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「で、殿下!あ、フィル様!おろして!そちらの部屋は…!!」


「静かに。みんなが気づくぞ」


テラスで突然のプロポーズを受けた私は自分の心の中の声を吐露した


好き、という感情が恋愛経験0のわたしにはよくわからなくてフィルナンド殿下、いやフィル様に問いかける形になってしまったのは少し後悔している


私の言葉を聞いてフィル様が無言で私を抱き上げた
そしてツカツカとフィル様のプライベートな空間、寝室へと向かっているのに気づいた私は焦って下すように声を上げた


「なんで寝室に行くのですか!!」


「シャリーは好きって気持ちがわからないんだろう?俺が今からシャリーに触れるから嫌なら嫌っていって。嫌じゃなかったら…どうか受け入れてくれ」


「あっ…」


キングサイズのベッドの上にそっと下ろされてするりと頬を撫でられる
くすぐったくて声を出す私にフィル様はニヤリと笑った


「シャリーの肌は本当に綺麗だな…」


「フィ、フィルさまっ、あっ、ちょっと…!!」


頬を撫でていた手が首筋に流れてもう一つの手で気づいたらそっとベッドに押し倒されていた
私の視界には煌びやかな絵画が施された天蓋の頬を赤らめたフィル様の美しい顔だった


「シャリー…」


「あっ、んんぅ」


わ、私のファーストキスが!!!



唇に今まで感じた事ない柔らかくて甘い感触
ファーストキスはレモン味だ、と書いてあった小説を思い出し、嘘つき!!と心の中で叫んだ


「考え事をするなんて余裕だな?」


「や、ちがっ、ひゃぁ!」


「あぁ、シャリー。ずっとこうして触れたかった…」


いつのまにかドレスの襟元が崩されて、首元にフィル様の息がふっとかかる
全身がゾワゾワとした後に、カクッと力が抜けて、力が入らない


「だ、だめですフィル様…」


「何がダメなんだ?……俺に触れられのは嫌か?」

「いやじゃ、嫌じゃないですけど……まだ私たち結婚もしてないじゃないですかぁ!」


私の言葉にピタリと止まるフィル様
な、何かおかしなことでもいったかしら…?


「結婚、ふふ、シャリーは俺と結婚してくれるのか?」

「え、あ、いや、その言葉の齲歯と言いますか…」

「んー?どっちなんだ?するのか?しないのか?」


私があたふたとしているのが楽しいのか、意地悪そうに触れられて欲しくないところをさわさわと触る彼に翻弄される


「あぅ…、離してください…」


「結婚してくれるなら離す」


してやったり、と笑みを浮かべるフィル様が憎らしく感じた
キッと睨みつけるも効果がないのか、フィル様の手がどんどんと大胆な動きに変わっていった


ドレスの裾の方から手をグッといれられ、大腿付近をするりと触られた


「結婚!結婚しますから!!」


「よし、言質はとったからな」


秘部に触れられそうになった瞬間に私は大きな声で結婚します!と叫んでしまった
叫んでからやばい。と訂正しようとしたが、上機嫌になったフィル様に撤回します。とはとてもいえなかった


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