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第二章
23-2※
しおりを挟む「ベル……」
隣に座るエーベルトに抱きつき、その胸に顔を埋める。
優しく抱きしめ返されて、リディアーヌはますます嬉しくなった。
「……ベルは、いつから私のことが好きだったの?」
「多分気付かなかっただけで、子供の頃からずっと好きだったんだと思うよ。リディは?」
「私も多分、子供の頃からずっと好きだったんだと思う。ただ、近くに居すぎてそれがわからなかったんだわ」
「……そうだな」
「ええ」
きっと、互いに好きとか愛しているという言葉では言い表せない関係だからこそ、これまで気付かなかったのだろう。
今ではリディアーヌも、お互いがお互いの存在なしには在りえないということを素直に受け止めていた。
しばらくそうして抱きしめあった後、体を離したリディアーヌを見詰めてエーベルトが頬に手を沿える。
この後に待ち受けるものを予期して、リディアーヌは頬を染めて目を閉じた。
結果、邸に着くなり、二人は寝室へと直行した。
この際、出迎えてくれた使用人達の生暖かい目も気にならない。
部屋に入るなり、二人は深く口付け合いながら互いに服を脱がせ合った。
とにかく早く一つになりたい一心で、服を剥いでいく。
寝台に倒れ込むようにして抱き合い、ひたすら口付けを交わす。
前戯もそこそこに、すでに濡れそぼったそこに宛がわれた滾りが、ぐぷりとリディアーヌの中に沈んだ。
「あぁあっ!」
襞を押し広げて身体を拓かれる感覚に、リディアーヌの口から嬌声が上がる。
体を弓なりに反らし、エーベルトの首に縋り付いてそれを受け入れる。
互いの気持ちを確認しあった上で体を繋げるのは、これまで感じたことのない程の快感をリディアーヌにもたらした。
それはエーベルトも同じようで、堪えきれない様子で快感に苦悶の表情を浮かべている。
体内に感じる昂ぶりも、いつも以上に熱く、硬い。
「はっ、リディ……」
「ベル……、あ、ああっ」
腰を揺らされ、腹の奥底に痺れるような熱が溜まっていく。
心が通じ合った今、それに体が連動して深く、深く繋がっている感覚がある。
両の手の指と指とを絡めてつなぎ、ひたすら互いの存在を体に刻み合う。
エーベルトのものを打ち付けられる程に、リディアーヌは体の中でどんどんと快感が膨らんでいくのを感じていた。
「はあっ、あっ、ベ、ベルっ、な、なんかっ、くる……っ!」
「……くっ、リディ、……イ、けっ」
「ベルぅっ、はぁああっ、あぁあああっ!」
更に強く、深く最奥を穿たれて、蓄積された熱が一気に弾ける。
目のくらむような快感に襲われ、リディアーヌは頭が真っ白になると同時に、なかがうねるように収縮してエーベルトのものを締め上げた。
それとともにエーベルトも低く呻きながら達する。
強く押し付けられた滾りが、ビクビクと跳ね上がるように精を吐き出した。
その精を、体の奥深く吸い上げるようにリディアーヌの体内が収縮する。
互いに体を震わせて快感が通り過ぎるのを待った後、荒い息を吐きながらリディアーヌとエーベルトはきつく抱きしめ合った。
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