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愛舞目線 約束
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先輩に初めて会ったのは一年の夏休み明けだったかな…私が通う夢宮中学は小中一貫みたいになっててさ、近くに他の学校が無いから大体みんな同じ顔ぶれなんだよね。クラスみんな幼馴染!ってわけではないんだけど、まぁ…良く知ってるメンバーだよね
でもさ!折角の中学校生活なんだよ?青春とかしたくない!?いや…学校の男子は、なんていうか家族?馬鹿やってる兄弟にしか見えないんだよ。だから!私は卒業したら都会の学校に通って彼氏を作るって決めてたんだよね
でもね?私…運命の人に会っちゃったかもしれないんだ。それが蒼空先輩なの!蒼空先輩って誰だ?って思うよね。だから私が蒼空先輩の事を教えてあげる!
蒼空先輩はね?転校生なのです!私の一個上の先輩でめっちゃイケメンなんだ。ちっとも笑わないから誤解されがちだけど凄く優しいんだよ。それに頑張り屋さんw部活も勉強も一生懸命なんだ。まぁ結構意地悪なんだけどね
そんな先輩を私、好きになっちゃったんだよね…別に顔が良いからとかじゃないよ?部活の片付けで帰るのが遅くなった時にね、校舎裏に迷い込んだ猫ちゃんを相手してる時の笑顔が凄く可愛かったんだぁ…その笑顔を私に見せてほしいって思ったの。それでね?…
蒼空「さっきから何一人でブツクサ言ってんの?」
愛舞「蒼空先輩!なんでここに…というかもう志望校決めましたか?」
蒼空「シィー…ここ図書室だぞ?わかってんのか、木村さん」
愛舞「す、すいません…」
近い近い…蒼空先輩はたまにこうやって心臓に悪い事をしてくる。その上私が困惑してるのを見ると決まって馬鹿にしたように笑うんだ
蒼空「相変わらず木村さんは面白い反応するよね」
愛舞「やっぱりわかっててやってますよね…?」
蒼空「だとしたらどうすんの?」
どうするって…そんなこと言われてもなんて返したら
蒼空「俺の事嫌いになる?w」
愛舞「そんなわけ…!」
蒼空「そんなわけないよなぁ?俺の事が大好きな木村さん」
愛舞「なっ…!」
やっぱり先輩は意地悪だ…私が強く出れないのをわかっててこういう事をする
蒼空「てか、会うたびに聞いてくるけど俺の志望校を聞いてどうする気?」
愛舞「もちろん同じ学校に行くんです」
蒼空「んじゃ無理だねw君が俺と同じ偏差値の学校に受かるとは思えない」
愛舞「酷くないですか!」
去年の終わりに先輩に告白してからずっとこう。こうやって話してくれるから嫌われては無いんだろうけど、ずっと返事ははぐらかされるし…私は先輩にとってただの後輩のままなのかな?
教室
穂実「愛舞ちゃんまた海野先輩追いかけてたの?」
愛舞「ほのちゃ~ん私やっぱり意識されてないのかなぁ?」
ほのちゃんは私の幼馴染でよく相談に乗ってくれてる。気が強くてクールであんまり人に興味無さそうな感じだけど実は凄く優しい子
穂実「でも海野先輩って基本誰とも関わらないじゃん。愛舞ちゃんって意外と気に入られてるでしょ」
そうなのかなぁ?でも…もうすぐ蒼空先輩は卒業しちゃうのに。結局無理なのかな?
愛舞「ん~…良し!挫けるのは私らしくないよね!私図書室に蒼空先輩探しに行ってくる!」
蒼空先輩はいつも放課後はギリギリまで図書室で勉強をしてるし、今日もきっと居る筈…
私は教室を飛び出して図書室に向かった
蒼空「君…愛舞さんのお友達だよね?」
穂実「え…?海野先輩!」
蒼空「えっと…」
穂実「あ、佐々木です」
蒼空「佐々木さん…?愛舞さんどこか知ってる?」
穂実「海野先輩を探して図書室に走っていきましたよ」
蒼空「あいつはまた勝手に…」
図書室
図書室に着いたけどカウンターに図書委員の御門先輩と梓ちゃんが居るだけで他の生徒の姿はあんまり見かけない。でもそんな静かな場所だから蒼空先輩は来てるのかなぁ…?私は迷わずいつもの奥の本棚の方へ向かった…けど
愛舞「あれ?居ない…」
珍しいな…でも他に蒼空先輩が行きそうなところだと…屋上かな?…この時期に?
蒼空「…誰探してるの?木村さん」
愛舞「蒼空先輩!いつからそこに居たんですか!?」
蒼空「図書室だって…何回言えば分かるのかな?」
しまった…また大声出しちゃったよ…御門先輩怒らせると怖いからなぁ
愛舞「ごめんなさい…あの、蒼空先輩って冬休み空いてますか…?」
蒼空「冬休み…俺に会いたいの?」
愛舞「そりゃ…でも先輩は忙しいですよね」
蒼空「…良いよ。じゃあデート行くか?」
え…?蒼空先輩今なんて、デー…ト?先輩と!?神様…これは夢ですか?
蒼空「…もしもーし?何の反応もないと心配になるんだけど?」
愛舞「良いん…ですか?」
蒼空「良いよ。スマホ貸して?はい…これで交換できた後で日程の連絡入れるから空けといてね?」
愛舞「は…はい!」
拝啓どこかの誰かさん…私は夢を見ているようです。でも、これが夢なら
愛舞「…覚めないでほしいな」
でもさ!折角の中学校生活なんだよ?青春とかしたくない!?いや…学校の男子は、なんていうか家族?馬鹿やってる兄弟にしか見えないんだよ。だから!私は卒業したら都会の学校に通って彼氏を作るって決めてたんだよね
でもね?私…運命の人に会っちゃったかもしれないんだ。それが蒼空先輩なの!蒼空先輩って誰だ?って思うよね。だから私が蒼空先輩の事を教えてあげる!
蒼空先輩はね?転校生なのです!私の一個上の先輩でめっちゃイケメンなんだ。ちっとも笑わないから誤解されがちだけど凄く優しいんだよ。それに頑張り屋さんw部活も勉強も一生懸命なんだ。まぁ結構意地悪なんだけどね
そんな先輩を私、好きになっちゃったんだよね…別に顔が良いからとかじゃないよ?部活の片付けで帰るのが遅くなった時にね、校舎裏に迷い込んだ猫ちゃんを相手してる時の笑顔が凄く可愛かったんだぁ…その笑顔を私に見せてほしいって思ったの。それでね?…
蒼空「さっきから何一人でブツクサ言ってんの?」
愛舞「蒼空先輩!なんでここに…というかもう志望校決めましたか?」
蒼空「シィー…ここ図書室だぞ?わかってんのか、木村さん」
愛舞「す、すいません…」
近い近い…蒼空先輩はたまにこうやって心臓に悪い事をしてくる。その上私が困惑してるのを見ると決まって馬鹿にしたように笑うんだ
蒼空「相変わらず木村さんは面白い反応するよね」
愛舞「やっぱりわかっててやってますよね…?」
蒼空「だとしたらどうすんの?」
どうするって…そんなこと言われてもなんて返したら
蒼空「俺の事嫌いになる?w」
愛舞「そんなわけ…!」
蒼空「そんなわけないよなぁ?俺の事が大好きな木村さん」
愛舞「なっ…!」
やっぱり先輩は意地悪だ…私が強く出れないのをわかっててこういう事をする
蒼空「てか、会うたびに聞いてくるけど俺の志望校を聞いてどうする気?」
愛舞「もちろん同じ学校に行くんです」
蒼空「んじゃ無理だねw君が俺と同じ偏差値の学校に受かるとは思えない」
愛舞「酷くないですか!」
去年の終わりに先輩に告白してからずっとこう。こうやって話してくれるから嫌われては無いんだろうけど、ずっと返事ははぐらかされるし…私は先輩にとってただの後輩のままなのかな?
教室
穂実「愛舞ちゃんまた海野先輩追いかけてたの?」
愛舞「ほのちゃ~ん私やっぱり意識されてないのかなぁ?」
ほのちゃんは私の幼馴染でよく相談に乗ってくれてる。気が強くてクールであんまり人に興味無さそうな感じだけど実は凄く優しい子
穂実「でも海野先輩って基本誰とも関わらないじゃん。愛舞ちゃんって意外と気に入られてるでしょ」
そうなのかなぁ?でも…もうすぐ蒼空先輩は卒業しちゃうのに。結局無理なのかな?
愛舞「ん~…良し!挫けるのは私らしくないよね!私図書室に蒼空先輩探しに行ってくる!」
蒼空先輩はいつも放課後はギリギリまで図書室で勉強をしてるし、今日もきっと居る筈…
私は教室を飛び出して図書室に向かった
蒼空「君…愛舞さんのお友達だよね?」
穂実「え…?海野先輩!」
蒼空「えっと…」
穂実「あ、佐々木です」
蒼空「佐々木さん…?愛舞さんどこか知ってる?」
穂実「海野先輩を探して図書室に走っていきましたよ」
蒼空「あいつはまた勝手に…」
図書室
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愛舞「あれ?居ない…」
珍しいな…でも他に蒼空先輩が行きそうなところだと…屋上かな?…この時期に?
蒼空「…誰探してるの?木村さん」
愛舞「蒼空先輩!いつからそこに居たんですか!?」
蒼空「図書室だって…何回言えば分かるのかな?」
しまった…また大声出しちゃったよ…御門先輩怒らせると怖いからなぁ
愛舞「ごめんなさい…あの、蒼空先輩って冬休み空いてますか…?」
蒼空「冬休み…俺に会いたいの?」
愛舞「そりゃ…でも先輩は忙しいですよね」
蒼空「…良いよ。じゃあデート行くか?」
え…?蒼空先輩今なんて、デー…ト?先輩と!?神様…これは夢ですか?
蒼空「…もしもーし?何の反応もないと心配になるんだけど?」
愛舞「良いん…ですか?」
蒼空「良いよ。スマホ貸して?はい…これで交換できた後で日程の連絡入れるから空けといてね?」
愛舞「は…はい!」
拝啓どこかの誰かさん…私は夢を見ているようです。でも、これが夢なら
愛舞「…覚めないでほしいな」
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