185 / 240
第11章 リーラと精霊王 フォールド領編
第3話 古の火の精霊との出会い(クリストファー目線)
しおりを挟む
海に敷かれた光の道を進むと突然に目の前に島が現れる。島へと上陸すると、私達を迎えようと島民と思われる人々が既に待っていた。
一人の老人がこちらですと案内をするので馬を預けて、老人に従った。
「陛下、この島、たくさんの人が住んでいますね」
「あぁ」
周りを見ると我々を見ようと島民達が次々に現れた。皆、フォールドの領民と同じ銀髪に瞳は青色の瞳をしている。
「我々は嘗て陸で迫害を受けて、逃げてきた一族なのです」
「かつて…」
とリーラがじっと私を見て来た。
あぁ、そうだろう、我が一族が恐らく追いやったのだ。祖先の悪行の数々を思うと頭が痛くなる。
老人は美しく光り輝く透き通った川の側を歩くとリーラが
「うわぁっ!」
と声を上げた。
「お嬢さんには精霊が見えるのかね?」
「はい、みんな、ようこそって歓迎してくれてます」
とリーラはにこにこと喜んだ。
ーー精霊が周りにいるのか…
私には見えない…
とがっかりしていることがリーラに悟られ、元気出してと背中を撫でられた。
「………」
川の側を歩くと霧が現れる。
「このまま先をお進みなされ、精霊王がお待ちじゃ」
と指で差し示すと去って行った。
私の肩に止まっていたぺぺ様が翼を羽ばたかせ、風を吹かすと霧がすうっと消え、滝が見えて来た。滝を目指し進むと滝壺に白い白衣を身に付けた男女がいた。銀髪で紺碧色の瞳、まさにリーラと同じ容姿だった。ぺぺ様が男の方へと飛ぶと男は手を出し、ぺぺ様はその手に止まる。
「精霊王様、お待たせいたしましたピヨ」
「あぁ、ご苦労だった。あの子か…」
無表情な男はリーラと私をチラリと見た。
「呪われ狼の子孫を連れてきたのか…」
「ごめんなさいピヨ。でもいい奴ピヨ。紹介したかったピヨ」
「精霊王の領域に侵入したことをお詫び致します。我が名はクリストファーと申します」
片膝を突き頭を下げるとリーラは驚いたように声を上げた。
「皇帝なのに頭を下げちゃダメでしょうが!!」
と私の身体を揺さぶり始めた。
ーー馬鹿者めが…
空気を読め
この場を制しているのが
誰なのかわからぬとは頭が痛くなる
「ふふふ、なんて面白い2人なのかしら」
銀髪の女性は上品に笑う。
「ようこそ我が島へ、歓迎するわ。私はヴァリオンの妻ヤディナです。貴方達のお友達は浜辺の村で休んでるわ。お嬢さんの力の痕跡があったからヴァリオンが助けてくださったのよ」
と女性はにこりと笑いかけた。友達と聞き、ルマンドだとリーラは安堵する。
「ヤディナよ、余計なことを話すでない。さぁ、近うよれ」
私達はゆっくりと2人に近づく。
「これはまた酷く魂に亀裂が入っているな。良くこれで生きていたものだ。神を酷いことをなされる」
「えっ…私、そんなに酷い状態だったのですか?」
「あぁ、かなりな。この裏切り者がおまえに力を与えていたのだろう。久方ぶりだ、エクストリア」
『お久しぶりです、精霊王様』
「おまえが私の前に現れることは許してはいないが、この子を連れてくるにはおまえの力も必要だったのだろう。仕方ないな」
『……』
「褒めてやろう」
『精霊王様、ありがとうございます』
「ようやく和解の兆しピヨ」
グスンとぺぺ様は翼で涙を拭いている。
「さぁ、こちらに来なさい、愛し子よ」
と精霊王が手招きすると力を使い、リーラの身体は引き寄せられている。精霊王はリーラの頭を優しく触れ、額に口付けをすると白銀色の光がパァーッと辺り一面放たれた。
精霊王はリーラの首からネックレスについている石に触れた。
「亡き人間の想いが込められている…さぁ、愛し子よ、再び、魂に我が力を吹き込もう。力を蓄える間、母からの想いを受け止めよ」
とリーラを滝壺へと突き落とす。
キラキラと光り輝き、透き通った水の中にリーラは沈んで行く。
「リーラ!!」
私は滝壺へと飛び込もうとすると精霊王に止められる。
「大丈夫だ、今から魂の修復と母の夢を見せてやるのだ。しばらく時間がかかる。さて、おまえは何の為にここに来たのだ?」
と冷たい眼差しで精霊王はギロリと見下ろした。
「それは…」
「まぁ、まぁ、ヴァリオン様、2人は恋仲なのですわ、あの子を一人で行かせないように一緒に来たのでしょう。仲睦まじいではありませんか?」
「恋仲ではありません。しかし、彼女のことは愛おしいと感じています」
ここで嘘を言っても仕方ない、正直な気持ちを話した。
「まぁ!!」
精霊王の奥方は頬を押さえて喜んでいる。
「気づいてたピヨ~」
ぺぺ様までも冷やかし始めた。
私は真っ直ぐに精霊王を見つめる。
「ふっ。おまえの身体にある光の力の痕跡を見れば、あの子と密なのはわかる。不思議なものだ。王女と賊の末裔が結ばれるとは…」
精霊王は、かつてリヴァリオン国の王女を襲った我が祖先の話をしていると悟る。
「力が欲しいのだろう」
精霊王の問いにクリストファーは頷く。
「力を使えたのはあの子がおまえに力を使わせてやりたいと無意識に手助けしたのだろう。さぁ、狼の子よ、これからの戦いには火の力が不可欠だ」
精霊王はある精霊を呼んだ。
「ヴェスタこちらへ」
森の中から美しい銀色の狼がやって来た。
ガルルル『おかえりなさい、ぺぺ』
ぺぺは狼の頭に乗ると挨拶を交わす。
「ただいまピヨ」
ガルルル 『あらっ?エクストリアもいるのね』
『久しぶりだ』
ガルルル『精霊王様、お呼びですか?』
「あぁ、この者に火の力を与えておくれ」
ガルルル『わかりました、この子ね、何度も私に話しかけてきたわ』
「ヴェスタ、加護を与えてくれるピヨ、頭をつけるピヨ」
膝を付くと、狼は私の頭に頭を付けると光りが放たれた。身体の中に火の力が入り込み燃えるようなに熱くなる。
ーー身体が熱い!!!
「グハッッ!ハァ、ハァ、ハァ」
『力が順応するまで暫く耐えなさい』
狼からの念話が伝たわり、私は必死に狼にわかったと頷いた。
『ヴァリオン様…この者と共に陸を渡りたいです』
キュルルと狼は精霊王に懇願する。
「わかった、すまないね。みな、アクアベルのこと心配してるんだな」
精霊王はそう言うとヴェスタを優しく撫でたのだ。
一人の老人がこちらですと案内をするので馬を預けて、老人に従った。
「陛下、この島、たくさんの人が住んでいますね」
「あぁ」
周りを見ると我々を見ようと島民達が次々に現れた。皆、フォールドの領民と同じ銀髪に瞳は青色の瞳をしている。
「我々は嘗て陸で迫害を受けて、逃げてきた一族なのです」
「かつて…」
とリーラがじっと私を見て来た。
あぁ、そうだろう、我が一族が恐らく追いやったのだ。祖先の悪行の数々を思うと頭が痛くなる。
老人は美しく光り輝く透き通った川の側を歩くとリーラが
「うわぁっ!」
と声を上げた。
「お嬢さんには精霊が見えるのかね?」
「はい、みんな、ようこそって歓迎してくれてます」
とリーラはにこにこと喜んだ。
ーー精霊が周りにいるのか…
私には見えない…
とがっかりしていることがリーラに悟られ、元気出してと背中を撫でられた。
「………」
川の側を歩くと霧が現れる。
「このまま先をお進みなされ、精霊王がお待ちじゃ」
と指で差し示すと去って行った。
私の肩に止まっていたぺぺ様が翼を羽ばたかせ、風を吹かすと霧がすうっと消え、滝が見えて来た。滝を目指し進むと滝壺に白い白衣を身に付けた男女がいた。銀髪で紺碧色の瞳、まさにリーラと同じ容姿だった。ぺぺ様が男の方へと飛ぶと男は手を出し、ぺぺ様はその手に止まる。
「精霊王様、お待たせいたしましたピヨ」
「あぁ、ご苦労だった。あの子か…」
無表情な男はリーラと私をチラリと見た。
「呪われ狼の子孫を連れてきたのか…」
「ごめんなさいピヨ。でもいい奴ピヨ。紹介したかったピヨ」
「精霊王の領域に侵入したことをお詫び致します。我が名はクリストファーと申します」
片膝を突き頭を下げるとリーラは驚いたように声を上げた。
「皇帝なのに頭を下げちゃダメでしょうが!!」
と私の身体を揺さぶり始めた。
ーー馬鹿者めが…
空気を読め
この場を制しているのが
誰なのかわからぬとは頭が痛くなる
「ふふふ、なんて面白い2人なのかしら」
銀髪の女性は上品に笑う。
「ようこそ我が島へ、歓迎するわ。私はヴァリオンの妻ヤディナです。貴方達のお友達は浜辺の村で休んでるわ。お嬢さんの力の痕跡があったからヴァリオンが助けてくださったのよ」
と女性はにこりと笑いかけた。友達と聞き、ルマンドだとリーラは安堵する。
「ヤディナよ、余計なことを話すでない。さぁ、近うよれ」
私達はゆっくりと2人に近づく。
「これはまた酷く魂に亀裂が入っているな。良くこれで生きていたものだ。神を酷いことをなされる」
「えっ…私、そんなに酷い状態だったのですか?」
「あぁ、かなりな。この裏切り者がおまえに力を与えていたのだろう。久方ぶりだ、エクストリア」
『お久しぶりです、精霊王様』
「おまえが私の前に現れることは許してはいないが、この子を連れてくるにはおまえの力も必要だったのだろう。仕方ないな」
『……』
「褒めてやろう」
『精霊王様、ありがとうございます』
「ようやく和解の兆しピヨ」
グスンとぺぺ様は翼で涙を拭いている。
「さぁ、こちらに来なさい、愛し子よ」
と精霊王が手招きすると力を使い、リーラの身体は引き寄せられている。精霊王はリーラの頭を優しく触れ、額に口付けをすると白銀色の光がパァーッと辺り一面放たれた。
精霊王はリーラの首からネックレスについている石に触れた。
「亡き人間の想いが込められている…さぁ、愛し子よ、再び、魂に我が力を吹き込もう。力を蓄える間、母からの想いを受け止めよ」
とリーラを滝壺へと突き落とす。
キラキラと光り輝き、透き通った水の中にリーラは沈んで行く。
「リーラ!!」
私は滝壺へと飛び込もうとすると精霊王に止められる。
「大丈夫だ、今から魂の修復と母の夢を見せてやるのだ。しばらく時間がかかる。さて、おまえは何の為にここに来たのだ?」
と冷たい眼差しで精霊王はギロリと見下ろした。
「それは…」
「まぁ、まぁ、ヴァリオン様、2人は恋仲なのですわ、あの子を一人で行かせないように一緒に来たのでしょう。仲睦まじいではありませんか?」
「恋仲ではありません。しかし、彼女のことは愛おしいと感じています」
ここで嘘を言っても仕方ない、正直な気持ちを話した。
「まぁ!!」
精霊王の奥方は頬を押さえて喜んでいる。
「気づいてたピヨ~」
ぺぺ様までも冷やかし始めた。
私は真っ直ぐに精霊王を見つめる。
「ふっ。おまえの身体にある光の力の痕跡を見れば、あの子と密なのはわかる。不思議なものだ。王女と賊の末裔が結ばれるとは…」
精霊王は、かつてリヴァリオン国の王女を襲った我が祖先の話をしていると悟る。
「力が欲しいのだろう」
精霊王の問いにクリストファーは頷く。
「力を使えたのはあの子がおまえに力を使わせてやりたいと無意識に手助けしたのだろう。さぁ、狼の子よ、これからの戦いには火の力が不可欠だ」
精霊王はある精霊を呼んだ。
「ヴェスタこちらへ」
森の中から美しい銀色の狼がやって来た。
ガルルル『おかえりなさい、ぺぺ』
ぺぺは狼の頭に乗ると挨拶を交わす。
「ただいまピヨ」
ガルルル 『あらっ?エクストリアもいるのね』
『久しぶりだ』
ガルルル『精霊王様、お呼びですか?』
「あぁ、この者に火の力を与えておくれ」
ガルルル『わかりました、この子ね、何度も私に話しかけてきたわ』
「ヴェスタ、加護を与えてくれるピヨ、頭をつけるピヨ」
膝を付くと、狼は私の頭に頭を付けると光りが放たれた。身体の中に火の力が入り込み燃えるようなに熱くなる。
ーー身体が熱い!!!
「グハッッ!ハァ、ハァ、ハァ」
『力が順応するまで暫く耐えなさい』
狼からの念話が伝たわり、私は必死に狼にわかったと頷いた。
『ヴァリオン様…この者と共に陸を渡りたいです』
キュルルと狼は精霊王に懇願する。
「わかった、すまないね。みな、アクアベルのこと心配してるんだな」
精霊王はそう言うとヴェスタを優しく撫でたのだ。
0
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
【完結】会いたいあなたはどこにもいない
野村にれ
恋愛
私の家族は反乱で殺され、私も処刑された。
そして私は家族の罪を暴いた貴族の娘として再び生まれた。
これは足りない罪を償えという意味なのか。
私の会いたいあなたはもうどこにもいないのに。
それでも償いのために生きている。
呪いのせいで太ったら離婚宣告されました!どうしましょう!
ルーシャオ
恋愛
若きグレーゼ侯爵ベレンガリオが半年間の遠征から帰ると、愛するグレーゼ侯爵夫人ジョヴァンナがまるまると太って出迎え、あまりの出来事にベレンガリオは「お前とは離婚する」と言い放ちました。
しかし、ジョヴァンナが太ったのはあくまでベレンガリオへ向けられた『呪い』を代わりに受けた影響であり、決して不摂生ではない……と弁解しようとしますが、ベレンガリオは呪いを信じていません。それもそのはず、おとぎ話に出てくるような魔法や呪いは、とっくの昔に失われてしまっているからです。
仕方なく、ジョヴァンナは痩せようとしますが——。
愛している妻がいつの間にか二倍の体重になる程太ったための離婚の危機、グレーゼ侯爵家はどうなってしまうのか。
美形王子様が私を離してくれません!?虐げられた伯爵令嬢が前世の知識を使ってみんなを幸せにしようとしたら、溺愛の沼に嵌りました
葵 遥菜
恋愛
道端で急に前世を思い出した私はアイリーン・グレン。
前世は両親を亡くして児童養護施設で育った。だから、今世はたとえ伯爵家の本邸から距離のある「離れ」に住んでいても、両親が揃っていて、綺麗なお姉様もいてとっても幸せ!
だけど……そのぬりかべ、もとい厚化粧はなんですか? せっかくの美貌が台無しです。前世美容部員の名にかけて、そのぬりかべ、破壊させていただきます!
「女の子たちが幸せに笑ってくれるのが私の一番の幸せなの!」
ーーすると、家族が円満になっちゃった!? 美形王子様が迫ってきた!?
私はただ、この世界のすべての女性を幸せにしたかっただけなのにーー!
※約六万字で完結するので、長編というより中編です。
※他サイトにも投稿しています。
宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました
悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。
クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。
婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。
そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。
そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯
王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。
シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯
君を愛することは無いと言うのならさっさと離婚して頂けますか
砂礫レキ
恋愛
十九歳のマリアンは、かなり年上だが美男子のフェリクスに一目惚れをした。
そして公爵である父に頼み伯爵の彼と去年結婚したのだ。
しかし彼は妻を愛することは無いと毎日宣言し、マリアンは泣きながら暮らしていた。
ある日転んだことが切っ掛けでマリアンは自分が二十五歳の日本人女性だった記憶を取り戻す。
そして三十歳になるフェリクスが今まで独身だったことも含め、彼を地雷男だと認識した。
「君を愛することはない」「いちいち言わなくて結構ですよ、それより離婚して頂けます?」
別人のように冷たくなった新妻にフェリクスは呆然とする。しかしこれは反撃の始まりに過ぎなかった。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる