さくらんぼの恋

碧 貴子

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第二章

23-3

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「……はぁ、リディ。……好きだ、愛してる……」
「ベル……、私も……、私も愛してる」

 心も身体も繋がり合い、リディアーヌはとてつもなく満たされた心持ちだった。
 そしてそれはエーベルトも同じなのだろう。蕩けるように優しい瞳で見詰めた後、柔らかく微笑んで口付けてくる。
 応えるように受け入れ、そのまま深く口付けあっていると、再びなかのものが硬く質量を取り戻してくるのが分かった。
 ぐっと奥を押し上げられ、リディアーヌの口から高い声が漏れる。
 するとおもむろに体を起こしたエーベルトが、繋がったままリディアーヌの身を引き起こして自身の膝の上に乗せた。
 向かい合って抱き合う形で、ぴったりと肌を寄せ合い、唇を重ねる。何度も角度を変え、貪るように舌を擦り合わせていると、下腹に疼きが溜まっていく。
 無意識に跨った太腿に力を入れ、エーベルトの腰を挟むと、下から突き上げるように揺さぶられて、リディアーヌの頭が白く痺れた。

 繋がった部分が溶けそうに熱く、小刻みに揺さぶられる度に中と外が擦られて、震えるような快感が身の内に沸き起こる。
 口付け合ったまま、鼻に掛った甘い声を漏らしていたリディアーヌだったが、不意に強く下から押し上げられて、背中を反らして高い嬌声を上げた。

「はああぁっ!」
 身体を突き抜けるような快感に、目の前にチカチカと星が飛ぶ。
 腰を掴まれて、がつがつと何度も強く突き上げられ、リディアーヌは体を震わせながら振り落とされないよう、エーベルトの首や肩に縋りついた。
 激しく身体を揺さぶられながら、再び身の内に熱が膨らんでいく。
 最後にぐっと抉るように押上げられて、リディアーヌは声さえ上げられずに真っ白になって達した。
 同時に、エーベルトも低く呻いて体を震わせる。きつく締め上げるリディアーヌの最奥に滾りを捻じ込んで、欲望を吐き切る。
 共に果てた二人は、崩れ落ちるようにして寝台へと倒れこんだ。

 汗を掻いた熱い体を隙間なくくっつけて、労わる様に互いに体を撫で合う。
 啄むようなキスを繰り返す内に、またしても身の内に熱が点るのがわかる。
 結局その夜は、互いに何度も求めあい、空が白むまで二人は愛し合ったのだった。
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