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3.妹ってかわいいよな。
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「おにいちゃま、もうすぐこの家でていっちゃうの?」
「ん?」
12歳になった俺。自室で荷物整理をしていたら気づかない
うちに妹が部屋に入ってきてたらしい。
行儀の良い子だからノックはしただろうし、それでも俺が気づかないから
待てなくて入ってきちゃったんだろう。
ぬいぐるみを抱えて口に手を当ててしゃべる妹のイザベルちゃん、
愛称べりーたたんが寂しそうに俺を見ていた。
妹のイザベラは父親と母親に半々に似た可愛い女の子だ。
髪色は母親、瞳の色も母親似の淡いブロンド色の髪に薄い空色の瞳。
二重だけど父親に似たすっきりの目には俺と同じ父親からの遺伝の泣きボクロ。
俺に似なかった糸目じゃないので将来はさぞ美人さんになるだろうと
家族の贔屓目なしに思える彼女に俺は結構めろめろだ。
母親も娘と並ぶと年の離れた姉妹のような容姿をしているが、
あちらは王道、ふわふわ系であるのに対してイザベルはやや目がすっきりして
切れ長なため少し勝気そうに見える。それがツンデレぽくて
お兄ちゃんなんてホントはあんまり好きじゃないけど好きなんだからねっ!
みたいな、天邪鬼感があって俺的にはこちらの方がより好みだった。
家族を何邪な目で見てるんだってまあ、いわないでくれ。
生まれた頃から俺の糸目を見ている所為か、どんな顔をしてもぎゃん泣きしない
貴重な幼児なのだ。ちゃんと家族としても可愛がって当然だろう。
7歳も離れている上に俺は更に前世分大人だ。
今更生意気な妹だろうと軽くあしらえるところだが、慕われると
もう溺愛してしまうのだ。
家族みんなで溺愛した所為か逆に内弁慶になってしまって
身内以外に感情表現が下手な不器用な子になってしまったが
それも俺にはなついてる感が堪らなくて中々直せずにいる。
こんな子に「将来はお兄ちゃんのお嫁さんになるの」と言われたら
俺は犯罪を犯さない自信はないが、それはイザベラは言わない。
もうすぐ5歳になるイザベラにはすでに許婚(仮)がいて
将来が決まっているからだ。
そいつはくそ生意気にも未来の義兄に「くそ糸目」ととんでもない
あだ名をつけて呼び、クソガキの癖して目を離すとイザベラに迫って
いちゃいちゃしようとしたり良い格好を見せようとしたりするので
俺がことごとく失敗に陥れていたら恨まれた。
俺が家を出て寮に入るのに一番の悔しさはそいつの邪魔が出来なくなることだ。
やたら顔面偏差値の高いモテ顔も気に食わない。
良い家の子供で取り巻きもつれて毎回、俺に挑んで敗れている。
子供時の7歳差はエベレストよりも高いと知らないのか懲りない。
イザベラはお兄ちゃんのカッコいい所が大好きだし、
俺は手を抜く気もないし
イケメンに囲まれてもお兄ちゃんが良いととてとてと傍に来る妹が天使で
相手がこの国の王太子の長男だと分かっていても本気でおもてなしする。
コテンパンにのされるのも王子には良い経験だろうと嘯いて。
「そうだよ。王都の王都魔法学院に通うんだ。全寮だから家を出るんだ。」
「さみしい。」
ああ、ここにリアル天使がいる。
俺が家を出ることは一年も前から言い聞かせているのに未だぐずる妹がつらい。
俺も、妹の周りに飛び回る奴らが子供ながら
全人類の男の敵、乙女ゲーのイケメン攻略対象かっ
て言うぐらい整った顔の奴ばかりでそんな狼どもがいるのに妹と離れるのは
断腸の思いだが学校だから仕方ないんだっ!
(おれは恋愛ゲームはギャルゲーしかしたことないけどなっ!)
「クリフ王子に変なことされたら大声で叱ってビンタしなさい。
お兄ちゃんは許します。」
「?」
将来を案じる俺の発言にこてっと首をかしげるイザベラちゃんはきっと
俺の心配を理解していない(泣)
「お兄ちゃんは学校に行っても夏休みには家に帰るし、冬休みにも家に帰る。長期の休みは必ず帰るから、手紙いっぱい書いて送ってね」
「うん」
こうして俺は後ろ髪を引かれつつ家を出て
国一番の学校と呼ばれる王都魔法学院の入学した。
ここで、ここから俺の望みとは斜めに反れた波乱万丈の人生が始まるなんて
この時はこれっぽっちも予想してなかった。
「おにいちゃま、もうすぐこの家でていっちゃうの?」
「ん?」
12歳になった俺。自室で荷物整理をしていたら気づかない
うちに妹が部屋に入ってきてたらしい。
行儀の良い子だからノックはしただろうし、それでも俺が気づかないから
待てなくて入ってきちゃったんだろう。
ぬいぐるみを抱えて口に手を当ててしゃべる妹のイザベルちゃん、
愛称べりーたたんが寂しそうに俺を見ていた。
妹のイザベラは父親と母親に半々に似た可愛い女の子だ。
髪色は母親、瞳の色も母親似の淡いブロンド色の髪に薄い空色の瞳。
二重だけど父親に似たすっきりの目には俺と同じ父親からの遺伝の泣きボクロ。
俺に似なかった糸目じゃないので将来はさぞ美人さんになるだろうと
家族の贔屓目なしに思える彼女に俺は結構めろめろだ。
母親も娘と並ぶと年の離れた姉妹のような容姿をしているが、
あちらは王道、ふわふわ系であるのに対してイザベルはやや目がすっきりして
切れ長なため少し勝気そうに見える。それがツンデレぽくて
お兄ちゃんなんてホントはあんまり好きじゃないけど好きなんだからねっ!
みたいな、天邪鬼感があって俺的にはこちらの方がより好みだった。
家族を何邪な目で見てるんだってまあ、いわないでくれ。
生まれた頃から俺の糸目を見ている所為か、どんな顔をしてもぎゃん泣きしない
貴重な幼児なのだ。ちゃんと家族としても可愛がって当然だろう。
7歳も離れている上に俺は更に前世分大人だ。
今更生意気な妹だろうと軽くあしらえるところだが、慕われると
もう溺愛してしまうのだ。
家族みんなで溺愛した所為か逆に内弁慶になってしまって
身内以外に感情表現が下手な不器用な子になってしまったが
それも俺にはなついてる感が堪らなくて中々直せずにいる。
こんな子に「将来はお兄ちゃんのお嫁さんになるの」と言われたら
俺は犯罪を犯さない自信はないが、それはイザベラは言わない。
もうすぐ5歳になるイザベラにはすでに許婚(仮)がいて
将来が決まっているからだ。
そいつはくそ生意気にも未来の義兄に「くそ糸目」ととんでもない
あだ名をつけて呼び、クソガキの癖して目を離すとイザベラに迫って
いちゃいちゃしようとしたり良い格好を見せようとしたりするので
俺がことごとく失敗に陥れていたら恨まれた。
俺が家を出て寮に入るのに一番の悔しさはそいつの邪魔が出来なくなることだ。
やたら顔面偏差値の高いモテ顔も気に食わない。
良い家の子供で取り巻きもつれて毎回、俺に挑んで敗れている。
子供時の7歳差はエベレストよりも高いと知らないのか懲りない。
イザベラはお兄ちゃんのカッコいい所が大好きだし、
俺は手を抜く気もないし
イケメンに囲まれてもお兄ちゃんが良いととてとてと傍に来る妹が天使で
相手がこの国の王太子の長男だと分かっていても本気でおもてなしする。
コテンパンにのされるのも王子には良い経験だろうと嘯いて。
「そうだよ。王都の王都魔法学院に通うんだ。全寮だから家を出るんだ。」
「さみしい。」
ああ、ここにリアル天使がいる。
俺が家を出ることは一年も前から言い聞かせているのに未だぐずる妹がつらい。
俺も、妹の周りに飛び回る奴らが子供ながら
全人類の男の敵、乙女ゲーのイケメン攻略対象かっ
て言うぐらい整った顔の奴ばかりでそんな狼どもがいるのに妹と離れるのは
断腸の思いだが学校だから仕方ないんだっ!
(おれは恋愛ゲームはギャルゲーしかしたことないけどなっ!)
「クリフ王子に変なことされたら大声で叱ってビンタしなさい。
お兄ちゃんは許します。」
「?」
将来を案じる俺の発言にこてっと首をかしげるイザベラちゃんはきっと
俺の心配を理解していない(泣)
「お兄ちゃんは学校に行っても夏休みには家に帰るし、冬休みにも家に帰る。長期の休みは必ず帰るから、手紙いっぱい書いて送ってね」
「うん」
こうして俺は後ろ髪を引かれつつ家を出て
国一番の学校と呼ばれる王都魔法学院の入学した。
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