に関わり生活は充実していた。
それはもう、悲鳴をあげたいほどに...
「お腹から声を出して!呼吸を意識しなさい。」
いつものようにボイストレーニングを終えると楓は宇佐木に水を渡しながら
「では、歌の基礎はあらかた教え終わったのでこれからはダンスも並行して行います。」
「ダンス?!」
歌だけではダメなのかと目で訴える宇佐木に
「アイドルというもの歌って踊れないといけません。」
楓はゴソゴソと何か探しながら続ける
「基礎ステップを教えた後、パンパンと打つので死ぬ気で覚えて死ぬ気で避けてください。」
「...手拍子をうつんだよね?」
「いいえ、銃です。」
「死ぬよ?!」
宇佐木の心からの叫びに
「ですから、死ぬ気で覚えてください。死ぬので」
銃を持ち首を傾げながら楓は
「では、練習の開始です。」
「いーやーだぁぁぁ!!!」
宇佐木は半泣きで思う。
本当にどうしてこうなったんだ---と。
【3xxx年 4月 最下層】
あれから半年。濃厚で濃密な地獄のような時間は過ぎなんとか楓から合格を貰えたため久しぶりに休日だ。
だが何もする気にならず、屋上に登りふと空を見上げる。
昔は雨や雪、くもりの度に色を変えていた空は。
今は変わることなくただ青く青くそこにある。
『ピィーーーーーー』
音が響く。
今日は年に一度の中層から最下層に人が堕ちてくる日だったらしい。
固く固く閉ざされていた門が開く様に皆がざわめく。
ここ何十年も中層から最下層に人が堕ちることはなかったからだ。
ざわめきが広がるなか宇佐木は。
「ーーーっ。」
1人息を飲む。
そのボサボサの髪に。
無精髭に。
くたびれた白衣に。
全て見覚えが、既視感があったから。
気づいた時には走り出していた。
自分に何が出来るかも。
自分が何を成そうとしているのかも。
わからない。
お願いだから俺の見間違いであってくれ。
そう願いながらただただ走る。
門の傍についたとき。
AIに投げ飛ばされ転んだ男がそこにいた。
駆け寄り。
助け起こし。
顔を見る。
その顔は、宇佐木の願いとは裏腹に。
「おっさん…。」
見慣れたネズミで。
だが、見慣れない無機質な笑顔でそこにいた。
「な、なぁ、おっさん返事してくれよ。」
何度呼びかけても。
おっさんはただニコニコニコニコと笑いかけるだけで返事もない。
「嘘だよな···??おっさん、なぁ!」
頭ではわかってる。
"廃人"にされたのだと。
AIのルールを破った大罪人になったのだと。
周りの人々は興味を失ったのか去っていく。
当たり前だ。
最下層ではこんなのは日常茶飯事。
どうしたって慣れていく。
「なんで…おっさんは中ーーっ。」
言いかけた言葉は、止められる。
「これ以上は言わないでください。ここは監視の目が強いです。」
フードを深く被り、声を低く変えた楓は。
ただそう言うと、ネズミのポケットからビー玉らしき物を素早く取り出すと口を抑えていた手を離し歩き始める。
「主人様はしっかりとやるべきことを果たしたようです。私たちもやるべきことをやりましょう。」
宇佐木はおっさんにチラリと目をむける。
わかっているのだ。
ここで泣いても、嘆いても。
俺にはどうしようも出来ないことを。
廃人は喋ることなくただ笑い、目的も意図もなく歩くことしか出来ない。
それでも、未練がましく傍を離れられない宇佐木に。
「それはもうかつての主人様ではありません。私は命とは魂に宿ると思っています。もうその中にはかつての魂などないのです。弄り回されたハリボテの魂。」
ーーー声を震わせながら。
でも確かに、告げる。
「ただ笑うだけの人形のために貴方は歩みを止めるのですか?」
ーーー楓は1度も後ろを振り向くことなくそう言い切る。
まるで自分が未練を断ち切るように。
宇佐木はとめどなく流れる涙を拭い。
まっすぐ前を見て、
「行きます。」
確かな声で言う。
屋敷に着くと思い沈黙が場を支配する。
楓はビー玉をコロコロと掌の上で転がしながら外を見ている。
「楓さん...なぜ」
その問いには答えず楓は
「覚えていますか?あのときあなたはきっと仲間達に紹介すると言われたはず。疑問に思ったことはないですか?仲間達と言われたのにここには私1人しかいないことに。」
ただ、淡々と質問をする。
「なんで今その話を、-----っ!まさか。中層にも仲間がいたのか?!ならなんでおっさんは廃人になってる?裏切られたのか」
声を荒げる宇佐木に、
「いいえ、その逆です。仲間は最後まで使命を果たしてくれました。これで次の段階に進めます。」
楓は無表情に答える。
宇佐木は、楓の胸元を掴みそのまま壁に押し当て、
「なんでそんな、静かに受け止められるんだよっ!!」
叫ぶ。
訳が分からなかった。
仲間が1人壊れ。
それを当たり前のように受け入れるその姿が。
思わず殴りそうになり。
だが、その手に落ちる水滴に手を緩める。
「甘えんなよクソガキ。私たちはな、世界を変えようとしてんだよ!私たちは物語の勇者でも英雄でもないんだ。犠牲の一つもなくなせるわけもないんだよっ!」
乱暴に涙を拭うと、宇佐木の手を振り払い。そして、未練も振り払うように続ける。
「仕方なかったんです。貴方の歌を世界中に広めるためにあっちはまだ潰せない。だから、何かあったとき主人は自分を捨てる覚悟をしてました。それが今日だっただけ。でもそのおかげで最後のピースは揃いました。」
楓はビー玉を光に当てながら続ける。
「遺志はつながったんです。ここがバレるのも時間の問題。覚悟を固めなさい。今日が貴方のアイドルデビューです。」
宇佐木はもう何も言わなかった。
聞きたいことも。
問い詰めたいことも。
沢山あった。
だが、それは今ではない。
自覚する。
どこか自分は甘えていた、と。物語のように誰も死なず別れもなくハッピーエンドになるものだと思っていた。
おっさんについて行くと。そう決めたあの時から甘えなんて許されなかったというのに。
「楓。どこで歌うんだ?」
「そんなの決まってるじゃないですか。」
----ビルの屋上です
ビルにたどり着くとそこに白衣をまとった1人の青年がいた。
「その白衣、、、」
茶髪の髪に眼鏡をしたその青年は、こちらに気づき歩み寄る。
「君がネズミが言っていた宇佐木か。」
「おっさんの仲間の人、、か?」
「うん、自己紹介が遅れてすまないね。僕は猿渡だ。気軽にサルと呼んでくれ。」
さてと、呟いて。
「雲一つなく晴れ渡った空。いいライブ日和だ---ウサギ」
「え、あ、はい?な,なんだ?」
「そんな慌てないでいいよ。君にはこれから歌を歌い、たどり着いた未来で君が思うがままに過ごし未来を変える。それはいいね?」
「え...未来?!」
だまって猿を見つめる楓に。
ぽかんと口を開けるウサギ。
「まさか何も聞いてないのかい?!ではなんと言われて君はここにいるんだい?!」
「アイドルに。アイドルになって世界を魅了してこいって...」
アイドル、アイドルと言葉を繰り返し。
「そうか、そうきたか!間違ってないがネズミってやつは本当に---」
そう言って笑うと。
しまいには「まぁなんでもいい」と結論づけ。
「その認識で間違ってはないよ。ただ舞台が1000年前の日本。運命を決めたゲームの中に君もアイドルとしてプレイヤーとして参加して欲しいのさ。」
「へ?」
固まるウサギを置いて男は。
「あとは、今から何があっても君が歌いきってくれればそれで問題ないよ。5分後にはライブ開始だ。」
そういうと、サルは機械をいじり始めた。
あまりの情報の多さに宇佐木は考える。
ーーなぜ、おっさんが俺に託したのかも分からない。
ーー俺がなぜ選ばれたのかもわからない。
ーー俺がどうしたいのかも分からない。
----なんでおっさんは俺にはなにも
「面白いから、ただそれだけだったと思うよ。」
「え?」
「あいつは愉快犯だからなぁ。結末が決まってる話は大嫌いだったから。なにも話さず君になにも背負わせずただ選択肢を与えたかったんだと思うよ。」
機械をいじる手は止めずサルは淡々と続けた。
ウサギは手をにぎしめ上を向く。
あぁ、わからない。
今の自分の感情が。
これからの行動が。
「よし、準備はできた。さぁビー玉を持って。」
だから、歌おう。
「さぁ、ライブの開始だ。楓も準備はいいね?」
「大丈夫です。」
悩んだり、悲しいことがあったときのいつもの癖。
俺には歌しかないから。
歌を唄うことしか出来ないから。
悩みを吹き飛ばすように。
考えをまとめるために。
「ーーーーーーー♪」
歌が響く。
哀しみが伝わる歌。
だが、親しい人を送り出すような歌。
力強く、しかし優しい歌。
突然光が弾けた。
目を覆いたくなる光。
だが、目を瞑り一心に唄い、ステップを踏む宇佐木は気づかない。
光り輝き、響く唄にサイレンが騒がしくなる。
そして、本の中から出てきた5本の線が宇佐木の周りを回る。
音符が踊り、跳ね回る。
ウサギが目を開けるとそこはキラキラと光るステージになっていた。
「OK。いい感じだ。みんなの感情のエネルギーも歌のエネルギーも溜まってきた。」
宇佐木は固まる。
鳴り響くサイレンに。
何故か自分の周りにある5本の線、音符に。
思考を放棄しそうだが、歌は歌い続ける。
「ウサギ、どうかどうかお願い主人様の願いどうか叶えて」
楓の願いが聞こえて瞬間----
ウサギは白い空間にいた。
【アップデート完了しました。】
突然声が響く。
【設定されたプログラムに伴い、質問致します。】
宇佐木の戸惑いは無視し。構わず続ける。
【To be continue·····? YES or NO
ーーこのクソな世界を壊す覚悟はありますか?】
選択肢と、添えられたたった1文。
意味がわからない、だが。
ーー人間が想像し創造することをやめ、全てミスのないシステムや機械に任せる世界。
ーー人間は冷め、世界は覚め。
ーーつまらない、世界。
ーーつまらない、人間。
ほんとにクソな世界だ。
あぁ、こんな世界なら確かに·····
壊したい
宇佐木は無意識にしかし、確固たる意思でYESを押す。
びゅっ!
突如音が吹き荒れる。
空間にノイズが走る。
5本の線が宇佐木の周りを取り巻くように踊る。
音符が廻り、舞い踊り、跳ね回り。
大音声で音楽を奏で出す。
躍動的で刺激的でだが、情熱的な音楽が空間を支配する。
そして、今までのどこか機械じみた声とは違う聲がたしかに耳に響く。
"良く選んだ!よく逃げなかった。それでこそ僕が選んだ人"
ーー傲慢で不遜な声が。
"世界は君を変えてくれない。だから、君が世界を変えるんだ!"
ーーでもどこか優しさを伴う声が。
"今度こそ世界を君の手で魅了しよう!"
ーー祈りのように、願いのようにそう告げる。
廻り巡る。
人生が巡り、音は変り、世界が廻り。
5本の線と音符は全て弾け、音楽は共にとまる。
AIがビルの屋上についたとき。
そこには誰もいなかった。
ーー宇佐木は知らない。
これから何が起こるのかも。
これが世界のエンディングを変えることになることも。
そんなこと知るべくもなかった。
宇佐木は闘う。
ーーただ、歌を唄うためだけに。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
「おまえを愛することはない!」と言ってやったのに、なぜ無視するんだ!
七辻ゆゆ
ファンタジー
俺を見ない、俺の言葉を聞かない、そして触れられない。すり抜ける……なぜだ?
俺はいったい、どうなっているんだ。
真実の愛を取り戻したいだけなのに。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】慈愛の聖女様は、告げました。
BBやっこ
ファンタジー
1.契約を自分勝手に曲げた王子の誓いは、どうなるのでしょう?
2.非道を働いた者たちへ告げる聖女の言葉は?
3.私は誓い、祈りましょう。
ずっと修行を教えを受けたままに、慈愛を持って。
しかし。、誰のためのものなのでしょう?戸惑いも悲しみも成長の糧に。
後に、慈愛の聖女と言われる少女の羽化の時。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる