サイコーにサイコなカノジョ。

須藤真守

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第1章 はっぴぃすまいる。

サイコーにクレイジーなカノジョ

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「なるほど…」

俺はさっき体験したことを丸々話した。

…にしても、疑われたかと思ったから死ぬかと思ったぜ…。

「すまないねぇ。驚かせてしまったみたいで」

「あ、いえいえ、俺も警察に話そうと思ってたし丁度良かったですよ」

「じゃあ、帰ってもらって構わないよ」

刑事がそう言うと、出口まで送迎してくれた。

「…それからなにかあったらここに連絡してくれないか?」

刑事は懐のポッケから名刺を取り出した。

「あ…はい、分かりました」

そう答えると「近頃の都内は物騒だからなるだけ早めに帰るんだぞ」と言い残し、再び署の中へ戻って行った。

…にしても、アイツなんで怪我してたんだ?

…ま、俺が首を突っ込むもんじゃねぇか。

それに思い出すだけで気持ち悪かった。

あのヌルヌル感が蘇りそうだ。

ただでさえ、スプラッター映画は嫌いだしな。

特にガキん頃見た映画がグロかった。

なんだったかは忘れたけどジャングルの奥地に不時着した可哀想な旅行客がどんどん村の民族に食われていくやつ。

え~と…

なんだっけ…。

あ、そうだ。

『The食人族』だ!

アレはマジでヤバかったなぁ…。

アレ見たせいでしばらく飯がロクに食えなかった。

しかも結末も胸糞悪いしホントひでぇ映画だったぜ。

そんな昔のことを思い出していると、自宅アパートに着いた。
























翌日…警視庁…

その日は捜査本部が立ち上がった。

どうやら大きな進展があったようだ。

当然、なんのことかはおおよそ分かりつつも杉本もそれに参加する。

「静聴!これより都内連続猟奇殺人事件の捜査会議を始める!」

またいつもの号令を終える。

しかし、今回の捜査会議の様子はほんの僅かだが希望を感じさせるものだった。

「今まで都内で散発的に起きていた連続猟奇殺人事件に大きな進展があった!手元の資料、53ページを開け」

刑事は指定されたページを捲る。

そこに載せられていたのは、あの路上に付着していた犯人のものと思われる血痕の鑑定結果だった。

その気になる鑑定結果は…

「路上に付着していた血痕は被害者の血痕とは一致せず、容疑者のものと断定される」

杉本は読み進めていくと思わず目を見開くような事実に出くわした。

(嘘をだろ?)

周囲にいる刑事たちも驚愕で声が出ない様子だった。

「同時に犯人の年齢は…」

「10代であることが判明した」
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