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皇国復活編
俺、少しだけ休憩するよ!
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何とか暗くなる前にボロスに着いた俺達は今、この町の町長であるグリンの家に来ていた。この町にある家は煉瓦で出来ていて、砂の町サスヴァンの建物とよく似ている。やっぱ少しだけ似た環境だから、建物も似るのかな?
「ウォル皇子直々に物資を届けて頂けるなんて光栄です。あまりもてなすことは出来ませんが、今夜はどうぞ私の家で休んでいっていください」
「ご厚意に甘えさせてもらおう」
「精霊様は何も召し上がらなくても大丈夫なのでしょうか?」
「うん、俺の事は気にしないで!」
村長グリンさんには、もう俺が精霊だって事を説明して今は夕飯を振舞って貰ってる所なんだよね。町は見た感じ少し寂しく豊かとはいえないみたい。今出来る精一杯のもてなしをしてくれてるのが伝わってくるし、食べないのはちょっと申し訳ないと思うけど・・・・俺達の前に出されたご馳走って言うのが、俺達が取ってきた巨大ワームの肉を焼いた物なのだ。ごめん、これだけは無理!皮を取って丸焼きにしてるから、ワームって感じはしないんだけどちょっと受けつけないんだよ。
みんなは美味しそうに出されたものを次々と食べていき、美味しいって言ってるけど俺はいいや。綺麗に食べ終わり村長グリンの好意に甘えて、久々にしっかりとした家で俺達は眠りに就いた。
次の日の朝、いつも通り朝早くから起きた俺達は朝食を食べてから皇都から持ってきた物資を村長さんに渡していた。ついでに、道中で倒した魔獣とかの素材も渡そうという話になったので俺はポケットからウォルに言われたものを次々出していく。村長さんの家の前でやっていると騒ぎを聞きつけた、住民達が見てるけどそれは気にせず次々出していくよ、
「申し訳ないが、他の町にも届ける事になっている故にこれぐらいしか渡せないが」
「なんと、こんなにも多くの物を・・・・国王陛下に心より感謝を申し上げます」
「うむ、伝えておく」
「それで、今町で問題になってることはあるか?」
「水不足と食料不足が問題になっていましたが、皆様のおかげで何とかなりそうです。病人も居ませんし、魔獣達も村の戦士たちが対処してくれているので大丈夫です」
「うむ、それは良かった」
この町はそこまで大きな問題を抱えてはいないみたいだね。
良かった。水不足と食料不足なら俺達で何とかなれるし今日一日だけで問題は解決できそうだよね。
この町は今まで訪れた町の中でも小さい方で少し歩けば町中を見て周れちゃうから、シャールクとレイラン見回りに行ってるよ。俺達にはまだまだ届けないといけない物資があるしネリアまでまだまだ距離がある。速やかにここを出発しないといけないのだ。町の状況について村長と話していると見回りに行っていた、シャールクとレイランが戻って来た。
「お帰り~」
「おう!」
「村長、少し失礼する」
「えぇ私は物資を町民に分けてきます」
グリンと別れシャールク達の所に行くと、二人は
「特に問題がある所は無かったぜ、住民達も少し瘦せてしまってはいるが穏やかで町民同士の争いも無さそうです」
「作物は枯れてしまってるけど、何とかなりそうね」
「それは良かった、水と植物を戻して早く出発しよう」
そういうと、物資を分けているグリン達の元に行き
「町長、此処に水源だった場所はあるか?」
「えぇ既に枯れてしまってますが、町の広場に井戸が」
「そうか、ならそこに水を戻そう」
「へ?今何とおっしゃいました?」
「水を元に戻すと言ったんだ」
「いや、そんな事出来るはずが・・・・」
「旅の途中で偶然エルディラン様の遺物を見つけてな、その力を使えば水を元通りにすることが出来るんだ。勿論俺一人では無理だがな」
「そんな事が・・・・」
「嘘だろ・・・・」
「水が元に・・・・?」
ウォルの言葉を聞いて町長をはじめとしたみんなは、疑い半分でウォルの事を見るがエルディランの言葉を聞いたからか、その目には希望の光うっすらと見える。
俺達がしっかり水と植物を元通りにしてあげるからね~
「今から水を元に戻す、みんな来てくれ」
「はいっ」
俺達は集まっていた町民を引き連れて、広間に行くとそこには小さな井戸がポツンとあり、井戸が枯れてしまったからあまり手入れはされてないようだ。
「ここか、今から魔法を使う少し離れていてくれ。クーア少し手伝ってくれ」
「は~い」
俺は井戸の上に浮くと、住民から驚きの声が漏れる。精霊ってことにしてるから人前で浮いても問題無いんだよね~便利!みんなは、俺を囲むように立ち俺に手を向けて魔力を送ってくれる。今回の俺の役目は大地の記憶を読むことと、水に生命力と浄化の力を加える事だけ。水を作り出して大地に行き渡らせ植物を育てるのはみんなの役目だよ。
俺は意識を集中し大地の記憶を遡り、この大地に会った植物を一つ一つ確認し今も大地に残っているかも確認していく。そうだ、此処が何で砂漠になったのかも覗いてみよ~と。
この砂漠に来てからどうしてこんな環境になっちゃったんだろうってずっと思ってたんだよね。ウォル達が言うにはここは汚染された魔力が通って無い場所だって言ってたから、元からこういう環境だったって事だよね。
気候や場所にとっては砂漠になってしまう場所もあるけど、なんだかちょっと違和感を感じるんだよね~具体的に何とは言えないけど。
どんどん遡ってゆきこの大地が生まれた所まで遡っていこうと思ったらいきなり何も見えなくなってしまった。可笑しい・・・・どうして見れないんだろ。俺は魔力を少しだけ強め再度見ようとしたけど、どうしても真っ暗になって何も見れない。
大地に俺の魔法を防ぐほどの魔力も無いし意思もないはず、もしかしたら星が俺を邪魔してるのかもしれない。星は意志を持ってるけど、動くことは殆ど無いはず。つまり、何かしらこの大地に隠したい事があるんだろうな~だけど、今の俺じゃどうしようもないから諦めよっと。
「クーアどうだ?」
「ん~植物は種が残ってるから持ってきた物を使う必要は無いみたい。あとはみんなの出番だよ!」
「分かった、任せてくれ」
「ありがとクーア」
「よっし!やりますか」
「うむ」
そう言うと四人は意志を合わせ井戸の中に次々と水を作り出し、俺はその水に力を混ぜていく。ウォルはまだ水を作り出すのが苦手だけど、段々上手くなってるし四人で力を合わせてるから、十分水を作り出すことは出来ている。
水は井戸を満たし溢れると住民達は歓喜の声を上げ
「本当に水が!」
「嘘でしょ!」
「水が溢れるほど現れるなんて・・・・」
「奇跡だ!」
町民達は大盛り上がりだけど、これで終わりじゃないまだまだいくよ!
「力は混ぜておいたから、あとはよろしく!」
「えぇ」
みんなは頷くと、水を操り町の隅々まで届かせると砂にまみれた大地に植物が芽吹き、大地のひび割れも治っていく。ここは元々井戸を中心に植物が所々に生えていた、その昔の姿を順調に取り戻していくボロスの町。砂は元々あるものだから消えたりはしないけど、砂と植物が共存した町並みへと変化していった。そして最後に俺達が引いてきた水路と繋げれば終わりっと!
「よし、これで終わりだな」
「えぇ、クーア合格かしら?」
「大丈夫だよ~町の周囲も大地に元気が戻ったし植物達も生き返ったね」
「よしっ!成功だな」
「うむ」
みんなで成功かどうか確かめ合うとウォルはキラキラした目で俺達を見ている町民達に振り返り
「これで、水は戻った自由に使ってくれ」
「「「「うおおおおおおおお」」」」
みんなは耳が壊れるんじゃないかと思う程の歓声を上げ、井戸を満たしている水を手にすくい、お互いに掛け合ったり飲んでみたり、空に飛ばしてみたりと俺達が作った水を全身で喜んでくれている。
「良かったね」
「あぁ、成功してよかった」
「次もこの調子でいこうぜ!」
「えぇ町を周って水を取り戻さないとね」
みんな喜んでくれてるみたいで良かった~次の目的地はサイドって言う町そこもここと同じように食糧と水不足みたいだから早く行ってあげなきゃね
「ウォル皇子直々に物資を届けて頂けるなんて光栄です。あまりもてなすことは出来ませんが、今夜はどうぞ私の家で休んでいっていください」
「ご厚意に甘えさせてもらおう」
「精霊様は何も召し上がらなくても大丈夫なのでしょうか?」
「うん、俺の事は気にしないで!」
村長グリンさんには、もう俺が精霊だって事を説明して今は夕飯を振舞って貰ってる所なんだよね。町は見た感じ少し寂しく豊かとはいえないみたい。今出来る精一杯のもてなしをしてくれてるのが伝わってくるし、食べないのはちょっと申し訳ないと思うけど・・・・俺達の前に出されたご馳走って言うのが、俺達が取ってきた巨大ワームの肉を焼いた物なのだ。ごめん、これだけは無理!皮を取って丸焼きにしてるから、ワームって感じはしないんだけどちょっと受けつけないんだよ。
みんなは美味しそうに出されたものを次々と食べていき、美味しいって言ってるけど俺はいいや。綺麗に食べ終わり村長グリンの好意に甘えて、久々にしっかりとした家で俺達は眠りに就いた。
次の日の朝、いつも通り朝早くから起きた俺達は朝食を食べてから皇都から持ってきた物資を村長さんに渡していた。ついでに、道中で倒した魔獣とかの素材も渡そうという話になったので俺はポケットからウォルに言われたものを次々出していく。村長さんの家の前でやっていると騒ぎを聞きつけた、住民達が見てるけどそれは気にせず次々出していくよ、
「申し訳ないが、他の町にも届ける事になっている故にこれぐらいしか渡せないが」
「なんと、こんなにも多くの物を・・・・国王陛下に心より感謝を申し上げます」
「うむ、伝えておく」
「それで、今町で問題になってることはあるか?」
「水不足と食料不足が問題になっていましたが、皆様のおかげで何とかなりそうです。病人も居ませんし、魔獣達も村の戦士たちが対処してくれているので大丈夫です」
「うむ、それは良かった」
この町はそこまで大きな問題を抱えてはいないみたいだね。
良かった。水不足と食料不足なら俺達で何とかなれるし今日一日だけで問題は解決できそうだよね。
この町は今まで訪れた町の中でも小さい方で少し歩けば町中を見て周れちゃうから、シャールクとレイラン見回りに行ってるよ。俺達にはまだまだ届けないといけない物資があるしネリアまでまだまだ距離がある。速やかにここを出発しないといけないのだ。町の状況について村長と話していると見回りに行っていた、シャールクとレイランが戻って来た。
「お帰り~」
「おう!」
「村長、少し失礼する」
「えぇ私は物資を町民に分けてきます」
グリンと別れシャールク達の所に行くと、二人は
「特に問題がある所は無かったぜ、住民達も少し瘦せてしまってはいるが穏やかで町民同士の争いも無さそうです」
「作物は枯れてしまってるけど、何とかなりそうね」
「それは良かった、水と植物を戻して早く出発しよう」
そういうと、物資を分けているグリン達の元に行き
「町長、此処に水源だった場所はあるか?」
「えぇ既に枯れてしまってますが、町の広場に井戸が」
「そうか、ならそこに水を戻そう」
「へ?今何とおっしゃいました?」
「水を元に戻すと言ったんだ」
「いや、そんな事出来るはずが・・・・」
「旅の途中で偶然エルディラン様の遺物を見つけてな、その力を使えば水を元通りにすることが出来るんだ。勿論俺一人では無理だがな」
「そんな事が・・・・」
「嘘だろ・・・・」
「水が元に・・・・?」
ウォルの言葉を聞いて町長をはじめとしたみんなは、疑い半分でウォルの事を見るがエルディランの言葉を聞いたからか、その目には希望の光うっすらと見える。
俺達がしっかり水と植物を元通りにしてあげるからね~
「今から水を元に戻す、みんな来てくれ」
「はいっ」
俺達は集まっていた町民を引き連れて、広間に行くとそこには小さな井戸がポツンとあり、井戸が枯れてしまったからあまり手入れはされてないようだ。
「ここか、今から魔法を使う少し離れていてくれ。クーア少し手伝ってくれ」
「は~い」
俺は井戸の上に浮くと、住民から驚きの声が漏れる。精霊ってことにしてるから人前で浮いても問題無いんだよね~便利!みんなは、俺を囲むように立ち俺に手を向けて魔力を送ってくれる。今回の俺の役目は大地の記憶を読むことと、水に生命力と浄化の力を加える事だけ。水を作り出して大地に行き渡らせ植物を育てるのはみんなの役目だよ。
俺は意識を集中し大地の記憶を遡り、この大地に会った植物を一つ一つ確認し今も大地に残っているかも確認していく。そうだ、此処が何で砂漠になったのかも覗いてみよ~と。
この砂漠に来てからどうしてこんな環境になっちゃったんだろうってずっと思ってたんだよね。ウォル達が言うにはここは汚染された魔力が通って無い場所だって言ってたから、元からこういう環境だったって事だよね。
気候や場所にとっては砂漠になってしまう場所もあるけど、なんだかちょっと違和感を感じるんだよね~具体的に何とは言えないけど。
どんどん遡ってゆきこの大地が生まれた所まで遡っていこうと思ったらいきなり何も見えなくなってしまった。可笑しい・・・・どうして見れないんだろ。俺は魔力を少しだけ強め再度見ようとしたけど、どうしても真っ暗になって何も見れない。
大地に俺の魔法を防ぐほどの魔力も無いし意思もないはず、もしかしたら星が俺を邪魔してるのかもしれない。星は意志を持ってるけど、動くことは殆ど無いはず。つまり、何かしらこの大地に隠したい事があるんだろうな~だけど、今の俺じゃどうしようもないから諦めよっと。
「クーアどうだ?」
「ん~植物は種が残ってるから持ってきた物を使う必要は無いみたい。あとはみんなの出番だよ!」
「分かった、任せてくれ」
「ありがとクーア」
「よっし!やりますか」
「うむ」
そう言うと四人は意志を合わせ井戸の中に次々と水を作り出し、俺はその水に力を混ぜていく。ウォルはまだ水を作り出すのが苦手だけど、段々上手くなってるし四人で力を合わせてるから、十分水を作り出すことは出来ている。
水は井戸を満たし溢れると住民達は歓喜の声を上げ
「本当に水が!」
「嘘でしょ!」
「水が溢れるほど現れるなんて・・・・」
「奇跡だ!」
町民達は大盛り上がりだけど、これで終わりじゃないまだまだいくよ!
「力は混ぜておいたから、あとはよろしく!」
「えぇ」
みんなは頷くと、水を操り町の隅々まで届かせると砂にまみれた大地に植物が芽吹き、大地のひび割れも治っていく。ここは元々井戸を中心に植物が所々に生えていた、その昔の姿を順調に取り戻していくボロスの町。砂は元々あるものだから消えたりはしないけど、砂と植物が共存した町並みへと変化していった。そして最後に俺達が引いてきた水路と繋げれば終わりっと!
「よし、これで終わりだな」
「えぇ、クーア合格かしら?」
「大丈夫だよ~町の周囲も大地に元気が戻ったし植物達も生き返ったね」
「よしっ!成功だな」
「うむ」
みんなで成功かどうか確かめ合うとウォルはキラキラした目で俺達を見ている町民達に振り返り
「これで、水は戻った自由に使ってくれ」
「「「「うおおおおおおおお」」」」
みんなは耳が壊れるんじゃないかと思う程の歓声を上げ、井戸を満たしている水を手にすくい、お互いに掛け合ったり飲んでみたり、空に飛ばしてみたりと俺達が作った水を全身で喜んでくれている。
「良かったね」
「あぁ、成功してよかった」
「次もこの調子でいこうぜ!」
「えぇ町を周って水を取り戻さないとね」
みんな喜んでくれてるみたいで良かった~次の目的地はサイドって言う町そこもここと同じように食糧と水不足みたいだから早く行ってあげなきゃね
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