37 / 63
35,ほめられたい
しおりを挟む
そして翌朝――。
「よお類っち! ……っておまえどうしたー?」
廊下で会った冬夜から、怪訝そうな顔をされる。
「ふあ……。え、ぼく、何かヘン?」
類はあくびを噛み殺した。
「目の下にクマができてる。眠れなかったとか? ……あっ、さてはまた帝サンと朝まで!?」
「違うよ。そんなんじゃない」
「じゃあなんだよ?」
「ちょっと夜更かししちゃっただけ。今回は自己責任」
そこで営業部のひとりが、廊下の向こうのドアから顔を出した。
「おい、犬束、電話!」
「うぉ! 今行きまっす」
行きかけた冬夜が振り返り、類を見る。
「あんまムリすんなよ? 仕事は適当にサボって昼寝でもしとけ」
彼は慌ただしく営業部のフロアへ消えていった。
その背中を見送り、類はぼやく。
「適当にサボって昼寝、とかする勇気ないってば……」
新人のくせに、それができる冬夜は大物すぎる。
そもそもそんなことができるような性格なら、類も目の下にクマなんか作らなかった。
夜更かしした原因は、昨日帝に渡された教本だったのだ。教本に沿い、文書作成ソフトをいじっていたら朝になってしまった。ベーシックなソフトに知らない機能がありすぎて、類も驚いたが……。
けれどおかげで、社内公募用の書類は一通り完成させることができた。
自分なりに完璧だった。
昨日はいきなり応募用紙を作っていたが、企画書や予定表も必要だと気づいて作った。
内容自体はこの前の会議ですでに決まっていたし、体裁や掲載内容に不備がなければ問題ないはずだ。
きっと帝にほめられる。
(ご褒美ってなんだろ?)
類はワクワクしながら昨日できなかった“印刷”をして、総務部にある帝のデスクへそれを持っていった。
すると帝は書類を数秒で流し読みして類を見た。
「問題ないでしょう。これで進めてください」
「えっ?」
彼の返答がシンプルすぎて、類は戸惑ってしまう。
「進めるってどうやって?」
「アナタの作った予定表によると、次にやるべきことは“社内への告知”となっています」
「それは……もしかしてぼくが……!?」
コミュ障の類にはハードルが高かった。
「他に誰がいます?」
帝が眼鏡を押し上げる。
「それは……ぼくしか……」
「ならアナタがやるしかありませんよね?」
「でも、いつ、どこで……?」
類の背中に冷たい汗が噴き出す。
帝は小さく息をつき、突き放すように言った。
「今すぐ各部署を回って、応募用紙を配ってくれば?」
「……そん、な……」
目の前が暗くなる。きっとほめてもらえると思ったのに……。書類作成だけでほめられようという類が甘かった。
ともかく周囲の人たちの目もあるし、ここでノーと言える雰囲気じゃない。
「わ、わかりました……行ってきます……」
類はトボトボと総務部のフロアをあとにした。決まったことをやる掃除担当と、主導的に動かなければならないプロジェクトの進行役とでは仕事の難易度が違った。
(いや、でも……誰になんて言って配ればいいんだろう?)
廊下の隅。プリンターが次々とはき出す書類を前に、類は途方に暮れる。
開発部には虎牙部長が、営業には冬夜がいる。そこはきっと、頼めば手を借りられる。でも生産管理部は? 工場は?
類が気軽に話しかけられそうな相手はいなかった。
(こういう時は一番えらい人をつかまえる? それとも初めに目が合った人?)
知らない人に話しかけてスルーされたり、話しかけようとして声に詰まってしまう自分を想像する。
(ダメだ! 胃が痛くなってきた……もう泣きそう!)
会社やみんなのために頑張りたいと思っていたのに、また逃げ出したくなっている類がいる。本当は逃げ出したくなんかないのに。
「……ああもうっ、とらさんとベアマンカーで逃亡しちゃおうかな?」
印刷したてのあたたかい書類を束ねながらヤケクソになっていると……。
「なんだ、類は愛の逃避行がお望みか?」
「ヒッ!?」
虎牙部長本人が真後ろにいて、心臓が止まりそうになった。
「こっ、虎牙さん……。ぼく……、心の声もれてました?」
「もしくは、俺がエスパーなのかもな?」
虎牙は死にそうな類とは対照的な、陽気な笑顔を浮かべている。
「で、それ、例の社内公募の?」
「ええ……。各部署に配りにいかなくちゃいけなくて……」
「なるほど、手伝おうか?」
類の暗いオーラに気づいたのか、虎牙が心配そうな顔で右手を差しだした。
「えっ……?」
「ひとりじゃ大変だろ?」
「え、と……でも……」
それはもちろん手伝ってほしい。差し伸べられた手にすがりつきたい。
なのにどうしてか、その手を取る気にはなれなかった。
「全然大変じゃないです……」
口からそんな言葉が出る。
「ただ配るだけだし……」
「え、類、大丈夫か?」
悲壮感を漂わせすぎたのか、虎牙の方が動揺をにじませた。
「いや、ごめんなさい! そうじゃなくて、ぼく……」
今どんなテンションでいるべきなのか。類は混乱した頭で考える。
「ぼくっ、頑張ります……! これはぼくがしなきゃいけないことだから!」
類は目の奥に力を入れて、思わず泣きそうになるのをこらえた。
「お、おう……そうか、頑張れ……」
虎牙は右手を引っ込め、見送る姿勢を見せる。どちらかというと類の様子に面食らっているみたいだ。
(虎牙さんに心配かけちゃいけない!)
類はその気持ちだけで、すぐそばにある総務部のドアをくぐった。
「失礼します……!」
すると総務部員たちが「また来たのか」といった顔で振り向く。
自席で体ごと振り向いた帝は何も言わなかった。類が何をしに来たのかわかっていて、成り行きを見守るつもりらしい。
背中にはまだ、虎牙の視線を感じた。
たぶん廊下から、窓越しに見ている。
類は息を吸った。
「あのう……」
みんなからの視線は感じるものの、彼らが手を止めて聞く様子はない。
「すみません!」
腹に力を入れ、声を張った。
「社内公募で、新商品のアイデアを募ることになりました! よかったら……いや、ぜひ、応募してください。会社から金一封が出ます!」
金一封のことより、このプロジェクトの重要性を説くべきだったのか? みんなからの反応はない。
「よ、よろしくお願いします……」
入り口に近い席から順に応募用紙を配りながら、類の心の中はパニックだった。どうふるまえば正解なのか、さっぱりわからない。
(もう、ぼく、絶対こういうの向いてない!)
でも応募用紙は受け取ってもらえた。
「ありがとうございます、よろしくお願いします……」
あとは「よろしく」だけを繰り返し、類はひたすら頭を下げる。
形だけかもしれないが、何人かが「面白そうだね」と言ってくれた。
帝からの“ご褒美”は出るんだろうか?
それに虎牙は……。
「よお類っち! ……っておまえどうしたー?」
廊下で会った冬夜から、怪訝そうな顔をされる。
「ふあ……。え、ぼく、何かヘン?」
類はあくびを噛み殺した。
「目の下にクマができてる。眠れなかったとか? ……あっ、さてはまた帝サンと朝まで!?」
「違うよ。そんなんじゃない」
「じゃあなんだよ?」
「ちょっと夜更かししちゃっただけ。今回は自己責任」
そこで営業部のひとりが、廊下の向こうのドアから顔を出した。
「おい、犬束、電話!」
「うぉ! 今行きまっす」
行きかけた冬夜が振り返り、類を見る。
「あんまムリすんなよ? 仕事は適当にサボって昼寝でもしとけ」
彼は慌ただしく営業部のフロアへ消えていった。
その背中を見送り、類はぼやく。
「適当にサボって昼寝、とかする勇気ないってば……」
新人のくせに、それができる冬夜は大物すぎる。
そもそもそんなことができるような性格なら、類も目の下にクマなんか作らなかった。
夜更かしした原因は、昨日帝に渡された教本だったのだ。教本に沿い、文書作成ソフトをいじっていたら朝になってしまった。ベーシックなソフトに知らない機能がありすぎて、類も驚いたが……。
けれどおかげで、社内公募用の書類は一通り完成させることができた。
自分なりに完璧だった。
昨日はいきなり応募用紙を作っていたが、企画書や予定表も必要だと気づいて作った。
内容自体はこの前の会議ですでに決まっていたし、体裁や掲載内容に不備がなければ問題ないはずだ。
きっと帝にほめられる。
(ご褒美ってなんだろ?)
類はワクワクしながら昨日できなかった“印刷”をして、総務部にある帝のデスクへそれを持っていった。
すると帝は書類を数秒で流し読みして類を見た。
「問題ないでしょう。これで進めてください」
「えっ?」
彼の返答がシンプルすぎて、類は戸惑ってしまう。
「進めるってどうやって?」
「アナタの作った予定表によると、次にやるべきことは“社内への告知”となっています」
「それは……もしかしてぼくが……!?」
コミュ障の類にはハードルが高かった。
「他に誰がいます?」
帝が眼鏡を押し上げる。
「それは……ぼくしか……」
「ならアナタがやるしかありませんよね?」
「でも、いつ、どこで……?」
類の背中に冷たい汗が噴き出す。
帝は小さく息をつき、突き放すように言った。
「今すぐ各部署を回って、応募用紙を配ってくれば?」
「……そん、な……」
目の前が暗くなる。きっとほめてもらえると思ったのに……。書類作成だけでほめられようという類が甘かった。
ともかく周囲の人たちの目もあるし、ここでノーと言える雰囲気じゃない。
「わ、わかりました……行ってきます……」
類はトボトボと総務部のフロアをあとにした。決まったことをやる掃除担当と、主導的に動かなければならないプロジェクトの進行役とでは仕事の難易度が違った。
(いや、でも……誰になんて言って配ればいいんだろう?)
廊下の隅。プリンターが次々とはき出す書類を前に、類は途方に暮れる。
開発部には虎牙部長が、営業には冬夜がいる。そこはきっと、頼めば手を借りられる。でも生産管理部は? 工場は?
類が気軽に話しかけられそうな相手はいなかった。
(こういう時は一番えらい人をつかまえる? それとも初めに目が合った人?)
知らない人に話しかけてスルーされたり、話しかけようとして声に詰まってしまう自分を想像する。
(ダメだ! 胃が痛くなってきた……もう泣きそう!)
会社やみんなのために頑張りたいと思っていたのに、また逃げ出したくなっている類がいる。本当は逃げ出したくなんかないのに。
「……ああもうっ、とらさんとベアマンカーで逃亡しちゃおうかな?」
印刷したてのあたたかい書類を束ねながらヤケクソになっていると……。
「なんだ、類は愛の逃避行がお望みか?」
「ヒッ!?」
虎牙部長本人が真後ろにいて、心臓が止まりそうになった。
「こっ、虎牙さん……。ぼく……、心の声もれてました?」
「もしくは、俺がエスパーなのかもな?」
虎牙は死にそうな類とは対照的な、陽気な笑顔を浮かべている。
「で、それ、例の社内公募の?」
「ええ……。各部署に配りにいかなくちゃいけなくて……」
「なるほど、手伝おうか?」
類の暗いオーラに気づいたのか、虎牙が心配そうな顔で右手を差しだした。
「えっ……?」
「ひとりじゃ大変だろ?」
「え、と……でも……」
それはもちろん手伝ってほしい。差し伸べられた手にすがりつきたい。
なのにどうしてか、その手を取る気にはなれなかった。
「全然大変じゃないです……」
口からそんな言葉が出る。
「ただ配るだけだし……」
「え、類、大丈夫か?」
悲壮感を漂わせすぎたのか、虎牙の方が動揺をにじませた。
「いや、ごめんなさい! そうじゃなくて、ぼく……」
今どんなテンションでいるべきなのか。類は混乱した頭で考える。
「ぼくっ、頑張ります……! これはぼくがしなきゃいけないことだから!」
類は目の奥に力を入れて、思わず泣きそうになるのをこらえた。
「お、おう……そうか、頑張れ……」
虎牙は右手を引っ込め、見送る姿勢を見せる。どちらかというと類の様子に面食らっているみたいだ。
(虎牙さんに心配かけちゃいけない!)
類はその気持ちだけで、すぐそばにある総務部のドアをくぐった。
「失礼します……!」
すると総務部員たちが「また来たのか」といった顔で振り向く。
自席で体ごと振り向いた帝は何も言わなかった。類が何をしに来たのかわかっていて、成り行きを見守るつもりらしい。
背中にはまだ、虎牙の視線を感じた。
たぶん廊下から、窓越しに見ている。
類は息を吸った。
「あのう……」
みんなからの視線は感じるものの、彼らが手を止めて聞く様子はない。
「すみません!」
腹に力を入れ、声を張った。
「社内公募で、新商品のアイデアを募ることになりました! よかったら……いや、ぜひ、応募してください。会社から金一封が出ます!」
金一封のことより、このプロジェクトの重要性を説くべきだったのか? みんなからの反応はない。
「よ、よろしくお願いします……」
入り口に近い席から順に応募用紙を配りながら、類の心の中はパニックだった。どうふるまえば正解なのか、さっぱりわからない。
(もう、ぼく、絶対こういうの向いてない!)
でも応募用紙は受け取ってもらえた。
「ありがとうございます、よろしくお願いします……」
あとは「よろしく」だけを繰り返し、類はひたすら頭を下げる。
形だけかもしれないが、何人かが「面白そうだね」と言ってくれた。
帝からの“ご褒美”は出るんだろうか?
それに虎牙は……。
0
お気に入りに追加
110
あなたにおすすめの小説
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

女神の間違いで落とされた、乙女ゲームの世界でオレは愛を手に入れる。
にのまえ
BL
バイト帰り、事故現場の近くを通ったオレは見知らぬ場所と女神に出会った。その女神は間違いだと気付かずオレを異世界へと落とす。
オレが落ちた異世界は、改変された獣人の世界が主体の乙女ゲーム。
獣人?
ウサギ族?
性別がオメガ?
訳のわからない異世界。
いきなり森に落とされ、さまよった。
はじめは、こんな世界に落としやがって! と女神を恨んでいたが。
この異世界でオレは。
熊クマ食堂のシンギとマヤ。
調合屋のサロンナばあさん。
公爵令嬢で、この世界に転生したロッサお嬢。
運命の番、フォルテに出会えた。
お読みいただきありがとうございます。
タイトル変更いたしまして。
改稿した物語に変更いたしました。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

聖獣王~アダムは甘い果実~
南方まいこ
BL
日々、慎ましく過ごすアダムの元に、神殿から助祭としての資格が送られてきた。神殿で登録を得た後、自分の町へ帰る際、乗り込んだ馬車が大規模の竜巻に巻き込まれ、アダムは越えてはいけない国境を越えてしまう。
アダムが目覚めると、そこはディガ王国と呼ばれる獣人が暮らす国だった。竜巻により上空から落ちて来たアダムは、ディガ王国を脅かす存在だと言われ処刑対象になるが、右手の刻印が聖天を示す文様だと気が付いた兵士が、この方は聖天様だと言い、聖獣王への貢ぎ物として捧げられる事になった。
竜巻に遭遇し偶然ここへ投げ出されたと、何度説明しても取り合ってもらえず。自分の家に帰りたいアダムは逃げ出そうとする。
※私の小説で「大人向け」のタグが表示されている場合、性描写が所々に散りばめられているということになります。タグのついてない小説は、その後の二人まで性描写はありません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる