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1、麻都は可愛い
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僕は立花水城(たちばなみずき)、高校で教師をしている。
けど、趣味はゲーム。しかも街のゲーセンに置いてあるアーケードゲームが大好きだ。
僕は同性結婚している。
相手は麻都、元教え子だ。
教え子と恋仲なんて不謹慎とか思うだろうが、実は彼が中学の頃から友達だった。
まあ、一緒にイベントに行った夜、ちょっとした事があって恋仲になったんだ。
僕も好きで彼も好き、両思いだから仕方ない。
家族の理解もあって、僕の養子になることで結婚出来た。
で、これは結婚前の話。
いかに僕が忍耐と奮戦の日々を送ったか聞いてくれるかい?
ああ、ちなみに僕は平静だと「僕」なんだけど、ハイになると「俺」になるんだ。
いや、仕方ないだろ、麻都が可愛すぎるから。
それは麻都が高2の頃の話。
休日、いつものゲーセンで、いつもの仲間で集まる。
いつもの仲間は小さい子から大人までゲーム好きが集まる仲間で、このゲーセンが主催したゲーム大会で知り合って自然に出来た。
勝ってばかりの俺に、よし!と麻都が前に出た。
「僕が水城を倒すから!」
「出たー、彼女が出ました!水城センセー!」
麻都がゲーム機に座ると、みんながはやし立てる。
よし、フフフフ……彼女認定に僕は満足する。
可愛い、麻都はマジで可愛い。
高2なのに、仕草が子供っぽくて、すぐすねるところとかマジ可愛い。
頭の先から靴下まで、全部ユニクロとしまむらってとこも可愛い。
キャラコラボ限定、必死で買いに行くとこについてったけど、選ぶ姿が可愛くて、めっちゃスマホで激写してた。それに気がつかないほど熱中する姿もいい。
「誰が彼女だよ!」
手足バタバタさせて、恥ずかしそうに真っ赤になる。
可愛い!!!!このまま死にたい!!
だが、それはそれ、ゲームはマジでやる。
手加減無しの格闘戦。
麻都はいつも操作の容易な可愛い女の子を選ぶので、僕は嫉妬でボコボコに倒す。
なぜだ、何故女の子を選ぶんだ。
そこは僕似のキャラだろ!
で、結局、当たり前のように勝った。
麻都がすねて、ピョンと椅子から飛び降りると僕の方へ駆けてきて腕を引っ張る。
ウフフ、やはりこのすねすね攻撃も勝者の至高!
「ちぇっ、ちぇっ!ちっとも勝てないんだもん!
水城~帰りにモスの混ぜ混ぜシェイクおごって!おごってくれなきゃ許さない!」
「何で俺がおごるんだよ、普通負けた方じゃん」
「負けて悔しいもん!」
麻都がムウッとしてると、横から最近メンバーに入った芳井が彼の手を握った。
「僕、おごってあげるよ!今から映画見に行こうよ」
「えー、映画は遅くなるもん。晩ご飯に遅れたら、お母さんにゲーム取り上げられちゃうんだ」
「でもほら、見たいって言ってたじゃん」
彼が指さすポスターは、確かに麻都が見に行きたかった映画だ。
期間限定のリバイバル上映のアニメ。
僕は限定フィギュア付きの前売りを準備している。
今度の休みに誘う予定だった。
「僕、お年玉まだ持ってるから出してあげるよ。一緒に見ようよ」
「えっ、ほんと?」
麻都がフラッと傾いて、思わず僕はその手を引っ張った。
「い、い、い、いまから行くのは保護者として感心しないぞ、遅くなるだろう。
ほら、混ぜ混ぜシェイクおごってあげるから行こう。
麻都が好きなレタスで包んだバーガーも買ってあげるから」
「マジ??!!行く行くー!!」
麻都がピョンと僕の手に飛びつく。
勝った!
フフフ……今の麻都は晩ご飯前、映画より腹が減ってるはずだ。
チッと僕を睨む、芳井と目を合わせる。
こ、こいつっ!麻都を狙ってやがる!
2人の視線がバチバチと火花を上げる。
芳井がフイッと顔をそらして麻都にニッコリ手を振った。
「じゃ、またな。
今度会った時、麻都の好きなのおごってあげるよ!」
「うん!ありがとう!ヨシちゃん!」
手を上げて答える芳井が、一瞬歓喜に震えたのを、俺は見逃さなかった。
そうなのだ、麻都は男にモテる。
この愛らしさはヒロイン要素が高い。
2年前に告白受けてから、いや、初めて会った時から、これまでも何人の男を俺は葬ってきたのか数知れない。
いや、葬っちゃいないけど。
もう6時半過ぎたので、高校生以下はお開きになった。
高校以下は6時半以降は保護者同伴がこの仲間の決め事だ。
それが守れないならラインの仲間から外される。
これだけみんなで厳しくしたのは、以前中学の子にカツアゲ暴行の被害が出たからだ。
だから、仲間にはゲーム好きの大人が水城も合わせて3人入っている。
みんな、年齢や学校が違う子も集まってるので、集まると悩みを相談してる子もいる。
いい関係なので、水城先生も麻都とイチャイチャ出来る。
ウフフ……イチャイチャ。いい言葉だ。幸せだ。
けど、趣味はゲーム。しかも街のゲーセンに置いてあるアーケードゲームが大好きだ。
僕は同性結婚している。
相手は麻都、元教え子だ。
教え子と恋仲なんて不謹慎とか思うだろうが、実は彼が中学の頃から友達だった。
まあ、一緒にイベントに行った夜、ちょっとした事があって恋仲になったんだ。
僕も好きで彼も好き、両思いだから仕方ない。
家族の理解もあって、僕の養子になることで結婚出来た。
で、これは結婚前の話。
いかに僕が忍耐と奮戦の日々を送ったか聞いてくれるかい?
ああ、ちなみに僕は平静だと「僕」なんだけど、ハイになると「俺」になるんだ。
いや、仕方ないだろ、麻都が可愛すぎるから。
それは麻都が高2の頃の話。
休日、いつものゲーセンで、いつもの仲間で集まる。
いつもの仲間は小さい子から大人までゲーム好きが集まる仲間で、このゲーセンが主催したゲーム大会で知り合って自然に出来た。
勝ってばかりの俺に、よし!と麻都が前に出た。
「僕が水城を倒すから!」
「出たー、彼女が出ました!水城センセー!」
麻都がゲーム機に座ると、みんながはやし立てる。
よし、フフフフ……彼女認定に僕は満足する。
可愛い、麻都はマジで可愛い。
高2なのに、仕草が子供っぽくて、すぐすねるところとかマジ可愛い。
頭の先から靴下まで、全部ユニクロとしまむらってとこも可愛い。
キャラコラボ限定、必死で買いに行くとこについてったけど、選ぶ姿が可愛くて、めっちゃスマホで激写してた。それに気がつかないほど熱中する姿もいい。
「誰が彼女だよ!」
手足バタバタさせて、恥ずかしそうに真っ赤になる。
可愛い!!!!このまま死にたい!!
だが、それはそれ、ゲームはマジでやる。
手加減無しの格闘戦。
麻都はいつも操作の容易な可愛い女の子を選ぶので、僕は嫉妬でボコボコに倒す。
なぜだ、何故女の子を選ぶんだ。
そこは僕似のキャラだろ!
で、結局、当たり前のように勝った。
麻都がすねて、ピョンと椅子から飛び降りると僕の方へ駆けてきて腕を引っ張る。
ウフフ、やはりこのすねすね攻撃も勝者の至高!
「ちぇっ、ちぇっ!ちっとも勝てないんだもん!
水城~帰りにモスの混ぜ混ぜシェイクおごって!おごってくれなきゃ許さない!」
「何で俺がおごるんだよ、普通負けた方じゃん」
「負けて悔しいもん!」
麻都がムウッとしてると、横から最近メンバーに入った芳井が彼の手を握った。
「僕、おごってあげるよ!今から映画見に行こうよ」
「えー、映画は遅くなるもん。晩ご飯に遅れたら、お母さんにゲーム取り上げられちゃうんだ」
「でもほら、見たいって言ってたじゃん」
彼が指さすポスターは、確かに麻都が見に行きたかった映画だ。
期間限定のリバイバル上映のアニメ。
僕は限定フィギュア付きの前売りを準備している。
今度の休みに誘う予定だった。
「僕、お年玉まだ持ってるから出してあげるよ。一緒に見ようよ」
「えっ、ほんと?」
麻都がフラッと傾いて、思わず僕はその手を引っ張った。
「い、い、い、いまから行くのは保護者として感心しないぞ、遅くなるだろう。
ほら、混ぜ混ぜシェイクおごってあげるから行こう。
麻都が好きなレタスで包んだバーガーも買ってあげるから」
「マジ??!!行く行くー!!」
麻都がピョンと僕の手に飛びつく。
勝った!
フフフ……今の麻都は晩ご飯前、映画より腹が減ってるはずだ。
チッと僕を睨む、芳井と目を合わせる。
こ、こいつっ!麻都を狙ってやがる!
2人の視線がバチバチと火花を上げる。
芳井がフイッと顔をそらして麻都にニッコリ手を振った。
「じゃ、またな。
今度会った時、麻都の好きなのおごってあげるよ!」
「うん!ありがとう!ヨシちゃん!」
手を上げて答える芳井が、一瞬歓喜に震えたのを、俺は見逃さなかった。
そうなのだ、麻都は男にモテる。
この愛らしさはヒロイン要素が高い。
2年前に告白受けてから、いや、初めて会った時から、これまでも何人の男を俺は葬ってきたのか数知れない。
いや、葬っちゃいないけど。
もう6時半過ぎたので、高校生以下はお開きになった。
高校以下は6時半以降は保護者同伴がこの仲間の決め事だ。
それが守れないならラインの仲間から外される。
これだけみんなで厳しくしたのは、以前中学の子にカツアゲ暴行の被害が出たからだ。
だから、仲間にはゲーム好きの大人が水城も合わせて3人入っている。
みんな、年齢や学校が違う子も集まってるので、集まると悩みを相談してる子もいる。
いい関係なので、水城先生も麻都とイチャイチャ出来る。
ウフフ……イチャイチャ。いい言葉だ。幸せだ。
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