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最終章 我が祖国よ永遠に……
最終話 リーラよ、永遠に幸せになれ
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帝国暦 323年 春
ノーザンランドに春が訪れる。
暖かな風に誘われ、木々には若い芽も顔を出し、花も開き始めた。
雲一つない真っ青に晴れた日に皇帝の婚姻式が行われる。
大聖堂の扉が開き、ノーザンランド皇帝クリストファー・ルシュルツ・ノーザンランドは后になるリーラ・リヴァリオン・ラクラインを伴い、中央にいる司祭の元にゆっくり歩んでいく。
后は繊細なレースで仕上げられな長いトレーンを広げ、純白で清楚な花嫁衣装に身を包んでいる。皆、美しい后の姿に感嘆の声を上げる。
「リーラ、綺麗よ」
姉であるローズ・リヴァリオン伯爵夫人は目を潤ませながら妹の花嫁姿を見つめ、夫であるリヴァリオン伯爵も妻の手を握り締め義妹の晴れ姿を見守る。
伯爵夫妻の横には旧リヴァリオン国の騎士服を身に包んだ、ダリルと背後にはリヴァリオン伯爵領の官吏とその騎士達、そして祖母のローリー・レキシトンが孫の晴れ姿を見守っていた。
「ダリルさん、貴方のおかげでリーラは幸せを掴めました。本当にありがとうございます」
「ローリさん、私の方こそ感謝しています。
あの時アレクに救われなかったら、私は路頭に迷っていたでしょう。我々の出会いはまさに運命だったのです」
ローリーは「えぇ」と静かに頷き、ダリルはリーラから返されたリンダの短剣を見る。
——リンダ、これは運命だっただろう?
短剣は同調するかのように微かな光を出し始める。
帝国の各大臣、そして、主となる貴族達が婚姻式を見守る。その中には来賓として招待されたアンデルク国のアネット王女とベルク国のエメラルド王女の姿もあった。
「皇帝の手中に収まっちゃたわねぇ…」
エメラルド王女はクスッと笑うとアネット王女はその言葉を聞き逃さなかった。
「どういうことですの?」
「ご存知なくて?幼き頃に王女を見初めて、帝国にお連れになってからもずっと傍に置いていらっしゃたのよ」
エメラルド王女は自慢気に話す。
「まぁ?!そうでしたの…」
舞踏会のやり取りから思い当たる節はあるものの、結局はライアンには脈はなかったのだと納得するアネット王女。
無事、夫婦の誓いを済ませ、婚姻式が完了すると続いて皇后の戴冠が執り行われる。
ベールが外され金色の獅子が刺繍されたマントを掛けられると皇帝クリストファーから
皇后の冠を頭に乗せられる。
頭上にのしかかる冠の重さを確と受け取ったリーラは皇后という責務を背負う覚悟を決め、クリストファーに決意の眼差しを送る。
その決意を受け取ったクリストファーはリーラの手を取ると感謝を込めて手の甲に口付けを落とした。
「きゃっ!」
と突然。女性の悲鳴が聞こえ、参列席がその声の先を一斉に見る。
見つめ合っていたリーラとクリストファーも声の先に振り向くとダリルが光に包まれ、若かりし姿に変わっていた。
◇◇◇
微かな光を出していた短剣の光が増していく。そして、光の中から金色の髪をした美しい女性が出現する。
『ダリル、迎えに来たわ』
「リンダ……リンダなのか?!」
ダリルは突然現れた愛しき人に驚くとダリル自身がキラキラ耀く光に包まれる。
「なんだ?!この光は?!」
光が収まるとダリルは身体に違いを感じる、手を見ると年老いて乾涸びた手ではなく、張りのある瑞々しい手へと変わっていた。
「きゃっ!」
近くにいたリヴァリオン伯爵夫妻はダリルの変化に声をあげて驚く。
「リンダ……迎えに来てくれたのかい?」
『えぇ、遅くなってごめんなさい』
「遅くないよ……
会いたかったよ、リンダ」
ダリルは会いたくて仕方なかった最愛の女性をしっかりと抱き締めた。
◇◇◇
抱き締めあう男女の姿を見ながら、リーラは深い眠りから目覚め時にリンダからの言葉を思い出す。
『ダリルを返してね…』
——あの時の声の主は…
ダリルは突然の別れに辛そうな表情をするが精一杯の笑顔を作り、リーラに笑う。
「幸せになれよ!リーラ!」
ダリルは再びリンダを見つめると
「さぁ、行こう!もうこの手を離さないよ」
『えぇ、ダリル、離さないで…』
そして、2人はしっかり手を握り合う。
「ダリルッ!!!」
ハルクの叫びにダリルはハルクの方を向く。
「ありがとう、ハルク!じゃあな!」
そして、二人は微笑みながら少しずつ光の粒子となっていく。
「ダリルーッ!!
と、父さーんッ!!!」
リーラは二人がいた場所へ駆け寄るが二人の姿はなく剣と短剣が残されただけだった。
「嘘………
ちゃんとありがとうって…
うっ、うっ、ううっ……
言えてないよ………
まだ、まだ話したいことたくさん、
うっ、うっ、あったのに……
ダリル……ダリルーーーッ」
泣き崩れるリーラを後ろからそっと抱き締めるクリストファー。
「おい、嘘と言ってくれよ……
旅をしようと約束したじゃないか…」
突然友人を失った悲しみを受け入れることが出来ず男泣きするハルク。
リーラとハルクに光が触れ、さようならと告げると光は消えていく。
「うぁーーん、ダリルーーッ…」
涙が溢れ、その場に離れることができないリーラを慰めようとぺぺが飛んで来た。
「元気だせピヨ、あんまり泣くとお腹の子も悲しむピヨ」
ダリルが消えたことで騒ついていた大聖堂内だが鳥の爆弾発言を参列者は聞き逃さなかった。
「うっ、うっ、えっ…………何?」
「だから、リーラとクリストファーの子が宿っているピヨ、ピヨヨ~」
リーラの涙も自然と止まり、クリストファーをギロッと睨みつけ、
「信じられない!」
クリストファーの胸を両手でポカッ、ポカッとたたく。
「こんなにも上手くいくとは……」
あまりにも物事が上手く運びクリストファーは愛妻に見えないようにほそく笑む。
ダリルの騒動で騒ついていた大聖堂内が皇后の懐妊を知り、より騒めく。
「まぁ、まぁ、まぁ!」
ローリーは孫の懐妊をリヴァリオン伯爵夫妻と共に喜び、
「なんとめでたいことだ」
「やはり父君同様、手が早いのぅ」
と各大臣や貴族達は新たな後継者の期待に湧き立つ。
「リーラ、行こうか」
クリストファーは膨れ顔の愛妻をしっかりと抱きかかえると扉へ向かう。侍従が扉を開くどこから現れたのか外には花吹雪が舞っていた。
「花……綺麗ね……
ダリルとリンダ様が花を散らしてくれているのね……」
「1番綺麗なのはリーラだがな」
「うふふ」
照れる花嫁を愛おしいそうに見つめるクリストファー。
そして、顔を見合わせ互いに微笑み合うと深く唇を交わす。
沿道から待ち構えていた沢山の民達は仲睦まじい皇帝夫妻の姿を見ると歓声が沸き起こる。二人は馬車に乗り込むと民衆の声に応えるように手を振った。
花吹雪は二人が皇宮へ戻る間、祝福するように舞っていたそうだ……
◇◇◇
帝国には語り継がれる物語がある。
‘’金獅子の賢者ダリル’’
敵国に侵略された王女を救う為に過去からやって来た賢者は強さと多様な知識で敵を倒し、王女を助け、使命を果たすと再び元の時代に戻ったそうだ。
皇宮前の広場には賢者ダリルとその妻リンダの石像が立っている。町行く人々は国に災いが起こらぬように今も石像に願うそうだ。
完
長きに渡りお付き合い頂き誠にありがとうございました。
初めて挑戦した小説を無事終わらせることが出来、感無量でございます。
お気づきかもしれませんが実は、最後にリーラが与えられた新たな神託については触れていません。後日談にて触れていこうと考えています。後、2話ほど投稿予定です。よろしくお願いいたします。
ノーザンランドに春が訪れる。
暖かな風に誘われ、木々には若い芽も顔を出し、花も開き始めた。
雲一つない真っ青に晴れた日に皇帝の婚姻式が行われる。
大聖堂の扉が開き、ノーザンランド皇帝クリストファー・ルシュルツ・ノーザンランドは后になるリーラ・リヴァリオン・ラクラインを伴い、中央にいる司祭の元にゆっくり歩んでいく。
后は繊細なレースで仕上げられな長いトレーンを広げ、純白で清楚な花嫁衣装に身を包んでいる。皆、美しい后の姿に感嘆の声を上げる。
「リーラ、綺麗よ」
姉であるローズ・リヴァリオン伯爵夫人は目を潤ませながら妹の花嫁姿を見つめ、夫であるリヴァリオン伯爵も妻の手を握り締め義妹の晴れ姿を見守る。
伯爵夫妻の横には旧リヴァリオン国の騎士服を身に包んだ、ダリルと背後にはリヴァリオン伯爵領の官吏とその騎士達、そして祖母のローリー・レキシトンが孫の晴れ姿を見守っていた。
「ダリルさん、貴方のおかげでリーラは幸せを掴めました。本当にありがとうございます」
「ローリさん、私の方こそ感謝しています。
あの時アレクに救われなかったら、私は路頭に迷っていたでしょう。我々の出会いはまさに運命だったのです」
ローリーは「えぇ」と静かに頷き、ダリルはリーラから返されたリンダの短剣を見る。
——リンダ、これは運命だっただろう?
短剣は同調するかのように微かな光を出し始める。
帝国の各大臣、そして、主となる貴族達が婚姻式を見守る。その中には来賓として招待されたアンデルク国のアネット王女とベルク国のエメラルド王女の姿もあった。
「皇帝の手中に収まっちゃたわねぇ…」
エメラルド王女はクスッと笑うとアネット王女はその言葉を聞き逃さなかった。
「どういうことですの?」
「ご存知なくて?幼き頃に王女を見初めて、帝国にお連れになってからもずっと傍に置いていらっしゃたのよ」
エメラルド王女は自慢気に話す。
「まぁ?!そうでしたの…」
舞踏会のやり取りから思い当たる節はあるものの、結局はライアンには脈はなかったのだと納得するアネット王女。
無事、夫婦の誓いを済ませ、婚姻式が完了すると続いて皇后の戴冠が執り行われる。
ベールが外され金色の獅子が刺繍されたマントを掛けられると皇帝クリストファーから
皇后の冠を頭に乗せられる。
頭上にのしかかる冠の重さを確と受け取ったリーラは皇后という責務を背負う覚悟を決め、クリストファーに決意の眼差しを送る。
その決意を受け取ったクリストファーはリーラの手を取ると感謝を込めて手の甲に口付けを落とした。
「きゃっ!」
と突然。女性の悲鳴が聞こえ、参列席がその声の先を一斉に見る。
見つめ合っていたリーラとクリストファーも声の先に振り向くとダリルが光に包まれ、若かりし姿に変わっていた。
◇◇◇
微かな光を出していた短剣の光が増していく。そして、光の中から金色の髪をした美しい女性が出現する。
『ダリル、迎えに来たわ』
「リンダ……リンダなのか?!」
ダリルは突然現れた愛しき人に驚くとダリル自身がキラキラ耀く光に包まれる。
「なんだ?!この光は?!」
光が収まるとダリルは身体に違いを感じる、手を見ると年老いて乾涸びた手ではなく、張りのある瑞々しい手へと変わっていた。
「きゃっ!」
近くにいたリヴァリオン伯爵夫妻はダリルの変化に声をあげて驚く。
「リンダ……迎えに来てくれたのかい?」
『えぇ、遅くなってごめんなさい』
「遅くないよ……
会いたかったよ、リンダ」
ダリルは会いたくて仕方なかった最愛の女性をしっかりと抱き締めた。
◇◇◇
抱き締めあう男女の姿を見ながら、リーラは深い眠りから目覚め時にリンダからの言葉を思い出す。
『ダリルを返してね…』
——あの時の声の主は…
ダリルは突然の別れに辛そうな表情をするが精一杯の笑顔を作り、リーラに笑う。
「幸せになれよ!リーラ!」
ダリルは再びリンダを見つめると
「さぁ、行こう!もうこの手を離さないよ」
『えぇ、ダリル、離さないで…』
そして、2人はしっかり手を握り合う。
「ダリルッ!!!」
ハルクの叫びにダリルはハルクの方を向く。
「ありがとう、ハルク!じゃあな!」
そして、二人は微笑みながら少しずつ光の粒子となっていく。
「ダリルーッ!!
と、父さーんッ!!!」
リーラは二人がいた場所へ駆け寄るが二人の姿はなく剣と短剣が残されただけだった。
「嘘………
ちゃんとありがとうって…
うっ、うっ、ううっ……
言えてないよ………
まだ、まだ話したいことたくさん、
うっ、うっ、あったのに……
ダリル……ダリルーーーッ」
泣き崩れるリーラを後ろからそっと抱き締めるクリストファー。
「おい、嘘と言ってくれよ……
旅をしようと約束したじゃないか…」
突然友人を失った悲しみを受け入れることが出来ず男泣きするハルク。
リーラとハルクに光が触れ、さようならと告げると光は消えていく。
「うぁーーん、ダリルーーッ…」
涙が溢れ、その場に離れることができないリーラを慰めようとぺぺが飛んで来た。
「元気だせピヨ、あんまり泣くとお腹の子も悲しむピヨ」
ダリルが消えたことで騒ついていた大聖堂内だが鳥の爆弾発言を参列者は聞き逃さなかった。
「うっ、うっ、えっ…………何?」
「だから、リーラとクリストファーの子が宿っているピヨ、ピヨヨ~」
リーラの涙も自然と止まり、クリストファーをギロッと睨みつけ、
「信じられない!」
クリストファーの胸を両手でポカッ、ポカッとたたく。
「こんなにも上手くいくとは……」
あまりにも物事が上手く運びクリストファーは愛妻に見えないようにほそく笑む。
ダリルの騒動で騒ついていた大聖堂内が皇后の懐妊を知り、より騒めく。
「まぁ、まぁ、まぁ!」
ローリーは孫の懐妊をリヴァリオン伯爵夫妻と共に喜び、
「なんとめでたいことだ」
「やはり父君同様、手が早いのぅ」
と各大臣や貴族達は新たな後継者の期待に湧き立つ。
「リーラ、行こうか」
クリストファーは膨れ顔の愛妻をしっかりと抱きかかえると扉へ向かう。侍従が扉を開くどこから現れたのか外には花吹雪が舞っていた。
「花……綺麗ね……
ダリルとリンダ様が花を散らしてくれているのね……」
「1番綺麗なのはリーラだがな」
「うふふ」
照れる花嫁を愛おしいそうに見つめるクリストファー。
そして、顔を見合わせ互いに微笑み合うと深く唇を交わす。
沿道から待ち構えていた沢山の民達は仲睦まじい皇帝夫妻の姿を見ると歓声が沸き起こる。二人は馬車に乗り込むと民衆の声に応えるように手を振った。
花吹雪は二人が皇宮へ戻る間、祝福するように舞っていたそうだ……
◇◇◇
帝国には語り継がれる物語がある。
‘’金獅子の賢者ダリル’’
敵国に侵略された王女を救う為に過去からやって来た賢者は強さと多様な知識で敵を倒し、王女を助け、使命を果たすと再び元の時代に戻ったそうだ。
皇宮前の広場には賢者ダリルとその妻リンダの石像が立っている。町行く人々は国に災いが起こらぬように今も石像に願うそうだ。
完
長きに渡りお付き合い頂き誠にありがとうございました。
初めて挑戦した小説を無事終わらせることが出来、感無量でございます。
お気づきかもしれませんが実は、最後にリーラが与えられた新たな神託については触れていません。後日談にて触れていこうと考えています。後、2話ほど投稿予定です。よろしくお願いいたします。
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