サイコーにサイコなカノジョ。

須藤真守

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第1章 はっぴぃすまいる。

サイコーにミステリアスなカノジョ

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こんなの助けるしかねぇだろ!

俺はスマイルの身体を担いだ。

もし見捨てたりとかなんかしたら、俺もコイツと同じになる!

だからせめて止血ぐらいはしてやんねぇと!

そう思った俺はバッグからハンカチを取り出した。

これで少しはマシになるだろ!

よし、あとは救急車だ。

「待ってろよ!今、救急車呼ぶからな!」

俺は乱暴にスマホを取り出し、『緊急連絡』のところを押そうと奴から目を離す。

そして迷いもなく「119」を押す。

「あ、もしもし!!…はい、八王子市です!!救急車をお願いします!!目の前にいる人が誰かに刺されてて…!!…え、場所…ですか?えっと…」

俺は電信柱の側面を見る。

「えーと…住所は八王子市中町の●●番地です!!とにかくマジでヤバいんです!!今すぐ来て…え?」

再びスマイルに目線を戻すと、奴はいつの間にか消えていた。

電話の奥では「どうしましたか?!」と緊迫した声が聞こえてくる。

「…………は?」

二度見ならぬ四度見する。

しかし奴の姿はなく、あったのは大量の血痕だけだった。

そして右手には生温いヌメッとした感覚がまだ残っていた。























杉本が着いた先には1人の大学生が立っていた。

「おい!!君!!」

杉本は彼を呼びかける。

「君、俺…こういう者なんだけどさっきここらで怪しい人見なかったかい?」

杉本は警察手帳を見せると彼は「はい」と慌ただしく頷いた。

「あの!お腹から血が出てて…それで、救急車呼ぼうとしたらいつの間に消えて…!」

「?」

杉本は彼の右手に注目した。

「…君、それは?」

「これは!!その…!!怪我した人を止血したときについたもので、俺の血じゃなく…!!」

一瞬、怪しいとは思ってしまったものの、確かに彼の近くには大量の血痕があった。

これは犯人のものに違いない。

(これは一度 署に連れてって犯人の特徴を聞く必要があるな)

そう思った彼はこう言った。

「ちょっと署のほうで事情を聞かせてもらおう」と。

すると…

「!!」


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