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皇国復活編
俺、一日目の成果を報告するよ!
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二人でセレルに飛び人目に付かないよう姿を隠しながらディオクスの家へと帰ると、みんなはもう帰ってきていて各々の成果を報告し合っていた。
「ただいま~」
「お帰りなさい」
「お帰りなさいませ。お勤めお疲れさまでした」
レイランは飛び込んで帰ってきた俺を抱きしめ他のみんなはヴィラスに向かって深々と頭を下げ膝を付き敬意を表した。みんな律儀だね~あれ?つい勢いで入って来ちゃったけど、ガルダルとアルベルドのお母さんが居る!あわわ、俺は人間の姿だけどヴィラスは竜の姿のままだ!どうしようどうやって誤魔化そう!?え~と、記憶に干渉できる魔法ってあったよね。それを使えばなんとか!
「そう畏まらなくても構わない。それより知らない者が居るな・・・・この気配ディオクスの血族か」
「はい、誠に勝手な事となりますが息子と妻にはヴィラス様とクーア様の事を説明させて頂きました。二人には決してこの事を他者に話してはならないと誓わせましたが、もしもの場合責任は全て私が取ります」
「よい、そもそも俺は復活したことを別に秘密にしたい訳では無い。それに、家族に秘密を齎し関係を壊すのは俺の望むところではない」
「うん、俺も別に知られて嫌な気持ちになったりしないから大丈夫~」
そもそも正体を隠しているのは国の人達が混乱しないようにってことで隠しているだけだしね。
「そうだったのか・・・・最初は人型を取っていたから知られるのが嫌なのかと」
「ん~ん、あの時は色々な事があった後だったから警戒してただけ~今はもう誰に知られても困らないしいざとなったら流しちゃえば良いしね。それにウォル達が守ってくれるんでしょ?」
「あぁ勿論だ」
「任せろ!」
最初出会った時に正体を隠していたのは前みたいに襲われない為だったけど、今の俺ならどんな人が来てもへっちゃらだしみんなが居るからわざわざ隠すつもりは無いよ~
「良い関係だな。そこの二人ディオクスの息子と妻だな。名を名乗れ」
「「はい!!」」
俺達が現れた時からディオクスの隣で一言も発する事無く片膝を付き頭を伏せ決して動く事無く敬意を示した二人は声を掛けられ肩を揺らした後、大きな声で名乗り始めた。
「白風の一族の長ディオクスの妻を務めていますミルフィと申します」
「同じく白風の一族の長ディオクスの次男ガルダルと申します」
「本日はヴィラス様とクーア様がいらっしゃるにも関わらず御迎えの宴を用意することが出来ず申し訳ございません」
「よい、急な訪問かつ俺の存在は隠しているのだから宴など開いている暇は無いだろう。それとディオクスの血族であると言う事は、俺の血族でもあるのだ。そう畏まらなくても構わない。普通にしてくれ」
「いえ、そういう訳には・・・・」
「ミルフィ、ガルダル、ヴィラス様がお望みだ」
「「はい!」」
この光景も何度目だろうね~この国の人達が竜種に対して大きすぎる程の崇敬と尊敬の念を抱いていて、いくら血族だとしても決してその念が揺らぐことも薄れる事も無い。何なら血族であるウォルとアルベルトは他と比べてもその念が強いぐらいだ。だから、他者から何を言われてもその態度を変えようとしないけど、竜種本人が望んだ場合は驚くような速さで応えてくれるんだよね。
「ふむ、流石はディオクスの息子だな。兄共に似ている。ミルフィは・・・・なるほどミレーナの子孫か。目元がよく似ている」
「有難うございます」
「暫くの間世話になるぞ」
「私達の物は全てヴィラス様の物です。どうぞご自由にお使いください。そして、どんな些細なことでもお申し付けくださいませ」
「あぁ分かった」
「それではミルフィこの後の食事は頼んだぞ。暫くの間私達は報告をしてくる」
「はい、腕によりをかけて作らせて頂きます」
「ガルダルはミルフィの手伝いをして来い」
「はい!」
そう言って二人は深々とお辞儀をすると家の奥へと下がって行ってしまった。そして俺達はディオクスの執務室へ行き各々の今日の成果を話し合う事にした。
「まずは俺から話させて貰おう。ディオクス殿との協議の結果ヴィラス様の復活はエルディラン様を復活させた後王都にて王により公表することに決まった。そしてその際クーアの存在も国全体に知らせることになっている」
「二人は分かるけど、俺も~?」
「あぁ、この国を復活させた立役者を発表しない訳にはいかないだろう?それに、ここまでの大事を成し遂げたとなるとクーアの正体に対して不要な憶測が生まれる可能性もある。なので、正体を明かすことによってクーアの安全を確保するんだ」
「なるほど~」
「俺は異議無いぞ」
ヴィラスに関しては今日話したのと殆ど変わらないみたいだね~発表の時は派手な方が良いだろうし二人に大きくなって貰って空を飛んでもらおうよ!俺は大きくなれないから~沢山の水を操って俺の姿を作ろうかな?
「ありがとうございます。そして白風の一族の現状についてはディオクス殿からお願いします」
「承知した。一番の問題でした汚染はヴィラス様とクーア様によって解決して頂いたので、現状白風の一族に迫った問題は無いと言えます。食糧などはヴィレン山脈の恵みによって安定しています」
「水はどうだ?」
ヴィラスは心配そうにディオクスに言う。
「水は・・・・少なくなってしまいましたが命に関わるほどではありません」
「ふむ、やはりか。俺があそこにいる間に火の魔力を増やしてしまったから、水に影響があると思っていたのだ。俺が創った物なのにすまない」
「いえ!!!!!ヴィラス様が謝る事ではありません!!!!」
素直に謝ったヴィラスに対してディオクスは立ち上がり迫真の声でそれを否定した。
「ヴィラス様がヴィレン山脈をお創りになられなければ我々はとうの昔に滅んでいました。そしてここまで生き延びられたのも全てヴィラス様のおかげです。我々は感謝を捧げることはしますが、ヴィラス様を批判する事など決してありません!!なので、謝らないでください!」
「・・・・そうか。だが、お前達が生き延びたのは俺だけではなくお前達が頑張ったからだよくやったな」
「勿体なきお言葉です」
ヴィラスからすればもっと完璧なものを創ってあげて、自分の所為で迷惑を掛けたく無かっただろうね。
「しかし水の問題は放っては置けない。俺は火の竜で水を扱うのは得意ではないが・・・・」
「俺の出番だね!」
水のことなら俺にお任せ~
「あぁ、その通りだ。大地の浄化は終わっていないが、クーアが言うには秘策があるようでな。浄化が終わった後セレルとヴィレン山脈に水路を引いて貰う予定だ。水を通して欲しい場所があるか検討しておいてくれ」
「畏まりました。クーア様我が町に水を齎して頂きありがとうございます」
「い~よ~」
これで水問題は解決だね。
「他に無ければ次は俺だな」
そう言ってシャールクが話し始めた。
「さっきディオクス殿が言ってた通り食糧に関しては問題無いようで、道中必要な分は補充出来た。他にも鎮魂の大地に必要だと教わった物資も確保できたしこっちは順調だぜ。町の人達の話をよく聞いてみると、一部魔法陣が壊れて使えない施設が出てきてるらしいが・・・・」
「それについては私が。シャールクの言う通りいくつかの魔法陣が壊れていて、魔法陣自体古くに作られたもので修復が難しかったらしいけど私で直せるものだったから直しておいたわ」
「おお~レイラン凄~い」
「王都で古くから伝わる魔法陣の解析と研究をしていたから、このくらいなら出来るわよ」
セレルは昔からある町だから何処かしら壊れても可笑しくないもんね~物資も順調に集め終わったみたいだしこのまま予定通り出発できるかな。
「うむ、レイランは雫に所属してる故に生活に関することはお手の物だろう。それでは俺の報告をしよう。戦士達と話してみたが、明らかに魔物の数と強さが上がっているらしい。セレル周辺は戦士達によって守られ、現状守りを突破されるようなことは無いが、セレルから離れるには厳しい状況らしい」
「魔物が増えたのは大地の魔力のバランスが崩れた所為だな。俺が整えておこう」
「汚染された魔力も浄化しておくから、魔物数はうんと減るはずだよ」
「感謝いたします」
報告を聞き終わったけど、セレルの状態は他の町と比べるとかなり良いみたいだね。これなら予定日までにすべての問題を解決出来そうだよ!
「ただいま~」
「お帰りなさい」
「お帰りなさいませ。お勤めお疲れさまでした」
レイランは飛び込んで帰ってきた俺を抱きしめ他のみんなはヴィラスに向かって深々と頭を下げ膝を付き敬意を表した。みんな律儀だね~あれ?つい勢いで入って来ちゃったけど、ガルダルとアルベルドのお母さんが居る!あわわ、俺は人間の姿だけどヴィラスは竜の姿のままだ!どうしようどうやって誤魔化そう!?え~と、記憶に干渉できる魔法ってあったよね。それを使えばなんとか!
「そう畏まらなくても構わない。それより知らない者が居るな・・・・この気配ディオクスの血族か」
「はい、誠に勝手な事となりますが息子と妻にはヴィラス様とクーア様の事を説明させて頂きました。二人には決してこの事を他者に話してはならないと誓わせましたが、もしもの場合責任は全て私が取ります」
「よい、そもそも俺は復活したことを別に秘密にしたい訳では無い。それに、家族に秘密を齎し関係を壊すのは俺の望むところではない」
「うん、俺も別に知られて嫌な気持ちになったりしないから大丈夫~」
そもそも正体を隠しているのは国の人達が混乱しないようにってことで隠しているだけだしね。
「そうだったのか・・・・最初は人型を取っていたから知られるのが嫌なのかと」
「ん~ん、あの時は色々な事があった後だったから警戒してただけ~今はもう誰に知られても困らないしいざとなったら流しちゃえば良いしね。それにウォル達が守ってくれるんでしょ?」
「あぁ勿論だ」
「任せろ!」
最初出会った時に正体を隠していたのは前みたいに襲われない為だったけど、今の俺ならどんな人が来てもへっちゃらだしみんなが居るからわざわざ隠すつもりは無いよ~
「良い関係だな。そこの二人ディオクスの息子と妻だな。名を名乗れ」
「「はい!!」」
俺達が現れた時からディオクスの隣で一言も発する事無く片膝を付き頭を伏せ決して動く事無く敬意を示した二人は声を掛けられ肩を揺らした後、大きな声で名乗り始めた。
「白風の一族の長ディオクスの妻を務めていますミルフィと申します」
「同じく白風の一族の長ディオクスの次男ガルダルと申します」
「本日はヴィラス様とクーア様がいらっしゃるにも関わらず御迎えの宴を用意することが出来ず申し訳ございません」
「よい、急な訪問かつ俺の存在は隠しているのだから宴など開いている暇は無いだろう。それとディオクスの血族であると言う事は、俺の血族でもあるのだ。そう畏まらなくても構わない。普通にしてくれ」
「いえ、そういう訳には・・・・」
「ミルフィ、ガルダル、ヴィラス様がお望みだ」
「「はい!」」
この光景も何度目だろうね~この国の人達が竜種に対して大きすぎる程の崇敬と尊敬の念を抱いていて、いくら血族だとしても決してその念が揺らぐことも薄れる事も無い。何なら血族であるウォルとアルベルトは他と比べてもその念が強いぐらいだ。だから、他者から何を言われてもその態度を変えようとしないけど、竜種本人が望んだ場合は驚くような速さで応えてくれるんだよね。
「ふむ、流石はディオクスの息子だな。兄共に似ている。ミルフィは・・・・なるほどミレーナの子孫か。目元がよく似ている」
「有難うございます」
「暫くの間世話になるぞ」
「私達の物は全てヴィラス様の物です。どうぞご自由にお使いください。そして、どんな些細なことでもお申し付けくださいませ」
「あぁ分かった」
「それではミルフィこの後の食事は頼んだぞ。暫くの間私達は報告をしてくる」
「はい、腕によりをかけて作らせて頂きます」
「ガルダルはミルフィの手伝いをして来い」
「はい!」
そう言って二人は深々とお辞儀をすると家の奥へと下がって行ってしまった。そして俺達はディオクスの執務室へ行き各々の今日の成果を話し合う事にした。
「まずは俺から話させて貰おう。ディオクス殿との協議の結果ヴィラス様の復活はエルディラン様を復活させた後王都にて王により公表することに決まった。そしてその際クーアの存在も国全体に知らせることになっている」
「二人は分かるけど、俺も~?」
「あぁ、この国を復活させた立役者を発表しない訳にはいかないだろう?それに、ここまでの大事を成し遂げたとなるとクーアの正体に対して不要な憶測が生まれる可能性もある。なので、正体を明かすことによってクーアの安全を確保するんだ」
「なるほど~」
「俺は異議無いぞ」
ヴィラスに関しては今日話したのと殆ど変わらないみたいだね~発表の時は派手な方が良いだろうし二人に大きくなって貰って空を飛んでもらおうよ!俺は大きくなれないから~沢山の水を操って俺の姿を作ろうかな?
「ありがとうございます。そして白風の一族の現状についてはディオクス殿からお願いします」
「承知した。一番の問題でした汚染はヴィラス様とクーア様によって解決して頂いたので、現状白風の一族に迫った問題は無いと言えます。食糧などはヴィレン山脈の恵みによって安定しています」
「水はどうだ?」
ヴィラスは心配そうにディオクスに言う。
「水は・・・・少なくなってしまいましたが命に関わるほどではありません」
「ふむ、やはりか。俺があそこにいる間に火の魔力を増やしてしまったから、水に影響があると思っていたのだ。俺が創った物なのにすまない」
「いえ!!!!!ヴィラス様が謝る事ではありません!!!!」
素直に謝ったヴィラスに対してディオクスは立ち上がり迫真の声でそれを否定した。
「ヴィラス様がヴィレン山脈をお創りになられなければ我々はとうの昔に滅んでいました。そしてここまで生き延びられたのも全てヴィラス様のおかげです。我々は感謝を捧げることはしますが、ヴィラス様を批判する事など決してありません!!なので、謝らないでください!」
「・・・・そうか。だが、お前達が生き延びたのは俺だけではなくお前達が頑張ったからだよくやったな」
「勿体なきお言葉です」
ヴィラスからすればもっと完璧なものを創ってあげて、自分の所為で迷惑を掛けたく無かっただろうね。
「しかし水の問題は放っては置けない。俺は火の竜で水を扱うのは得意ではないが・・・・」
「俺の出番だね!」
水のことなら俺にお任せ~
「あぁ、その通りだ。大地の浄化は終わっていないが、クーアが言うには秘策があるようでな。浄化が終わった後セレルとヴィレン山脈に水路を引いて貰う予定だ。水を通して欲しい場所があるか検討しておいてくれ」
「畏まりました。クーア様我が町に水を齎して頂きありがとうございます」
「い~よ~」
これで水問題は解決だね。
「他に無ければ次は俺だな」
そう言ってシャールクが話し始めた。
「さっきディオクス殿が言ってた通り食糧に関しては問題無いようで、道中必要な分は補充出来た。他にも鎮魂の大地に必要だと教わった物資も確保できたしこっちは順調だぜ。町の人達の話をよく聞いてみると、一部魔法陣が壊れて使えない施設が出てきてるらしいが・・・・」
「それについては私が。シャールクの言う通りいくつかの魔法陣が壊れていて、魔法陣自体古くに作られたもので修復が難しかったらしいけど私で直せるものだったから直しておいたわ」
「おお~レイラン凄~い」
「王都で古くから伝わる魔法陣の解析と研究をしていたから、このくらいなら出来るわよ」
セレルは昔からある町だから何処かしら壊れても可笑しくないもんね~物資も順調に集め終わったみたいだしこのまま予定通り出発できるかな。
「うむ、レイランは雫に所属してる故に生活に関することはお手の物だろう。それでは俺の報告をしよう。戦士達と話してみたが、明らかに魔物の数と強さが上がっているらしい。セレル周辺は戦士達によって守られ、現状守りを突破されるようなことは無いが、セレルから離れるには厳しい状況らしい」
「魔物が増えたのは大地の魔力のバランスが崩れた所為だな。俺が整えておこう」
「汚染された魔力も浄化しておくから、魔物数はうんと減るはずだよ」
「感謝いたします」
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