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第12章 残酷な定められた天命
第12話 姉との別れの挨拶
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一台の馬車が帝都にあるリッチモンド邸へ到着する。馬車の扉を開け、リーラがひょいっと馬車から降りる。
「いらっしゃい、リーラ」
臨月を迎えたローズが大きなお腹を摩りながら屋敷前で息子のカーティスと共にリーラ達の訪れを待っていたようだ。
「姉上!屋敷の中で待って頂ければ良かったのに」
リーラが心配するとローズに似た男の子がリーラに飛びつく。
「リーラ!会いたかった!」
「カーティスがリーラを待つためにずっと玄関にいると聞いて、今しがた様子を見に来たのよ。だから待っていた訳じゃないわ」
「良かった。カーティス、元気だった?」
「はい!元気です」
馬車からルディ達は降りるとカーティスに礼を取る。リーラがリッチモンド邸へ行く際は3人が護衛として共にいるのでカーティスとは顔見知りなのだ。
「みんな、こんにちは!」
カーティスはルディ達に可愛く微笑んだ。
「今日は動物も連れてきたんだ」
リーラが合図を送ると一羽の青い鳥、銀色狼が先に飛び降りた。
「久しぶりピヨ、カーティス!」
「ガルルル」
「鳥さんと犬だ!うわぁーい!!」
「ガルルルー(狼よ!!)」
カーティスは大喜びしてヴェスタに近づくと初めて見るヴェスタに好奇心を示し、撫でたり抱きついたりした。
「まぁ、今日も賑やかになりそうね」
リーラ達の到着を聞きつけた、リッチモンド侯爵夫人が皆を歓迎し、早速食卓へと案内する。一同は豪勢なリッチモンド家の昼食に舌鼓を打ち、会話を筈ます。
居間へ案内されるとカーティスはお腹がいっぱいになったのかソファにもたれながら眠り始めた。
「あら、この子ったらはしゃぎすぎたのね」
ローズは侍女のベラを呼び、カーティスを寝所へ連れて行くように指示する。
「ちょうど良かった、姉上に内密の話があるんだ」
「リーラ様、席を外しましょうか?」
レンが気を使い伺いを立てる。
「いや、レン達も話を聞いて欲しい。リッチモンドの者は下がって貰える?」
とリーラは目を配ると侍女のチリル始め、ベラがカーティスを抱きかかえ部屋を出た。
「どうしたの?改まって…」
「姉上、お産はいつ頃ですか?」
「もうすぐだと思うわ。出征式は見送りできないわ。ごめんなさい、リーラ」
リーラは気にしないでと首を振る。
「貴女はリヴァリオンを任されると聞いたわ。ゾーンに比べ安全だとビル様が仰られたけど、くれぐれも気をつけて、必ず帰ってきてちょうだい。ごめんなさいね。貴女一人にリヴァリオンを任せてしまって」
「………」
リーラはローズの言葉を返すことなく黙る。
部屋に沈黙が続く。
「姉上、お別れの挨拶にきました」
「えっ??」
ローズだけではなく、ルディ、レン、アンディも突然の話に驚く。
「私は神託を受け生まれました」
「神託?」
「我々の先祖である初代王ラクラインは一人の敵を討ち損ね、その敵は今世にも生きながらえています」
「えっ??」
一同がリーラの言葉に驚く。
「ビル隊長からウィターニアの敵の存在を聞いたと思います。人ならず者…、私の力も同様、人とは違います。この力は神から敵を倒す為に与えられました。それが私の役目なのです」
「リーラ、何を言ってるの…仮に貴女の力が神から与えられたものでも貴女一人で敵に立ち向かうなど危ないわ」
「そうだよ、リーラ!僕もオリーの力がある。みんなで立ち向かうべきだ!」
ルディが黙っていられず話を割って入ってきた。
「足手纏いだ…」
リーラは真っ直ぐにルディを見つめる。
『ルディ…オリーでは勝てましぇん。アクアベル様には勝てましぇん』
ルディの肩にいた水の精霊のオリーが呟く。
「オリー!!」
「私は神から敵を倒すよう神託を受けました。恐らく、命懸けで戦うことになるでしょう」
リーラの言葉にローザは驚きの余りに絶句する。
「姉上…お願いがあります。私が亡き後、リヴァリオンの再建をお願いできますでしょうか?」
ローズは心を落ち着かせ、
「貴女に何かあった場合はリヴァリオン復興に力を注ぐと約束するわ。王族でるある私の役目でもあります。けれども、どうか、どうか生きて帰ってきてリーラ…っ…」
ローズは涙を流しながら切にリーラに願う。
「姉上…後はよろしくお願いします」
リーラはルディとレン、アンディに向き合う。
「私は神託を受けた身、神に逆らう事はできない。リヴァリオンに入り、民を避難させた後、敵との戦闘に入る。レン、アンディ…ルディ…私の戦いに手助けは不用。戦闘が始まれば、すぐに帝国に向けて退避して」
「リーラ!」
ルディが叫ぶ。
「隊長、何言ってんだ!」
アンディも突然の話に戸惑う。
「リーラ様、私達は陛下に仕える身、この話は報告致します」
冷静なレンはリーラを見つめる。
「レン…、みんな、神託を話した時点で神の領域に入っている。話せば君達が命を落とす可能性もある、他言はしないで」
一同は驚きを隠せないでいた。
精霊達がリーラの前には座る。
ぺぺは翼を折り胸に当てる。
「私はあなたのもの、あなたのための風の精霊。あなたの願いを叶えるために我が力のすべてをあなたに捧げるピヨ」
続いてオリーがリーラの前に進む。
『わたちはあなたのもの、あなたのためのみずのせいれい。あなたのねがいかなえるためにぼくのちからをあなたにささげまちゅ』
オリーはリーラに深々と屈する。
「オリーまで突然どうしたんだよ!」
ルディは突然起こった精霊達の儀式に戸惑う。
「僕たちは神から創られた存在、リーラが神からの天命を受けたならその願いを叶えるのが我らの使命ピヨ」
美しい狼がリーラの前にガルルルの泣き、座るとじっと目を見つける。
『私はあなたのもの、あなたのための火の精霊、あなたの願いを叶えるために我が力のすべてをあなたに捧げる』
「ヴェスタよ、我が願いを伝える。どうかクリスが無事、ノーザンランドに戻れるよう守っておくれ」
リーラはヴェスタの頭を優しく撫でるとヴェスタは悲しげに頭を下げる。
『愛し子よ、任せておけ。アクアベルをよろしく頼む』
ヴェスタがウァオーンと悲しげ泣いた。
「リーラの馬鹿!そんな大切なこと勝手に勝手に決めて、うっ、うっ、クソォー」
ルディは涙を止めること泣き出す。
しばらく場を見守っていたレンが口を開く。
「リーラ様、あなたの願い確かに承りました」
レンはグッと涙を堪え言葉を発する。
「嘘だろ……陛下の命にも背かないといけないし、隊長、なんでだよ、色々背負わされすぎだよ…あーーッ、任せて下さい、隊は必ず生きて帰すから…」
アンディは混乱しながらリーラに約束をする。そして…
「最後に俺も告白するよ、俺の彼女は侍女のミーナだ」
アンディの突然の暴露にリーラも唖然と驚く。
「えっ、そうなの!なおさら生きて帰りなさい。あっそうだ。結婚式のドレスはうちで買ってね…」
「わかったよ、最後まで商売魂逞しいよ、隊長は!」
ローズは用意していた箱からハンカチを取り出す。
「貴女が無事帰ってこれるようにハンカチを刺繍したのよ…リーラ、少しでも生きて帰る可能性を捨てないで。そして、私を一人にしないで、私の愛する妹…」
ローズは涙を流しながらリーラを抱きしめる。
「姉上、貴女は一人ではありません。姉上には家族がいるでしょう。私からお願いがあります。私の髪を姉上に託します。どうか、私の髪をエステールの墓に葬ってほしいのです」
「リーラ…貴女は姉に酷な願いをするのです…うっ、うっ、うっっ」
「ごめんなさい、姉上…」
リーラは涙が止まらない姉を抱き締め、優しく背中を撫でる。これが姉と妹の最後の別れの挨拶となったのだ。
「いらっしゃい、リーラ」
臨月を迎えたローズが大きなお腹を摩りながら屋敷前で息子のカーティスと共にリーラ達の訪れを待っていたようだ。
「姉上!屋敷の中で待って頂ければ良かったのに」
リーラが心配するとローズに似た男の子がリーラに飛びつく。
「リーラ!会いたかった!」
「カーティスがリーラを待つためにずっと玄関にいると聞いて、今しがた様子を見に来たのよ。だから待っていた訳じゃないわ」
「良かった。カーティス、元気だった?」
「はい!元気です」
馬車からルディ達は降りるとカーティスに礼を取る。リーラがリッチモンド邸へ行く際は3人が護衛として共にいるのでカーティスとは顔見知りなのだ。
「みんな、こんにちは!」
カーティスはルディ達に可愛く微笑んだ。
「今日は動物も連れてきたんだ」
リーラが合図を送ると一羽の青い鳥、銀色狼が先に飛び降りた。
「久しぶりピヨ、カーティス!」
「ガルルル」
「鳥さんと犬だ!うわぁーい!!」
「ガルルルー(狼よ!!)」
カーティスは大喜びしてヴェスタに近づくと初めて見るヴェスタに好奇心を示し、撫でたり抱きついたりした。
「まぁ、今日も賑やかになりそうね」
リーラ達の到着を聞きつけた、リッチモンド侯爵夫人が皆を歓迎し、早速食卓へと案内する。一同は豪勢なリッチモンド家の昼食に舌鼓を打ち、会話を筈ます。
居間へ案内されるとカーティスはお腹がいっぱいになったのかソファにもたれながら眠り始めた。
「あら、この子ったらはしゃぎすぎたのね」
ローズは侍女のベラを呼び、カーティスを寝所へ連れて行くように指示する。
「ちょうど良かった、姉上に内密の話があるんだ」
「リーラ様、席を外しましょうか?」
レンが気を使い伺いを立てる。
「いや、レン達も話を聞いて欲しい。リッチモンドの者は下がって貰える?」
とリーラは目を配ると侍女のチリル始め、ベラがカーティスを抱きかかえ部屋を出た。
「どうしたの?改まって…」
「姉上、お産はいつ頃ですか?」
「もうすぐだと思うわ。出征式は見送りできないわ。ごめんなさい、リーラ」
リーラは気にしないでと首を振る。
「貴女はリヴァリオンを任されると聞いたわ。ゾーンに比べ安全だとビル様が仰られたけど、くれぐれも気をつけて、必ず帰ってきてちょうだい。ごめんなさいね。貴女一人にリヴァリオンを任せてしまって」
「………」
リーラはローズの言葉を返すことなく黙る。
部屋に沈黙が続く。
「姉上、お別れの挨拶にきました」
「えっ??」
ローズだけではなく、ルディ、レン、アンディも突然の話に驚く。
「私は神託を受け生まれました」
「神託?」
「我々の先祖である初代王ラクラインは一人の敵を討ち損ね、その敵は今世にも生きながらえています」
「えっ??」
一同がリーラの言葉に驚く。
「ビル隊長からウィターニアの敵の存在を聞いたと思います。人ならず者…、私の力も同様、人とは違います。この力は神から敵を倒す為に与えられました。それが私の役目なのです」
「リーラ、何を言ってるの…仮に貴女の力が神から与えられたものでも貴女一人で敵に立ち向かうなど危ないわ」
「そうだよ、リーラ!僕もオリーの力がある。みんなで立ち向かうべきだ!」
ルディが黙っていられず話を割って入ってきた。
「足手纏いだ…」
リーラは真っ直ぐにルディを見つめる。
『ルディ…オリーでは勝てましぇん。アクアベル様には勝てましぇん』
ルディの肩にいた水の精霊のオリーが呟く。
「オリー!!」
「私は神から敵を倒すよう神託を受けました。恐らく、命懸けで戦うことになるでしょう」
リーラの言葉にローザは驚きの余りに絶句する。
「姉上…お願いがあります。私が亡き後、リヴァリオンの再建をお願いできますでしょうか?」
ローズは心を落ち着かせ、
「貴女に何かあった場合はリヴァリオン復興に力を注ぐと約束するわ。王族でるある私の役目でもあります。けれども、どうか、どうか生きて帰ってきてリーラ…っ…」
ローズは涙を流しながら切にリーラに願う。
「姉上…後はよろしくお願いします」
リーラはルディとレン、アンディに向き合う。
「私は神託を受けた身、神に逆らう事はできない。リヴァリオンに入り、民を避難させた後、敵との戦闘に入る。レン、アンディ…ルディ…私の戦いに手助けは不用。戦闘が始まれば、すぐに帝国に向けて退避して」
「リーラ!」
ルディが叫ぶ。
「隊長、何言ってんだ!」
アンディも突然の話に戸惑う。
「リーラ様、私達は陛下に仕える身、この話は報告致します」
冷静なレンはリーラを見つめる。
「レン…、みんな、神託を話した時点で神の領域に入っている。話せば君達が命を落とす可能性もある、他言はしないで」
一同は驚きを隠せないでいた。
精霊達がリーラの前には座る。
ぺぺは翼を折り胸に当てる。
「私はあなたのもの、あなたのための風の精霊。あなたの願いを叶えるために我が力のすべてをあなたに捧げるピヨ」
続いてオリーがリーラの前に進む。
『わたちはあなたのもの、あなたのためのみずのせいれい。あなたのねがいかなえるためにぼくのちからをあなたにささげまちゅ』
オリーはリーラに深々と屈する。
「オリーまで突然どうしたんだよ!」
ルディは突然起こった精霊達の儀式に戸惑う。
「僕たちは神から創られた存在、リーラが神からの天命を受けたならその願いを叶えるのが我らの使命ピヨ」
美しい狼がリーラの前にガルルルの泣き、座るとじっと目を見つける。
『私はあなたのもの、あなたのための火の精霊、あなたの願いを叶えるために我が力のすべてをあなたに捧げる』
「ヴェスタよ、我が願いを伝える。どうかクリスが無事、ノーザンランドに戻れるよう守っておくれ」
リーラはヴェスタの頭を優しく撫でるとヴェスタは悲しげに頭を下げる。
『愛し子よ、任せておけ。アクアベルをよろしく頼む』
ヴェスタがウァオーンと悲しげ泣いた。
「リーラの馬鹿!そんな大切なこと勝手に勝手に決めて、うっ、うっ、クソォー」
ルディは涙を止めること泣き出す。
しばらく場を見守っていたレンが口を開く。
「リーラ様、あなたの願い確かに承りました」
レンはグッと涙を堪え言葉を発する。
「嘘だろ……陛下の命にも背かないといけないし、隊長、なんでだよ、色々背負わされすぎだよ…あーーッ、任せて下さい、隊は必ず生きて帰すから…」
アンディは混乱しながらリーラに約束をする。そして…
「最後に俺も告白するよ、俺の彼女は侍女のミーナだ」
アンディの突然の暴露にリーラも唖然と驚く。
「えっ、そうなの!なおさら生きて帰りなさい。あっそうだ。結婚式のドレスはうちで買ってね…」
「わかったよ、最後まで商売魂逞しいよ、隊長は!」
ローズは用意していた箱からハンカチを取り出す。
「貴女が無事帰ってこれるようにハンカチを刺繍したのよ…リーラ、少しでも生きて帰る可能性を捨てないで。そして、私を一人にしないで、私の愛する妹…」
ローズは涙を流しながらリーラを抱きしめる。
「姉上、貴女は一人ではありません。姉上には家族がいるでしょう。私からお願いがあります。私の髪を姉上に託します。どうか、私の髪をエステールの墓に葬ってほしいのです」
「リーラ…貴女は姉に酷な願いをするのです…うっ、うっ、うっっ」
「ごめんなさい、姉上…」
リーラは涙が止まらない姉を抱き締め、優しく背中を撫でる。これが姉と妹の最後の別れの挨拶となったのだ。
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