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結婚してください1
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「セシリア、食べるときはローブは脱ぎなさい。」
「………。」
無言でローブを脱ぐ少女。
ローブを被っていたせいで分からなかったが、
少女はとても美しい。
年齢は12際くらいだろうか。
神の祝福を受けたとされている白みがかった銀髪。
瞳は王族の血が色濃く流れている証拠でもある黒。
顔は言わずもがな、パーツは黄金比で配置されている。
ああ、それよりも、なによりも、
「結婚してください。」
番を見つけた。
見た瞬間にこの人だ!と思った。
鮮血の戦乙女も美人の類いではあるが、どうでもいい。
ああ、その黒い瞳がこちらに向けられている。
胸が歓喜で震える。
「お、おい、いきなりどうしたんだ?」
「まさか、番か?」
野太い男の声なんか聞きたくない。
君の声を聞かせてくれ。
いつか現れる番のためにと、給料は貯めてある。
王族は年に白金貨60枚(6億)が貰えるのだが、それも貯めてある。
君がドレスが欲しいと言うのなら、いくらでも買ってあげる。
宝石が欲しいのなら、鉱山を買い占めてあげる。
望みは何でも叶えるから結婚してくれ。
「ロリコン?」
こちらを見たのは一瞬。
直ぐに目をそらされ、母親の元へと行ってしまった。
絶望に身を包まれる。
何が悪かったのか。
急に求婚したのが悪かったのか。
確かに花束や指輪を持たない中での求婚はいけなかったな。
今すぐ王都に戻り、最高級の宝石の原石を最高の職人にカットさせ、指輪やネックレスを作らねば。
「王都に戻る。」
「いやいやいや、シルクスパイダーを買えるかもしれないんじゃなかったっけか?」
シルクスパイダーなんかどうでもいい。
1番優先すべきは番だ。
「おいおい、落ち着けって。
あの女の子はイディオスの番なのか?」
「ああ。」
君が疲れるなんて思いをしなくてもいいように、
俺が抱き抱えて歩こう。
食事は自分の手で食べなくていい。
俺が食べさせてあげよう。
君の美しい姿を誰にも見せたくないから、
城にある自室に閉じ込めてしまおう。
世話は俺が全てする。
「落ち着けって!
先ずは、王都に連れてくなら、両親に許可を取らないといけないだろ。」
「そーそー、あの子がおやつを食べてる間に話せば?」
勿論だ。
愛しい愛しい愛しい番の両親に嫌われれば婚姻は難しくなるからな。
いつもみたいに猫をかぶり、優しくて優秀な王子を演じなければ。
ああ、早く君と2人っきりの時間を過ごしたい。
~作者から~
眠くて、執筆したいんだけど書けな(-.-)Zzz・・・・
「………。」
無言でローブを脱ぐ少女。
ローブを被っていたせいで分からなかったが、
少女はとても美しい。
年齢は12際くらいだろうか。
神の祝福を受けたとされている白みがかった銀髪。
瞳は王族の血が色濃く流れている証拠でもある黒。
顔は言わずもがな、パーツは黄金比で配置されている。
ああ、それよりも、なによりも、
「結婚してください。」
番を見つけた。
見た瞬間にこの人だ!と思った。
鮮血の戦乙女も美人の類いではあるが、どうでもいい。
ああ、その黒い瞳がこちらに向けられている。
胸が歓喜で震える。
「お、おい、いきなりどうしたんだ?」
「まさか、番か?」
野太い男の声なんか聞きたくない。
君の声を聞かせてくれ。
いつか現れる番のためにと、給料は貯めてある。
王族は年に白金貨60枚(6億)が貰えるのだが、それも貯めてある。
君がドレスが欲しいと言うのなら、いくらでも買ってあげる。
宝石が欲しいのなら、鉱山を買い占めてあげる。
望みは何でも叶えるから結婚してくれ。
「ロリコン?」
こちらを見たのは一瞬。
直ぐに目をそらされ、母親の元へと行ってしまった。
絶望に身を包まれる。
何が悪かったのか。
急に求婚したのが悪かったのか。
確かに花束や指輪を持たない中での求婚はいけなかったな。
今すぐ王都に戻り、最高級の宝石の原石を最高の職人にカットさせ、指輪やネックレスを作らねば。
「王都に戻る。」
「いやいやいや、シルクスパイダーを買えるかもしれないんじゃなかったっけか?」
シルクスパイダーなんかどうでもいい。
1番優先すべきは番だ。
「おいおい、落ち着けって。
あの女の子はイディオスの番なのか?」
「ああ。」
君が疲れるなんて思いをしなくてもいいように、
俺が抱き抱えて歩こう。
食事は自分の手で食べなくていい。
俺が食べさせてあげよう。
君の美しい姿を誰にも見せたくないから、
城にある自室に閉じ込めてしまおう。
世話は俺が全てする。
「落ち着けって!
先ずは、王都に連れてくなら、両親に許可を取らないといけないだろ。」
「そーそー、あの子がおやつを食べてる間に話せば?」
勿論だ。
愛しい愛しい愛しい番の両親に嫌われれば婚姻は難しくなるからな。
いつもみたいに猫をかぶり、優しくて優秀な王子を演じなければ。
ああ、早く君と2人っきりの時間を過ごしたい。
~作者から~
眠くて、執筆したいんだけど書けな(-.-)Zzz・・・・
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