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銀の輝き
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集合場所に着いた時にはもうブレストが待っていてた。
「ごめん、待たせたか?」
「いや、今来たところだ。どうだった王都は」
「ん~王都ってもっとキラキラしてるのかと思ってたけど結構暗い部分もあるんだな」
「人が多く集まる地だがからな~期待外れか?」
「全然!知らない物とか沢山あって楽しいぜ!」
「なら良かった。それじゃあ、昼になったことだし何か食おうか」
「おう!」
ブレストは王都に暫く居たことがあるみたいだがら、美味しい店をたくさん知っている。初めて食べる果物と飴を合わせた物は、外はパリパリで中は果物がすっごく美味しいんだ!砂糖なんて高価な物を屋台で使うなんて流石は王都だと思ったけど値段を見たら目が飛び出るほど高かった。これ一個で2週間分のパン買えるぞ・・・・他の肉串とかは飴と比べたら安くて量も沢山あって満足だ。腹一杯にまで食べた俺達は、食べた分は稼がないといけないので冒険者ギルドへ向かった。
「昼過ぎだけど結構人が居るもんだな・・・・うわ・・・・」
「うわってどうしたんだ?」
昼過ぎだというのに多くの冒険者達が集まっているギルドの中を見渡していると、さっき見た銀色の鎧を纏っている女とその仲間達が隅のテーブルで話していた。気配をかなり抑えてるから、入るまで気付かなかったぜ。俺の視線の先を見てブレストは納得したような顔をする
「あ~銀騎士のイリスか。あの人は気配というかオーラが違うよな」
「銀騎士?」
「上級以上でかつ特徴的な戦術と称えられる戦歴を持つ冒険者には二つ名が付けられることがあるんだよ。あの人は上位竜から王都を守ったことで銀騎士って二つ名が付けられてるんだ」
「へ~あの人二級だよな?他の奴らと質が違い過ぎるし」
「あぁ二級だ。周りにいる2人も上位の三級冒険者だな。パーティー名は『悠久の誓い』だ」
二つ名か~上位竜がどれだけの強さか分からないけどそんな名前がつくくらいだから想像がつかない程の強さだったんだろうな~あれ?極限にまで気配を消してるから気付くのが遅れたけど、壁に寄り掛かりながら串を食べているあの女の人もパーティーメンバーかな?
「なぁブレスト」
「なんだ?」
「あの壁に居る女の人も同じメンバーだよな」
「お、良く気付いたな。あの人も悠久の誓いだぜ」
「何で離れてるんだ?」
「情報収集と警戒の為だな。あのパーティーは全員女性で構成されてるか邪な考えを持つ奴が一定数居るんだよ。その見張りをしているんだ」
「・・・・馬鹿が多いんだな。あんなのどう考えても返り討ちだろ」
「だな。だが男は馬鹿な生き物なのさ」
確かに全員綺麗だとは思うけど、一人でこの冒険者ギルドの殆どを倒せるほど強い人達に手を出そうという考えが理解できないぜ。もし、変に近付いたらあの見張っている女の人に一撃貰って終わりだろ。
「そういうもんなのか」
「そういうもんさ、さて仕事を見に行こうぜ」
あのおっかない人の正体が分かったことだし気付かれる前に仕事を探しに行こっと、体を背けて歩き出そうとすると後ろか歩いてくる気配がした。
「ブレスト」
「あぁ見つかったな」
「知り合いなのか?」
「一回大物の討伐で一緒になったことがあるんだ」
「なるほど」
「やぁ、ブレスト君久しぶりだね」
案の定声を掛けられたので後ろを振り返ると、満面の笑みを浮かべながら楽しそうに話す銀騎士がそこに居た。
「やぁイリス久しぶりだな」
「もう王都には来ないと思っていたが、一体どうしたんだい?おや、そっちの子は・・・・」
「あぁこの子は・・・・」
「君、朝に私を見てた子だねっいや~その歳であそこまで気配を消せるなんて凄いね」
うげっ何でバレてるんだ!?絶対視認されてないはずなのに!
「クロガネ、イリスと会ったのか?」
「クロガネというのかい?私はイリスって言うんだ。いや~視線には敏感な方なんだが君の目は感じ辛くて探すのに苦労したよ。見てみたら姿も気配も消してしまったから、残念だったんだよね~追おうにも気配が掴めなかったから無理だったんだよね~」
困惑するブレストと話し続けるイリス。いや、気配が掴めてないならどうして俺だって気付いたんだ?
「いや、何のことだが分からないです」
「いやいや~私の事を見てたのはその目だよ。その見方は君しか居ないよ」
「クロガネ、イリスは確信したことしか言わないぞ」
「・・・・はい、俺です。見ちゃってすみません」
いや、どういう風に見るかで判断してるって怖すぎないか?しかもしっかりと確信を持ってるみたいだし、どんな勘してるんだよ。
「いやいや、怒ってはいないよ。ただあんなに上手く気配を消せるのはどんな人なんだって気になっただけさ。それに強いと感じる人が居れば見るのが当たり前だしね」
「よく分からないんだが一体クロガネは何処でイリスと会ったんだ?」
よく分からないと首を傾げるブレストに朝の出来事を話すと、あぁ~と言いながら
「イリスはそういう系に鋭いからな~気配隠しても意味が無いんだよ」
「ふふん、褒めてくれてありがとう。それにしても、こんな子何処で見つけてきたんだい?三級冒険者でこの歳なんて聞いたこと無いけど」
「プリトで偶然会ってな。因みに五級冒険者だからな」
「五級?最近冒険者になったばかりなのかい?」
「そ、三か月ちょい前だな」
「それであそこまで出来るとは将来有望だね。・・・・どうだい私と戦ってみないか?」
「え、いや」
「大丈夫、本気を出して構わないから!さぁ訓練場へ行こうじゃないか」
「こらこら、クロガネを連れて行こうとしないでくれ」
「なんだいブレストも戦ってくれるのかい?勿論大歓迎だ!君の強さは私の勘がひしひしと訴えているからね戦ってみたかったんだよ」
「いや、戦わないからな」
「さぁさぁ!」
「やめなさいっ」
「ふぎゃ」
目を輝かせながら無理やりにでも連れて行こうとするイリスの後ろに、壁にもたれて気配を隠してた女の人が現れて頭に手刀を落とした。目にも止まらない速度だったのに、イリスは平気そうだ。
「何するんだよ」
「無理に模擬戦に誘うんじゃありません」
「え~」
「そもそもいくら強くても五級冒険者に模擬戦を申し込むのは良くありません。影響力を考えて下さい」
「じゃあブレスト君なら!」
「駄目です。ほら、行きますよ。すみませんねうちのリーダーが」
「いや、お疲れ様です」
「クロガネ君だよね?私にも気付いてたみたいだし、そのまま頑張ってね」
軽装だが隙が無く綺麗な赤茶色の髪をした女の人は笑ってそう言うとイリスを無理やり引き摺っていった。
「なんか面白い人だな」
「イリスはあんな見た目をしてるにかなりの戦闘狂なんだよ」
「そうなんだ~勘も鋭いみたいだし二級ってああいう人ばっかなの?」
やっぱり凄い人になると変わっている人が多いのかな?イリスさんもそうだけどブレストも結構変わってるし・・・・そんなこと思ってるとブレストは俺の耳元に顔をよせ声を落としながら
「イリスは高位の勘が鋭くなる系統のスキルを持ってるから馬鹿みたいに勘が良いんだよ。変わってる人が多いってことには否定出来ないな」
「なるほど~」
二級冒険者だから何かしらのスキルは持ってると思ってたけど、だから俺に気付いたのか~そう考えるとスキルって厄介だな。内緒話が終わった俺達は予定通り依頼を見に行ったが、どれも護衛や配達の依頼ばかりで討伐の依頼は残っていなかった。
「金になりそうなの無いな」
「良い依頼は朝の内に持ってかれちまうからな~納品依頼ならそこそこあるが、持ち合わせて無いしな」
ゴールデンライオンの鬣とクリムゾンベアの爪って国を跨がないと会えないし二級の魔物だろ・・・・誰がこんな依頼出してるんだよ。あまりに現実的ではない依頼を見て呆れながら、今日は仕事が無いとギルドを後にするのだった。
「ごめん、待たせたか?」
「いや、今来たところだ。どうだった王都は」
「ん~王都ってもっとキラキラしてるのかと思ってたけど結構暗い部分もあるんだな」
「人が多く集まる地だがからな~期待外れか?」
「全然!知らない物とか沢山あって楽しいぜ!」
「なら良かった。それじゃあ、昼になったことだし何か食おうか」
「おう!」
ブレストは王都に暫く居たことがあるみたいだがら、美味しい店をたくさん知っている。初めて食べる果物と飴を合わせた物は、外はパリパリで中は果物がすっごく美味しいんだ!砂糖なんて高価な物を屋台で使うなんて流石は王都だと思ったけど値段を見たら目が飛び出るほど高かった。これ一個で2週間分のパン買えるぞ・・・・他の肉串とかは飴と比べたら安くて量も沢山あって満足だ。腹一杯にまで食べた俺達は、食べた分は稼がないといけないので冒険者ギルドへ向かった。
「昼過ぎだけど結構人が居るもんだな・・・・うわ・・・・」
「うわってどうしたんだ?」
昼過ぎだというのに多くの冒険者達が集まっているギルドの中を見渡していると、さっき見た銀色の鎧を纏っている女とその仲間達が隅のテーブルで話していた。気配をかなり抑えてるから、入るまで気付かなかったぜ。俺の視線の先を見てブレストは納得したような顔をする
「あ~銀騎士のイリスか。あの人は気配というかオーラが違うよな」
「銀騎士?」
「上級以上でかつ特徴的な戦術と称えられる戦歴を持つ冒険者には二つ名が付けられることがあるんだよ。あの人は上位竜から王都を守ったことで銀騎士って二つ名が付けられてるんだ」
「へ~あの人二級だよな?他の奴らと質が違い過ぎるし」
「あぁ二級だ。周りにいる2人も上位の三級冒険者だな。パーティー名は『悠久の誓い』だ」
二つ名か~上位竜がどれだけの強さか分からないけどそんな名前がつくくらいだから想像がつかない程の強さだったんだろうな~あれ?極限にまで気配を消してるから気付くのが遅れたけど、壁に寄り掛かりながら串を食べているあの女の人もパーティーメンバーかな?
「なぁブレスト」
「なんだ?」
「あの壁に居る女の人も同じメンバーだよな」
「お、良く気付いたな。あの人も悠久の誓いだぜ」
「何で離れてるんだ?」
「情報収集と警戒の為だな。あのパーティーは全員女性で構成されてるか邪な考えを持つ奴が一定数居るんだよ。その見張りをしているんだ」
「・・・・馬鹿が多いんだな。あんなのどう考えても返り討ちだろ」
「だな。だが男は馬鹿な生き物なのさ」
確かに全員綺麗だとは思うけど、一人でこの冒険者ギルドの殆どを倒せるほど強い人達に手を出そうという考えが理解できないぜ。もし、変に近付いたらあの見張っている女の人に一撃貰って終わりだろ。
「そういうもんなのか」
「そういうもんさ、さて仕事を見に行こうぜ」
あのおっかない人の正体が分かったことだし気付かれる前に仕事を探しに行こっと、体を背けて歩き出そうとすると後ろか歩いてくる気配がした。
「ブレスト」
「あぁ見つかったな」
「知り合いなのか?」
「一回大物の討伐で一緒になったことがあるんだ」
「なるほど」
「やぁ、ブレスト君久しぶりだね」
案の定声を掛けられたので後ろを振り返ると、満面の笑みを浮かべながら楽しそうに話す銀騎士がそこに居た。
「やぁイリス久しぶりだな」
「もう王都には来ないと思っていたが、一体どうしたんだい?おや、そっちの子は・・・・」
「あぁこの子は・・・・」
「君、朝に私を見てた子だねっいや~その歳であそこまで気配を消せるなんて凄いね」
うげっ何でバレてるんだ!?絶対視認されてないはずなのに!
「クロガネ、イリスと会ったのか?」
「クロガネというのかい?私はイリスって言うんだ。いや~視線には敏感な方なんだが君の目は感じ辛くて探すのに苦労したよ。見てみたら姿も気配も消してしまったから、残念だったんだよね~追おうにも気配が掴めなかったから無理だったんだよね~」
困惑するブレストと話し続けるイリス。いや、気配が掴めてないならどうして俺だって気付いたんだ?
「いや、何のことだが分からないです」
「いやいや~私の事を見てたのはその目だよ。その見方は君しか居ないよ」
「クロガネ、イリスは確信したことしか言わないぞ」
「・・・・はい、俺です。見ちゃってすみません」
いや、どういう風に見るかで判断してるって怖すぎないか?しかもしっかりと確信を持ってるみたいだし、どんな勘してるんだよ。
「いやいや、怒ってはいないよ。ただあんなに上手く気配を消せるのはどんな人なんだって気になっただけさ。それに強いと感じる人が居れば見るのが当たり前だしね」
「よく分からないんだが一体クロガネは何処でイリスと会ったんだ?」
よく分からないと首を傾げるブレストに朝の出来事を話すと、あぁ~と言いながら
「イリスはそういう系に鋭いからな~気配隠しても意味が無いんだよ」
「ふふん、褒めてくれてありがとう。それにしても、こんな子何処で見つけてきたんだい?三級冒険者でこの歳なんて聞いたこと無いけど」
「プリトで偶然会ってな。因みに五級冒険者だからな」
「五級?最近冒険者になったばかりなのかい?」
「そ、三か月ちょい前だな」
「それであそこまで出来るとは将来有望だね。・・・・どうだい私と戦ってみないか?」
「え、いや」
「大丈夫、本気を出して構わないから!さぁ訓練場へ行こうじゃないか」
「こらこら、クロガネを連れて行こうとしないでくれ」
「なんだいブレストも戦ってくれるのかい?勿論大歓迎だ!君の強さは私の勘がひしひしと訴えているからね戦ってみたかったんだよ」
「いや、戦わないからな」
「さぁさぁ!」
「やめなさいっ」
「ふぎゃ」
目を輝かせながら無理やりにでも連れて行こうとするイリスの後ろに、壁にもたれて気配を隠してた女の人が現れて頭に手刀を落とした。目にも止まらない速度だったのに、イリスは平気そうだ。
「何するんだよ」
「無理に模擬戦に誘うんじゃありません」
「え~」
「そもそもいくら強くても五級冒険者に模擬戦を申し込むのは良くありません。影響力を考えて下さい」
「じゃあブレスト君なら!」
「駄目です。ほら、行きますよ。すみませんねうちのリーダーが」
「いや、お疲れ様です」
「クロガネ君だよね?私にも気付いてたみたいだし、そのまま頑張ってね」
軽装だが隙が無く綺麗な赤茶色の髪をした女の人は笑ってそう言うとイリスを無理やり引き摺っていった。
「なんか面白い人だな」
「イリスはあんな見た目をしてるにかなりの戦闘狂なんだよ」
「そうなんだ~勘も鋭いみたいだし二級ってああいう人ばっかなの?」
やっぱり凄い人になると変わっている人が多いのかな?イリスさんもそうだけどブレストも結構変わってるし・・・・そんなこと思ってるとブレストは俺の耳元に顔をよせ声を落としながら
「イリスは高位の勘が鋭くなる系統のスキルを持ってるから馬鹿みたいに勘が良いんだよ。変わってる人が多いってことには否定出来ないな」
「なるほど~」
二級冒険者だから何かしらのスキルは持ってると思ってたけど、だから俺に気付いたのか~そう考えるとスキルって厄介だな。内緒話が終わった俺達は予定通り依頼を見に行ったが、どれも護衛や配達の依頼ばかりで討伐の依頼は残っていなかった。
「金になりそうなの無いな」
「良い依頼は朝の内に持ってかれちまうからな~納品依頼ならそこそこあるが、持ち合わせて無いしな」
ゴールデンライオンの鬣とクリムゾンベアの爪って国を跨がないと会えないし二級の魔物だろ・・・・誰がこんな依頼出してるんだよ。あまりに現実的ではない依頼を見て呆れながら、今日は仕事が無いとギルドを後にするのだった。
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