85 / 86
オーレント王国 決断の街イエリ―
打開策3
しおりを挟む
「詳しく聞こう」
大規模戦では個としての戦闘力より集団としての力が必要となるため、普段小規模な戦闘で行っている手段が必ずとも有効とは限らない。手段によっては集団の邪魔をし、かえって不利な状況を作り出してしまうことがあるためエリガンは問い詰めた。シオンが大規模な討伐だと想定して意見をしているのだと理解したエリガンは詳しく聞くことにした。
「グリーンマンティスに限らず虫系の魔物に効く毒薬で、長時間晒されれば簡単に倒すことが出来ますが上位種となるとこの薬だけで倒しきることは出来ませんが弱らせることは出来ます。香の煙を風魔法を使って送り込めば、風向き関係なく弱らせることが出来ますが、あくまで弱らせるだけです。最後はしっかりととどめを刺してもらう必要があります」
「ふむ・・・・風魔法なら使えるものが多いからなんとかなるな。材料は?」
「ハクギクとクチカ、浄化水にタブノキの粉末が必要となります。掃討戦に使うのであれば大量に必要となりますがイエリ―の街なら用意できますよね?」
「恐らくだが用意できると思う」
イエリ―の街は花の街としても知られており豊富な水に多くの花が街に咲いている。種類も豊富でじかによって花が変わるため綺麗で華やかな街として有名なのだ。花が多くある街という事は、様々な植物を取り扱う植物点も多いハクギクとクチカは魔法植物ではなく普通の植物であるため必要分を集めることは可能だろう。
「どれくらい必要だ?」
「ハクギクとクチカが3つで一組、これで1個香を作ることが出来ます。香は3時間ほど持ち、香が届く範囲は前方に30m程ですね」
「ふむ・・・・流石にそこまで範囲はないか」
「香を持ち歩きながら、風魔法で送り出し進行すれば範囲は何とかなります」
「どれくらいで効き目が出る?」
「そうですね・・・・通常のマンティスにしか使ったことがありませんが10秒程で動けなくなります」
「意外と早いのだな」
今回の掃討戦では広大な森を進みながら戦っていくため、広範囲に効く対策が必要となる。エリガンは射程の短さに少し難色を示したがシオンは持ち歩きする事によって射程の短さをカバーできるという案を出した。
「今回は上位種相手ですので、濃縮して効果を高める調合にしますがどれくらいで効くかは分かりません。申し訳ないです」
「いや、十分だ。その程度の材料で効き目があるのであれば用意しておくに越した事は無い。他にも策は必要だが、薬師と材料はこちらに運ぶので用意してほしい」
「分かりました」
この毒薬だけに頼るわけにはいかないが、準備しておくに越したことはないと考えた。エリガンは他にも策を出していく
「マンティスであれば、火が有効だが森で使うのは難しいな・・・・一部森を燃やすのも覚悟しておく必要があるな」
「森を燃やすのか!?」
森を燃やすという過激な意見にヴァルクは驚いたがエリガンは気にすることなく
「もしもの場合だ。魔物の蹂躙を抑えるためにはやむを得ない」
「だが・・・・」
「本当は俺もしたくはないが街の為だ」
森はイエリ―の街に魔物や植物などで大きな恩恵を与えている。その森を焼くという事は、街に対しても大きな打撃となってしまうが魔物の蹂躙が起きるよりは良いとエリガンは判断したのだ。魔物の蹂躙という大きな脅威の前には、犠牲を覚悟しなくてはならないのだ。
大規模戦では個としての戦闘力より集団としての力が必要となるため、普段小規模な戦闘で行っている手段が必ずとも有効とは限らない。手段によっては集団の邪魔をし、かえって不利な状況を作り出してしまうことがあるためエリガンは問い詰めた。シオンが大規模な討伐だと想定して意見をしているのだと理解したエリガンは詳しく聞くことにした。
「グリーンマンティスに限らず虫系の魔物に効く毒薬で、長時間晒されれば簡単に倒すことが出来ますが上位種となるとこの薬だけで倒しきることは出来ませんが弱らせることは出来ます。香の煙を風魔法を使って送り込めば、風向き関係なく弱らせることが出来ますが、あくまで弱らせるだけです。最後はしっかりととどめを刺してもらう必要があります」
「ふむ・・・・風魔法なら使えるものが多いからなんとかなるな。材料は?」
「ハクギクとクチカ、浄化水にタブノキの粉末が必要となります。掃討戦に使うのであれば大量に必要となりますがイエリ―の街なら用意できますよね?」
「恐らくだが用意できると思う」
イエリ―の街は花の街としても知られており豊富な水に多くの花が街に咲いている。種類も豊富でじかによって花が変わるため綺麗で華やかな街として有名なのだ。花が多くある街という事は、様々な植物を取り扱う植物点も多いハクギクとクチカは魔法植物ではなく普通の植物であるため必要分を集めることは可能だろう。
「どれくらい必要だ?」
「ハクギクとクチカが3つで一組、これで1個香を作ることが出来ます。香は3時間ほど持ち、香が届く範囲は前方に30m程ですね」
「ふむ・・・・流石にそこまで範囲はないか」
「香を持ち歩きながら、風魔法で送り出し進行すれば範囲は何とかなります」
「どれくらいで効き目が出る?」
「そうですね・・・・通常のマンティスにしか使ったことがありませんが10秒程で動けなくなります」
「意外と早いのだな」
今回の掃討戦では広大な森を進みながら戦っていくため、広範囲に効く対策が必要となる。エリガンは射程の短さに少し難色を示したがシオンは持ち歩きする事によって射程の短さをカバーできるという案を出した。
「今回は上位種相手ですので、濃縮して効果を高める調合にしますがどれくらいで効くかは分かりません。申し訳ないです」
「いや、十分だ。その程度の材料で効き目があるのであれば用意しておくに越した事は無い。他にも策は必要だが、薬師と材料はこちらに運ぶので用意してほしい」
「分かりました」
この毒薬だけに頼るわけにはいかないが、準備しておくに越したことはないと考えた。エリガンは他にも策を出していく
「マンティスであれば、火が有効だが森で使うのは難しいな・・・・一部森を燃やすのも覚悟しておく必要があるな」
「森を燃やすのか!?」
森を燃やすという過激な意見にヴァルクは驚いたがエリガンは気にすることなく
「もしもの場合だ。魔物の蹂躙を抑えるためにはやむを得ない」
「だが・・・・」
「本当は俺もしたくはないが街の為だ」
森はイエリ―の街に魔物や植物などで大きな恩恵を与えている。その森を焼くという事は、街に対しても大きな打撃となってしまうが魔物の蹂躙が起きるよりは良いとエリガンは判断したのだ。魔物の蹂躙という大きな脅威の前には、犠牲を覚悟しなくてはならないのだ。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜
海月 結城
ファンタジー
ストーカーが幼馴染みをナイフで殺そうとした所を庇って死んだ俺は、気が付くと異世界に転生していた。だが、目の前に見えるのは生い茂った木々、そして、赤ん坊の鳴き声が3つ。
そんな俺たちが捨てられていたのが孤児院だった。子供は俺たち3人だけ。そんな俺たちが5歳になった時、2人の片目の中に変な紋章が浮かび上がった。1人は悪の化身魔王。もう1人はそれを打ち倒す勇者だった。だけど、2人はそんなことに興味ない。
しかし、世界は2人のことを放って置かない。勇者と魔王が復活した。まだ生まれたばかりと言う事でそれぞれの組織の思惑で2人を手駒にしようと2人に襲いかかる。
けれども俺は知っている。2人の力は強力だ。一度2人が喧嘩した事があったのだが、約半径3kmのクレーターが幾つも出来た事を。俺は、2人が戦わない様に2人を守護するのだ。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる