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しおりを挟む「……で。どういうことか、まず説明して頂戴」
とりあえず、気を取り直して説明を求める。
体の上にはいまだにラインハルトが乗っかったままだが、この際仕方がない。
「というか、何でここにライが居るのよ!?」
まずはそこだ。
もう二度とこちらに来ないと思っていたラインハルトが何故ここに居るのだ。
そもそも、朝まで居ることもおかしい。
これまでどんなに長くても、朝までこちらに居るようなことはなかったのだ。
「それはもちろん、ミサキに会うためだ」
「で? 何で朝、この時間まで居るの? まさか、帰れなく……?」
その可能性に、窺うように聞く。
すると、邪気のない、キラキラとした笑顔が返って来た。
「そうだ! これでもう、ミサキが望まない限り、向こうに帰ることはない! だから、これからはずっと一緒だ!」
「はああ!? どういうことよ!?」
「だから、私はミサキの伴侶になったわけだから、離れるわけにはいかないだろう?」
さも当然、といった風にそう言う。
伴侶、の一言に、岬は嫌な予感がした。
「……伴侶って……?」
「伴侶は伴侶だ。私達は身も心も結ばれたわけだから、れっきとした夫婦だろう? 体を繋げ、完全に互いの魂を同調させた今、私達はもう、二度と離れることはない」
つまり、体を繋げたことで、今までのように向こうに帰ることはできなくなったということか。
岬が望まない限りは、というフレーズが気になるが、岬は今はそれを気にしている余裕がなかった。
「夫婦って! 夫婦って!! 一体、いいつの間にそんなことになったのよ!? 身も心も結ばれたって、私は知らないわよ!!」
ヤってしまったのはしょうがないとして、------まあ色々ツッコミどころ満載だが------、それで結婚を承諾とはどういうことなのだ。
というか、一度ヤったくらいで結婚とは、異世界、怖すぎる。
すると、ラインハルトがショックを受けたような顔になった。
「……ミサキは、私が伴侶では、嫌なのか……?」
「嫌とかそういう問題では------」
「昨夜は、いいと、言ってくれただろう? ずっと一緒に居たいと、あんなにも泣いて縋り付いてきたじゃないか!!」
「なっ!!」
そう言って抱きしめられて、岬は真っ赤になってしまった。
泣いて縋ったとか、自分は一体何をしたのか。
「泣いて甘えて、素直なミサキは凄く、可愛かった……っ!」
言われてだんだん岬は、記憶が蘇ってきた。
(……えっ? あれ……、もしかして、あの夢……!?)
確かに、ずっと一緒に居たいと言って、縋った覚えがある。
伴侶に、と言われて、頷きもした。
だが、夢だと思っていたのだ。
更にその後の出来事を思い出した岬は、自分の行動を思い返して、身悶えしたいほどの羞恥で固まってしまった。
しかしそんな岬を、ラインハルトが非常に愛し気な眼差しで見詰めてくる。
蕩けるように甘いその瞳にさらされて、岬はますます赤く、固まってしまった。
「……ミサキ、可愛い! 好きだ、愛してる……!」
再び口付けられて、唇を塞がれる。
両手を絡め取られて身動きを封じられた岬の脚の間には、先程から激しく主張しているラインハルトのものがある。
「----------っ!!」
昨夜の残滓を纏わせて、ズブズブとそれを埋め込まれるも、岬の声は全てラインハルトの口に飲み込まれた。
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