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愛の猛攻
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あれから毎日、イオと一緒に寝ている。
身の回りの世話をする侍女はそのままにしてもらったけれど、扉の前で護衛している騎士さんは担当を外された。
その代わりに部屋を覆う結界がある。
魔力をその魔道具に供給すれば発動する、優れものだ。
「リア、かわいい。」
「はいはい。」
最初は勿論無視してたんだけど、この度に「俺のこと、嫌いか?」だとか泣きそうな表情をするので、
ぶっきらぼうながらも短い返事をすることにしたのだ。
あれだけ愛を囁かれちゃ嫌えるはずもなく、
なんだかんだ言って絆されてるなあ。
「最近は訓練場に来なくなったけど、どうした?」
「大規模な魔法でも魔力は大量に消費するんだけど、
転移もそれなりに消費するからね。
移動するのが面倒だから、部屋で魔力を消費している。」
「そう。訓練場には男がいるからね。来なくて正解だよ。」
だったら、今まで訓練場の横で遊ばせていたのはなんなのか。
突っ込むとねちねちとさとされそうなので止めておいた。
「イオ、貴方の番はどうしているのかしら?」
俺は母上に執務室に呼び出されていた。
勿論王の執務室だから、王である父上もいる。
一刻も早く帰ってリアと一緒にいたいのに。
呼び出された時、思わず舌打ちをしてしまった。
「………部屋でのんびりと過ごしていますよ。」
「そうなの。」
「それだけなら帰ります。」
そう言って立ち上がったイディオスを母である王妃は呼び止める。
「なら、部屋から出てこないのはセシリアちゃんの意思なのかしら?」
「ええ、勿論。」
「………そう。さて、本題を話すわ。」
「…………。」
「私、セシリアちゃんとお茶会をしたいの。
息子の番だというのに、会ったのは数回じゃない?
交流を深めたいわ。」
「交流を深める必要性を感じません。
リアは俺1人だけを見ていればいいんです。
いくら母上でも、強引に事を進めるというなら、
全力で排除します。」
「ふぅ、貴方。」
「イディオス。」
「何ですか、父上。」
「これは王命だ。
王妃であるマーガレットと交流をはかるということは、
彼女にとってプラスになることだ。
何も面白がってお茶会をしようなどと言っているわけではないのだ。」
「……………。」
「受けてくれるな?」
「………………畏まりました。」
王命を断れば反逆者として周りに認識されてもおかしくはない。
最悪、他国に逃げるという手があるが、リアに負担をかけるであろうため、それは最終手段だ。
確かに女性の頂点である母上と交流を深めるということはメリットがある。
とはいえ、利点があるというのは分かっているけれど、
それでもリアを家族にも見せたくない。
嫌々ながらお茶会をしてもいいと返事をした。
~作者から~
ぐだぐだになってしまいました。
私のハートは脆いので批評は………。
身の回りの世話をする侍女はそのままにしてもらったけれど、扉の前で護衛している騎士さんは担当を外された。
その代わりに部屋を覆う結界がある。
魔力をその魔道具に供給すれば発動する、優れものだ。
「リア、かわいい。」
「はいはい。」
最初は勿論無視してたんだけど、この度に「俺のこと、嫌いか?」だとか泣きそうな表情をするので、
ぶっきらぼうながらも短い返事をすることにしたのだ。
あれだけ愛を囁かれちゃ嫌えるはずもなく、
なんだかんだ言って絆されてるなあ。
「最近は訓練場に来なくなったけど、どうした?」
「大規模な魔法でも魔力は大量に消費するんだけど、
転移もそれなりに消費するからね。
移動するのが面倒だから、部屋で魔力を消費している。」
「そう。訓練場には男がいるからね。来なくて正解だよ。」
だったら、今まで訓練場の横で遊ばせていたのはなんなのか。
突っ込むとねちねちとさとされそうなので止めておいた。
「イオ、貴方の番はどうしているのかしら?」
俺は母上に執務室に呼び出されていた。
勿論王の執務室だから、王である父上もいる。
一刻も早く帰ってリアと一緒にいたいのに。
呼び出された時、思わず舌打ちをしてしまった。
「………部屋でのんびりと過ごしていますよ。」
「そうなの。」
「それだけなら帰ります。」
そう言って立ち上がったイディオスを母である王妃は呼び止める。
「なら、部屋から出てこないのはセシリアちゃんの意思なのかしら?」
「ええ、勿論。」
「………そう。さて、本題を話すわ。」
「…………。」
「私、セシリアちゃんとお茶会をしたいの。
息子の番だというのに、会ったのは数回じゃない?
交流を深めたいわ。」
「交流を深める必要性を感じません。
リアは俺1人だけを見ていればいいんです。
いくら母上でも、強引に事を進めるというなら、
全力で排除します。」
「ふぅ、貴方。」
「イディオス。」
「何ですか、父上。」
「これは王命だ。
王妃であるマーガレットと交流をはかるということは、
彼女にとってプラスになることだ。
何も面白がってお茶会をしようなどと言っているわけではないのだ。」
「……………。」
「受けてくれるな?」
「………………畏まりました。」
王命を断れば反逆者として周りに認識されてもおかしくはない。
最悪、他国に逃げるという手があるが、リアに負担をかけるであろうため、それは最終手段だ。
確かに女性の頂点である母上と交流を深めるということはメリットがある。
とはいえ、利点があるというのは分かっているけれど、
それでもリアを家族にも見せたくない。
嫌々ながらお茶会をしてもいいと返事をした。
~作者から~
ぐだぐだになってしまいました。
私のハートは脆いので批評は………。
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