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婚約パーティー
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作法やら何やらでこなさなければならないことが多かったため1日のスケジュールがギッシリめで、1日1日が短く感じられた。
あれから1ヵ月と少しが経っていた。
保護された時は9歳だったけど10歳よりの9歳だったから。9歳が22歳と結婚するのと10歳が22歳と結婚するのじゃ全然違うからね。
ロリコンかと聞いたら全力で否定された。
他の女じゃ起たないとか言われたけど…………起たないって(苦笑)
「ファウスティーナ、美しいよ」
「ありがとう」
一目惚れって信じない質だったけど、ファウストのデロ甘な言動を側で見聞きしてれば信じられる。
言わなくても察してほしい系の男とは違って聞けば答えてくれるし、なんか側にいて落ち着くというか。
「さ、行こうか」
「うん」
『ファウスト=フォン=フロムナード第2王子殿下、
並びにファウスティーナ=アイゼンバーグ公爵令嬢の
おな~り~!』
視線が刺さる。ざわついているのが分かる。
「沢山練習してたから大丈夫」
「付け焼きやいばだけど。頑張るね」
国王陛下・王妃様への挨拶、婚約宣言が無事に終わった。若干名射殺すような目線を向けてきた人がいたけど。
次は挨拶回りだ。と言ってもあちらから来てくれる。
「殿下、この度はご婚約おめでとうございます。
幸あらんことを」
「息子から聞いていた通り、お美しいご令嬢ですな!」
「まさか息子をファウスティーナの夫に、などと申しませんな?」
「ははは、このおめでたい日に息子を第2夫に進めませんよ!公爵、ご冗談が上手で」
「はははは」
近くにいたアイゼンバーグ公爵が口をはさんだ。
和やかに、「ははは」と笑ってるけど目は鋭い。
前世が一夫一妻だったから一妻多夫っていうのは何か違和感を感じるんだよね。
だから釘を指してくれるのはありがたい。
相手の貴族は「おめでたい日に言わない」って言ってるけど、それは裏返せばおめでたい日じゃなければ言うってこと。
「わたくしにも挨拶をさせてくださる?」
カッシーナ=デルベスだ。
「まさかファウスト様がわたくし以外と結婚なさるとは思ってもいませんでしたわ。
見たところ成人していないようですけれど」
「ええ、出会って直ぐに運命だと感じまして。
その日のうちに陛下へ願い出たんですよ」
「…………そうなんですの」
そう言って去って行った。あんなにファウストに執着してたのに、そうとは思えない去り方だった。
あれから1ヵ月と少しが経っていた。
保護された時は9歳だったけど10歳よりの9歳だったから。9歳が22歳と結婚するのと10歳が22歳と結婚するのじゃ全然違うからね。
ロリコンかと聞いたら全力で否定された。
他の女じゃ起たないとか言われたけど…………起たないって(苦笑)
「ファウスティーナ、美しいよ」
「ありがとう」
一目惚れって信じない質だったけど、ファウストのデロ甘な言動を側で見聞きしてれば信じられる。
言わなくても察してほしい系の男とは違って聞けば答えてくれるし、なんか側にいて落ち着くというか。
「さ、行こうか」
「うん」
『ファウスト=フォン=フロムナード第2王子殿下、
並びにファウスティーナ=アイゼンバーグ公爵令嬢の
おな~り~!』
視線が刺さる。ざわついているのが分かる。
「沢山練習してたから大丈夫」
「付け焼きやいばだけど。頑張るね」
国王陛下・王妃様への挨拶、婚約宣言が無事に終わった。若干名射殺すような目線を向けてきた人がいたけど。
次は挨拶回りだ。と言ってもあちらから来てくれる。
「殿下、この度はご婚約おめでとうございます。
幸あらんことを」
「息子から聞いていた通り、お美しいご令嬢ですな!」
「まさか息子をファウスティーナの夫に、などと申しませんな?」
「ははは、このおめでたい日に息子を第2夫に進めませんよ!公爵、ご冗談が上手で」
「はははは」
近くにいたアイゼンバーグ公爵が口をはさんだ。
和やかに、「ははは」と笑ってるけど目は鋭い。
前世が一夫一妻だったから一妻多夫っていうのは何か違和感を感じるんだよね。
だから釘を指してくれるのはありがたい。
相手の貴族は「おめでたい日に言わない」って言ってるけど、それは裏返せばおめでたい日じゃなければ言うってこと。
「わたくしにも挨拶をさせてくださる?」
カッシーナ=デルベスだ。
「まさかファウスト様がわたくし以外と結婚なさるとは思ってもいませんでしたわ。
見たところ成人していないようですけれど」
「ええ、出会って直ぐに運命だと感じまして。
その日のうちに陛下へ願い出たんですよ」
「…………そうなんですの」
そう言って去って行った。あんなにファウストに執着してたのに、そうとは思えない去り方だった。
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