さくらんぼの恋

碧 貴子

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第一章

13-4

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その夜、渡された本を読んだリディアーヌは、翌日に早速兄嫁を訪ねることになった。
 真っ赤な顔でプルプル震えるリディアーヌを部屋に招き入れて、兄嫁は何故か楽しそうだ。

「お、お義姉様……っ!」
「ふふふ。なあに、リディ」
「こ、この本に書いてあることは、本当なのですかっ!?」
「というと?」
「こっ、こんなことを、皆普通にやっているのですかっ!?」

 昨夜、こっそり隠れるように渡された本を読んだリディアーヌは、その衝撃的な内容に夜も眠れなかったのだ。
 一体全体世の中の男女は、本当にこんなことをしているのか。

「そうねえ。基本的には、だいたい皆やってることだと思うわよ?」
「っっ!!?」
「だって、そうしないと入らないでしょう?」
 事も無げに笑ってそう言った兄嫁に、リディアーヌは驚愕に目を見開いた。
 では、これまでリディアーヌが変態的な行為だと思っていたことは、別におかしくもなんともない行為だったのだ。

「じゃ、じゃあっ! お、お義姉様もっ!?」
「ふふふふふ。そうね」
「っっ!!!」
 リディアーヌは眩暈がしそうだった。
 本を読んだ今なら、解す、と言っていた意味も良くわかる。
 ただ、それを実践できるかどうかという問題だ。とはいっても、するのはエーベルトなのだが。

「ああでも、リディ。それ、まだ初級編なのよ?」

 ということは、まだこれよりも先があるのか。
 これが初級ということは、中級、上級となったらいったい何をするというのだ。
 考えるだに恐ろしい。

「その続きは、リディが結婚してから、ね?」

 にっこりと笑う兄嫁を、リディアーヌはくらくらする思いで見つめた。

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