私、のんびり暮らしたいんです!

クロウ

文字の大きさ
上 下
6 / 53

お客様です……

しおりを挟む
「セシリアーー!!!」


「(-.-)Zzz・・・・」


「起きなさーい!!お客様よ!」


「(-.-)Zzz・・・・」


「起きなさいって言ってるでしょー!?」


「(-.-)Zzz・・・・」


「ふ~、絶対に防音結界を張ってるわ。
あの人がいないとセシリアの結界は破れないし。
どうしましょう?」


「あの、どうかしましたか?」



背後から騎士様が忍び寄ってきました。
ですが、「鮮血の戦乙女」と呼ばれていた魔導師である私が気づかないわけがありません。
常に気配探知をしているのですから。

それにしても、顔が整っている。
流石、王族だ。

え、なんで王族か分かったって?

ふふん、簡単よ。
私は幼少期の殿下を見ているから。



「それが、娘が結界を張ってて起きないのよ。
私では破壊できないし、どうしたものかと思って。」


「…………これでも私は国の精鋭部隊である魔導師団の一員です。任せてください。」


「そう?」



確かに内包する魔力量は王族だけあってかなりある。
幼少期から暴走させないようにと訓練を積んできただろうから、精密な作業は出来るだろう。

だが、私とて魔導師団に在籍していたことがあるのだ。
王族にこそ及ばないもののそれなりの実力はある。
その私が出来ないことを軽々と出来るのだろうか。



「…………………ふー、1人では無理そうです。
他の者も呼んできましょう。」



やっぱり無理だった。

セシリアは貴族とかのお偉いさんに関わらず、
田舎でスローライフを送りたいみたいだけれど、
私は反対だ。

ローブをあげたら、より何もしなくなったけど。

とにかく!人との接触をさせたい。
人とふれあい、コミュニケーション能力をつけさせたい。

外に強制的に出させ、同年代の子と遊ばせようとしたのだけれど、失われた魔法と言われている転移魔法を使い、部屋へと戻り、結界を張られてしまったという過去がある。

今回はそんなことにはならないだろうと思う。
王国の魔導師団は世界中の人々に知られているほど有名であり、確かな実力を持っている。
数人の魔導師が周りにいれば、セシリアの力を押さえきれるだろう。

特に今回の「番探し」に来た人達はトップクラスの実力の持ち主のはずだ。

うん。あの人には後で話すとして、セシリアは魔導師達に任せるとしよう。

……セシリアには「ベッドがふかふかで気持ちいいよ。」だとか、「美味しいものが食べれるよ。」とか、
「貴族の人の妻になったら、身の回りの世話は使用人がやってくれるよ。」だとか言えば着いていくだろう。

よし、そうとなれば、セシリアの荷物の整理をしなくっちゃ!










~作者から~
やっぱり、長く書くというのは難しいですね。
話を繋げないと1000文字はいかない。

これからもお読みいただければ幸いです。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

自由気ままな生活に憧れまったりライフを満喫します

りまり
ファンタジー
がんじがらめの貴族の生活はおさらばして心機一転まったりライフを満喫します。 もちろん生活のためには働きますよ。

異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜

ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった! 謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。 教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。 勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。 元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。 力を持っていても順応できるかは話が別だった。 クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。 ※ご注意※ 初投稿、試作、マイペース進行となります。 作品名は今後改題する可能性があります。 世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。 旅に出るまで(序章)がすごく長いです。 他サイトでも同作を投稿しています。 更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。

辺境伯令嬢に転生しました。

織田智子
ファンタジー
ある世界の管理者(神)を名乗る人(?)の願いを叶えるために転生しました。 アラフィフ?日本人女性が赤ちゃんからやり直し。 書き直したものですが、中身がどんどん変わっていってる状態です。

底辺おっさん異世界通販生活始めます!〜ついでに傾国を建て直す〜

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 学歴も、才能もない底辺人生を送ってきたアラフォーおっさん。  運悪く暴走車との事故に遭い、命を落とす。  憐れに思った神様から不思議な能力【通販】を授かり、異世界転生を果たす。  異世界で【通販】を用いて衰退した村を建て直す事に成功した僕は、国家の建て直しにも協力していく事になる。

知らない異世界を生き抜く方法

明日葉
ファンタジー
異世界転生、とか、異世界召喚、とか。そんなジャンルの小説や漫画は好きで読んでいたけれど。よく元ネタになるようなゲームはやったことがない。 なんの情報もない異世界で、当然自分の立ち位置もわからなければ立ち回りもわからない。 そんな状況で生き抜く方法は?

私、平凡ですので……。~求婚してきた将軍さまは、バツ3のイケメンでした~

玉響なつめ
ファンタジー
転生したけど、平凡なセリナ。 平凡に生まれて平凡に生きて、このまま平凡にいくんだろうと思ったある日唐突に求婚された。 それが噂のバツ3将軍。 しかも前の奥さんたちは行方不明ときたもんだ。 求婚されたセリナの困惑とは裏腹に、トントン拍子に話は進む。 果たして彼女は幸せな結婚生活を送れるのか? ※小説家になろう。でも公開しています

異世界で生きていく。

モネ
ファンタジー
目が覚めたら異世界。 素敵な女神様と出会い、魔力があったから選ばれた主人公。 魔法と調合スキルを使って成長していく。 小さな可愛い生き物と旅をしながら新しい世界で生きていく。 旅の中で出会う人々、訪れる土地で色々な経験をしていく。 3/8申し訳ありません。 章の編集をしました。

なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた

いに。
恋愛
"佐久良 麗" これが私の名前。 名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。 両親は他界 好きなものも特にない 将来の夢なんてない 好きな人なんてもっといない 本当になにも持っていない。 0(れい)な人間。 これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。 そんな人生だったはずだ。 「ここ、、どこ?」 瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。 _______________.... 「レイ、何をしている早くいくぞ」 「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」 「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」 「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」 えっと……? なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう? ※ただ主人公が愛でられる物語です ※シリアスたまにあり ※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です ※ど素人作品です、温かい目で見てください どうぞよろしくお願いします。

処理中です...