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第1章 再会
2 聖獣様の来訪 -1-
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(ナディア目線となります)
私の名はナディア・ルル・セレース、
南国にあるセレース国の王女。
我が国は南の温暖な位置にあり、資源豊かな裕福な国と知られている。国の南側に南海、東西北側は他国に囲まれているが、友好関係に恵まれ、長きに渡り戦もなく、平和な日々が続いている。
国の南に都を置き、その名はセレスナだ。私が住んでいる城から見えるコバルトブルー色の海の景色も美しく、日々漁れる魚介類が名産だ。
王である父、王妃である母はなかなか子宝に恵まれず、ようやく授かったのは娘の私だ。兄弟、姉妹もおらず、私が次期セレーヌ国の女王なるのだ。皆から蝶や花よと大切に育てられ、外にも出ることが出きない。
息の詰まる窮屈な生活を憐れに感じた母が鑑賞用の紅色の鳥を下さったのだ。
ピピと名付けた小さな友は私の話し相手となり癒しの存在だった、しかし、誤ってピピを逃してしまい、悲しみに塞ぎ込んでいた私にお父様が新しい鳥を下さったのだ。サーヤが籠に入った紅色の鳥を運んで来た。
「まぁ、なんて可愛い鳥さん!」
真っ赤な瞳をびっくりしたように見開いた美しい紅色の鳥はビクビクと怖がっているようだ。
——あぁ、なんて愛らしいの
震える様子を見ると余計に庇護欲が擽られる。
「ナディア……生きている…」
——ナディアって呼んだかしら??
鳥が話すことが出来るとわかり、サーヤと顔を見合わせ驚く。
「姫様!おしゃべりが出来る鳥ですわ」
「本当ね、サーヤ!」
突然、鳥の瞳からポロポロと涙が次々に溢れている。そして、また話を始めたのだ。
「ナディアが生きてる…うっ、うっ」
鳥は翼を目に当てて涙を拭っている。
その姿がとても愛おしい…
「姫様の名をどうして知っているのでしょうか?」
「お父様が教えたのよ!でも鳥さんは何故泣いているのかしら?」
「わぁーんッ!!」
鳥が突然大泣きすると籠から風が巻き起こり、バンッ!!と籠が壊れた。
「キャアッ!」
「姫様」
その衝撃に驚き、私とサーヤは床に尻餅をつく。
顔を見上げると鳥の姿はなく、紅色の髪と瞳をもつ褐色の逞しい全裸の美丈夫の男性が立っていた。
私とサーヤの目線は自然と下半身に行く。
下半身って………
私、なんてはしたないの!
「「キャァーーッ!」」
バンッ!!
「姫様!!」
扉を破るように護衛騎士のジャンが鞘から剣を抜き、私の前に立つ。
「何者!!」
全裸の男は赤い目を見開き、
「ジャン…」
と呟くと護衛騎士ジャンの前に立ち憚る。
「俺はおまえのこともずっと探していたのにどこに行ってたんだよ!!
どうして、どうして、ナディアを守れなかったんだ!護衛騎士だって自慢してだだろうが!!」
全裸の男はどうやらジャンと顔見知りのようだがジャンは全く素知らぬ顔だ。
「俺はおまえのことは知らない!!
何者だ!!答えろ!!」
剣を構えたジャンは全裸の男に剣を振り翳したのだ。
私の名はナディア・ルル・セレース、
南国にあるセレース国の王女。
我が国は南の温暖な位置にあり、資源豊かな裕福な国と知られている。国の南側に南海、東西北側は他国に囲まれているが、友好関係に恵まれ、長きに渡り戦もなく、平和な日々が続いている。
国の南に都を置き、その名はセレスナだ。私が住んでいる城から見えるコバルトブルー色の海の景色も美しく、日々漁れる魚介類が名産だ。
王である父、王妃である母はなかなか子宝に恵まれず、ようやく授かったのは娘の私だ。兄弟、姉妹もおらず、私が次期セレーヌ国の女王なるのだ。皆から蝶や花よと大切に育てられ、外にも出ることが出きない。
息の詰まる窮屈な生活を憐れに感じた母が鑑賞用の紅色の鳥を下さったのだ。
ピピと名付けた小さな友は私の話し相手となり癒しの存在だった、しかし、誤ってピピを逃してしまい、悲しみに塞ぎ込んでいた私にお父様が新しい鳥を下さったのだ。サーヤが籠に入った紅色の鳥を運んで来た。
「まぁ、なんて可愛い鳥さん!」
真っ赤な瞳をびっくりしたように見開いた美しい紅色の鳥はビクビクと怖がっているようだ。
——あぁ、なんて愛らしいの
震える様子を見ると余計に庇護欲が擽られる。
「ナディア……生きている…」
——ナディアって呼んだかしら??
鳥が話すことが出来るとわかり、サーヤと顔を見合わせ驚く。
「姫様!おしゃべりが出来る鳥ですわ」
「本当ね、サーヤ!」
突然、鳥の瞳からポロポロと涙が次々に溢れている。そして、また話を始めたのだ。
「ナディアが生きてる…うっ、うっ」
鳥は翼を目に当てて涙を拭っている。
その姿がとても愛おしい…
「姫様の名をどうして知っているのでしょうか?」
「お父様が教えたのよ!でも鳥さんは何故泣いているのかしら?」
「わぁーんッ!!」
鳥が突然大泣きすると籠から風が巻き起こり、バンッ!!と籠が壊れた。
「キャアッ!」
「姫様」
その衝撃に驚き、私とサーヤは床に尻餅をつく。
顔を見上げると鳥の姿はなく、紅色の髪と瞳をもつ褐色の逞しい全裸の美丈夫の男性が立っていた。
私とサーヤの目線は自然と下半身に行く。
下半身って………
私、なんてはしたないの!
「「キャァーーッ!」」
バンッ!!
「姫様!!」
扉を破るように護衛騎士のジャンが鞘から剣を抜き、私の前に立つ。
「何者!!」
全裸の男は赤い目を見開き、
「ジャン…」
と呟くと護衛騎士ジャンの前に立ち憚る。
「俺はおまえのこともずっと探していたのにどこに行ってたんだよ!!
どうして、どうして、ナディアを守れなかったんだ!護衛騎士だって自慢してだだろうが!!」
全裸の男はどうやらジャンと顔見知りのようだがジャンは全く素知らぬ顔だ。
「俺はおまえのことは知らない!!
何者だ!!答えろ!!」
剣を構えたジャンは全裸の男に剣を振り翳したのだ。
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