6 / 13
婚約パーティー
しおりを挟む
作法やら何やらでこなさなければならないことが多かったため1日のスケジュールがギッシリめで、1日1日が短く感じられた。
あれから1ヵ月と少しが経っていた。
保護された時は9歳だったけど10歳よりの9歳だったから。9歳が22歳と結婚するのと10歳が22歳と結婚するのじゃ全然違うからね。
ロリコンかと聞いたら全力で否定された。
他の女じゃ起たないとか言われたけど…………起たないって(苦笑)
「ファウスティーナ、美しいよ」
「ありがとう」
一目惚れって信じない質だったけど、ファウストのデロ甘な言動を側で見聞きしてれば信じられる。
言わなくても察してほしい系の男とは違って聞けば答えてくれるし、なんか側にいて落ち着くというか。
「さ、行こうか」
「うん」
『ファウスト=フォン=フロムナード第2王子殿下、
並びにファウスティーナ=アイゼンバーグ公爵令嬢の
おな~り~!』
視線が刺さる。ざわついているのが分かる。
「沢山練習してたから大丈夫」
「付け焼きやいばだけど。頑張るね」
国王陛下・王妃様への挨拶、婚約宣言が無事に終わった。若干名射殺すような目線を向けてきた人がいたけど。
次は挨拶回りだ。と言ってもあちらから来てくれる。
「殿下、この度はご婚約おめでとうございます。
幸あらんことを」
「息子から聞いていた通り、お美しいご令嬢ですな!」
「まさか息子をファウスティーナの夫に、などと申しませんな?」
「ははは、このおめでたい日に息子を第2夫に進めませんよ!公爵、ご冗談が上手で」
「はははは」
近くにいたアイゼンバーグ公爵が口をはさんだ。
和やかに、「ははは」と笑ってるけど目は鋭い。
前世が一夫一妻だったから一妻多夫っていうのは何か違和感を感じるんだよね。
だから釘を指してくれるのはありがたい。
相手の貴族は「おめでたい日に言わない」って言ってるけど、それは裏返せばおめでたい日じゃなければ言うってこと。
「わたくしにも挨拶をさせてくださる?」
カッシーナ=デルベスだ。
「まさかファウスト様がわたくし以外と結婚なさるとは思ってもいませんでしたわ。
見たところ成人していないようですけれど」
「ええ、出会って直ぐに運命だと感じまして。
その日のうちに陛下へ願い出たんですよ」
「…………そうなんですの」
そう言って去って行った。あんなにファウストに執着してたのに、そうとは思えない去り方だった。
あれから1ヵ月と少しが経っていた。
保護された時は9歳だったけど10歳よりの9歳だったから。9歳が22歳と結婚するのと10歳が22歳と結婚するのじゃ全然違うからね。
ロリコンかと聞いたら全力で否定された。
他の女じゃ起たないとか言われたけど…………起たないって(苦笑)
「ファウスティーナ、美しいよ」
「ありがとう」
一目惚れって信じない質だったけど、ファウストのデロ甘な言動を側で見聞きしてれば信じられる。
言わなくても察してほしい系の男とは違って聞けば答えてくれるし、なんか側にいて落ち着くというか。
「さ、行こうか」
「うん」
『ファウスト=フォン=フロムナード第2王子殿下、
並びにファウスティーナ=アイゼンバーグ公爵令嬢の
おな~り~!』
視線が刺さる。ざわついているのが分かる。
「沢山練習してたから大丈夫」
「付け焼きやいばだけど。頑張るね」
国王陛下・王妃様への挨拶、婚約宣言が無事に終わった。若干名射殺すような目線を向けてきた人がいたけど。
次は挨拶回りだ。と言ってもあちらから来てくれる。
「殿下、この度はご婚約おめでとうございます。
幸あらんことを」
「息子から聞いていた通り、お美しいご令嬢ですな!」
「まさか息子をファウスティーナの夫に、などと申しませんな?」
「ははは、このおめでたい日に息子を第2夫に進めませんよ!公爵、ご冗談が上手で」
「はははは」
近くにいたアイゼンバーグ公爵が口をはさんだ。
和やかに、「ははは」と笑ってるけど目は鋭い。
前世が一夫一妻だったから一妻多夫っていうのは何か違和感を感じるんだよね。
だから釘を指してくれるのはありがたい。
相手の貴族は「おめでたい日に言わない」って言ってるけど、それは裏返せばおめでたい日じゃなければ言うってこと。
「わたくしにも挨拶をさせてくださる?」
カッシーナ=デルベスだ。
「まさかファウスト様がわたくし以外と結婚なさるとは思ってもいませんでしたわ。
見たところ成人していないようですけれど」
「ええ、出会って直ぐに運命だと感じまして。
その日のうちに陛下へ願い出たんですよ」
「…………そうなんですの」
そう言って去って行った。あんなにファウストに執着してたのに、そうとは思えない去り方だった。
3
お気に入りに追加
348
あなたにおすすめの小説

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

転生したので猫被ってたら気がつけば逆ハーレムを築いてました
市森 唯
恋愛
前世では極々平凡ながらも良くも悪くもそれなりな人生を送っていた私。
……しかしある日突然キラキラとしたファンタジー要素満載の異世界へ転生してしまう。
それも平凡とは程遠い美少女に!!しかも貴族?!私中身は超絶平凡な一般人ですけど?!
上手くやっていけるわけ……あれ?意外と上手く猫被れてる?
このままやっていけるんじゃ……へ?婚約者?社交界?いや、やっぱり無理です!!
※小説家になろう様でも投稿しています
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
女性が全く生まれない世界とか嘘ですよね?
青海 兎稀
恋愛
ただの一般人である主人公・ユヅキは、知らぬうちに全く知らない街の中にいた。ここがどこだかも分からず、ただ当てもなく歩いていた時、誰かにぶつかってしまい、そのまま意識を失う。
そして、意識を取り戻し、助けてくれたイケメンにこの世界には全く女性がいないことを知らされる。
そんなユヅキの逆ハーレムのお話。

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

私、のんびり暮らしたいんです!
クロウ
ファンタジー
神様の手違いで死んだ少女は、異世界のとある村で転生した。
神様から貰ったスキルで今世はのんびりと過ごすんだ!
しかし番を探しに訪れた第2王子に、番認定をされて……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる