わたしと彼とお兄様
✱本に出すため、前編のみ公開中✱
兄を亡くしたマリアの前に現れたのは、自分を「兄」だと言う、機械人形だった……。
兄を亡くしたマリアの前に現れたのは、自分を「兄」だと言う、機械人形だった……。
あなたにおすすめの小説
迷探偵湖南ちゃん
迷井花
ミステリー
「いや素晴らしいな。単純かつ感情の起伏が明快。
わかるか?感情物理学の応用だ。キミがドアを開けるに至るまで、寸分違わず予想できた。実験は観察対象が単純なほどうまくいくからな」
「えーと、はい?」
トンデモ科学者×オカルト編集者が超常現象を科学する?
オカルト雑誌の編集者・湖南は、ある日、日理大助教授の眞木に奇妙な薬を渡される。
それは幽霊が見える薬だった。
半信半疑でそれを飲んだ湖南は、大学で自殺した幽霊一太と出会う。
データ改ざんに手を染めたという一太の過去。
幽霊になってまで彼はなぜ、自殺を繰り返しているのか?
湖南と眞木は彼の死の真相に迫る。
表紙:かんたん表紙メーカー、イラストAC
信号機が証言台に立つそうです
nanahi
ミステリー
「私は長年、鳥鳴き村の道に立ち続けた信号機です。この度なぜか私は人間の裁判で証言台に立つことになりました」
物体のもつ思念を実体化するシステムが開発され、法廷で物に証言させる実証実験が行われることになった。物は一体、何を語るのか──?
証言台に立つ物が一話ずつ変わる、毎話完結型のショートショートです。
春の残骸
葛原そしお
ミステリー
赤星杏奈。彼女と出会ったのは、私──西塚小夜子──が中学生の時だった。彼女は学年一の秀才、優等生で、誰よりも美しかった。最後に彼女を見たのは十年前、高校一年生の時。それ以来、彼女と会うことはなく、彼女のことを思い出すこともなくなっていった。
しかし偶然地元に帰省した際、彼女の近況を知ることとなる。精神を病み、実家に引きこもっているとのこと。そこで私は見る影もなくなった現在の彼女と再会し、悲惨な状況に身を置く彼女を引き取ることに決める。
共同生活を始めて一ヶ月、落ち着いてきたころ、私は奇妙な夢を見た。それは過去の、中学二年の始業式の夢で、当時の彼女が現れた。私は思わず彼女に告白してしまった。それはただの夢だと思っていたが、本来知らないはずの彼女のアドレスや、身に覚えのない記憶が私の中にあった。
あの夢は私が忘れていた記憶なのか。あるいは夢の中の行動が過去を変え、現実を改変するのか。そしてなぜこんな夢を見るのか、現象が起きたのか。そしてこの現象に、私の死が関わっているらしい。
私はその謎を解くことに興味はない。ただ彼女を、杏奈を救うために、この現象を利用することに決めた。
時の呪縛
葉羽
ミステリー
山間の孤立した村にある古びた時計塔。かつてこの村は繁栄していたが、失踪事件が連続して発生したことで、村人たちは恐れを抱き、時計塔は放置されたままとなった。17歳の天才高校生・神藤葉羽は、友人に誘われてこの村を訪れることになる。そこで彼は、幼馴染の望月彩由美と共に、村の秘密に迫ることになる。
葉羽と彩由美は、失踪事件に関する不気味な噂を耳にし、時計塔に隠された真実を解明しようとする。しかし、時計塔の内部には、過去の記憶を呼び起こす仕掛けが待ち受けていた。彼らは、時間が歪み、過去の失踪者たちの幻影に直面する中で、次第に自らの心の奥底に潜む恐怖と向き合わせることになる。
果たして、彼らは村の呪いを解き明かし、失踪事件の真相に辿り着けるのか?そして、彼らの友情と恋心は試される。緊迫感あふれる謎解きと心理的恐怖が交錯する本格推理小説。
七月、鍵が開いている家の庭は
杉背よい
ミステリー
突然夫が亡くなり一人暮らしをしている73歳の佐伯みつ子。
娘も家を出て日がな一日趣味の庭いじりに明け暮れている。
夫・成明が亡くなったことも忘れてついつい家の鍵を開けて置いたままにしたり、振り返って話しかけようとしてしまうみつ子。
そんなみつ子の元に、毎朝決まった時間に現れるどこか不思議な少年・葉山佳月。
佳月は幼馴染の警察官・高良清十郎とともにみつ子の夫・成明の死を調べ始める。
すると、みつ子も知らなかった成明の数々の顔が見えてきて──。
「夏の庭」を舞台に繰り広げられる優しい短編ミステリ。