男女比崩壊世界で逆ハーレムを

王城敷地内騎士団詰所

【発見と救出】の話にある人名、
イディオスからファウストに変更しました。
m(__)m　

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　子爵の領地から王都までそこそこ時間はかかったけど
無事到着することができた。


女性の護送ってどこかは情報を仕入れたのか分からないけど、何故か盗賊とかが襲撃してくる。
今回は黒龍騎士団が護送してたし、敵わないと思って
何もしてこなかったのかな？




「名前を教えてくれるかな？」




　名前、名前、名前？
産まれてから1度も呼ばれたことがない。
転生者で前世の記憶があるからこそ9年間の地下監禁
生活に耐えられた。


そもそも地下に監禁されたのは将来成長してから
手込めにするつもりだったみたいだし、
酷いことはされなかった。


食事は1日3食、ベット有り、服も何枚か、風呂は入れたし暇潰しの本や道具も与えられた。


あ、あれ？
よくよく考えると監禁されていた以外はいい待遇。


　むむむむっと考えていたら何を思ったのか空気が
重くなった。




「ーーーーそうか。」


「………………」




　あまりにも空気が重かったので明るく話しかけた。




「あ、あの！」


「なにかな？」


「な、名前をつけてほしいなって。お願いします………」




ズキューーン




　ファウストに向けられた言葉だったが回りの人も
巻き添えくらい、ハートにクリティカルヒット。


男女比100:1の世の中で王都は女は多いものの接する
機会はあまりなく、色々なことに耐性が無い。


よくそれで人口が維持できてるなって？
寿命が100歳くらい、出産適齢が15～50歳くらいまでと普通なものの、1度の出産で双子を産むことは珍しくなく、妊娠してから出産までの時間が短いから。
だいたい2ヶ月で出産できる。




「どうします？」ﾋｿﾋｿ


「そんな急に言われても決められないですよ。」ﾋｿﾋｿ


「ーーーーーーーファウスティーナはどう？」


「ああっ！？」


「相談もなしに決めて何なんですか！
俺だって………」


「自分の名前はファウストって言うんだけど、
それと対になる女名だよ。
ティーナは過去に偉大な功績を残した聖女の名前。」




　王族色の金や青のドレスや装飾品を舞踏会等で
着れないように、名前も王族のと似たようなのを
つけてはいけないという暗黙の了解がある。


王妃は公爵家の令嬢だから良いとして、
王太子エドマリスだったらエドワードはNG、
王女フローベルだったらフローレンスがNGだとか。
第2王子のファウストの場合ファウアーとか
ファウスティーナはもろ暗黙の了解に抵触しちゃって
る。


ファウストがファウスティーナと名付けたのは独占欲の現れ。近しい、大切な人なんだと周囲に示すためだ。




「ファウス、ティーナ。ファウスティーナ。」


「うん、君の名前はファウスティーナ。」


「ありがとう！」




　まばゆいばかりの笑顔。
名前をつけられなかったことに落ち込んでいた男性陣もその笑顔にまあいっかという気分になったとさ。