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81th 本格稼働前、自己紹介

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 エンパイア・レゾナと合流した俺たちは、アルバメデス探査組全員と合流した。
 この中で言うなら、アオアシラとシロッコは、隊長たちと初顔合わせになる。

「全員ご苦労。改めて自己紹介をしよう。マテリアラーズ地球復興支援隊、素材探索課
第一期生。中佐のパープラー・ノルドだ。よろしく。私の部隊は全部で四部隊。うち
君たちがその一つとなる」
「ライチェ・ウィニーよ。素材探索課四期生。地脈調査や種族調査なんかが主な役割よ。
階級は中尉。よろしくね。うふふっ。また可愛い子見つけてきたのね」
「パルスナー・ゴアノール。素材探索課四期生。階級は中尉。化学物質、生体物質の
研究が主流だ。研究対象は当然とってきたよなエレット。それと俺は怖くないよなぁ? おい」
「グリズリー・ディゴマです。素材探索課五期生。食糧の備蓄調査や食材となるものの研究を
しています。調理は自動で行われるのでやっていませんが、非常時には調理いたします。
階級は伍長です」
「アーニィ・フワラフル! 素材探索課五期生。主に雑用をやってまーす! 
ライチェ先輩にいじられてばかりですけど、めげてません! 階級はまだないです!」
「アルアン・ショーヴィスです。素材探索課五期生。建物の管理を担当しています。
階級はありません。よろしくお願いします」
「以上が惑星アルバメデス探索に同行しているメンバーだ。私の直属の部下たちだね。
他の二部隊は現在別の惑星で探索活動中。レグア君、それから不知火・青井君、シロ・コボルト君。
君たちはまだ試験完了報告を受けていない。そのため早急にそちらを終わらせて欲しいのだが、今のところ
素材集めは順調かな? おっとその前に自己紹介をしてもらおうかな」

 突然の自己紹介の振りに慌てるアオアシラ。
 こういうところは相変わらずのパープラー隊長だ。
 あの笑った顔は間違いなくその反応を楽しんでいる。


「え? えー? 私からですかぁ!? ひーん。何も考えてないですぅ……えっと。
不知火・青井です。皆さんからはなぜかアオアシラって呼ばれてますぅ……特技は忍術です。
私忍者の末裔なんです。ですので忍機っていう機械を用いて忍術が使えます! よろしくお願いします!」
「ほう。そうするとかなりの身体能力や技術を持っているんだね。これは楽しみだ」
「そういえば聞いた事があるわね。風魔一族っていう魔法のような事が出来る一族がいるって」
「研究材料として面白そうだな」
「それじゃ次はシロ・コボルト君」
「ばう! ばうーーばうばう!」
「シロ・コボルトでござる。風を操る事ができるでござる。よろしくでござる。といってるでござる」

 周囲に風を発生させて浮かび上がるシロッコ。
 これはいいパフォーマンスだ。

「か、可愛い……ついにうちにも癒やしのメンバーがきたのね!」
「研究対象としてかなり興味があるな……」
「わー、わんちゃん! わんちゃんですよ!」

 アーニィ、ライチェ先輩、グリズリーさんが目を輝かせている。
 パルスナー先輩は違う意味で目を輝かせている。
 女性にとっては癒しが少ない空間だし、シロッコは人気がでそうだ。

「それではレグア君も頼むよ。アーニィたちには面識がないのでね」
「私はレグア。それ以外は何もわからなかった。でも、エレットたちと一緒にいて少しわかった
ことがある。私はこの館にあった文字が読めた。それにかかわる者だったのかもしれない」
「なんですって? この建物入ってからすぐにわからない事だらけだったのに。
これはしばらくレグアちゃんをこちらに配属して確認作業をしないと……」
「綺麗な人……足も長くて羨ましいです! アーニィ、おちびちゃんだから……」
「あなたもとても可愛い」
「きゃっ。嬉しいです!」
「はいはい。全員注目! まずレグア君たちはまず素材の確認。不足分があれば明日中に回収すること。
エレヴィン中将より、明日までに集まらなければお前が協力して集めろと言われていてね。
終わってなければ高い酒をおごらないといけなくなる。それは御免こうむりたい。
各ヘッツはそれぞれ一度素材研究側に回って欲しい。何分ここで採取された量が多いんだ。
それと……一番の悩みの種なんだがエレット。どういう事態か説明してくれるかな。そちらの女性について」

 ようやく触れられてほっとしているミシーハ博士。
 できればそのまま触れないで欲しかったんだけど。

「えっと、姉……ミシーハ博士です。ついてきちゃったので……父さんが止めても全く聞かないから
諦めてたみたいです。その……やっぱりまずいですよね」
「ご紹介に預かったエレットの姉のエレハでーす。しばらくじゃなくて、ずーっとエレット共々
お世話になります。妹のエレミナもこっちに呼んでおきますね。ああ心配しないでください。
この星のこの場所まで自動で連れてこれるから。ただエレミナはまだお年頃だから、お部屋は欲しいかな。
そうだ! そちらにいる小さくてかわゆい女の子! アーニィちゃんだったわね。お願い、エレミナ
の事、ちゃんと見てて欲しいの! ね?」

 あまりの発言にさすがのパープラー隊長も苦笑いだけではなく頭を掻いている。
 メンバー全員沈黙が走った。

「姉って……やっぱり血は争えないのね」
「こいつの一族は皆化け物か。つまりその妹も相当な研究対象だな……」
「え? え? 私がエレットさんの妹さんを!?」
「まぁ。可愛い女の子が増えてくれるのは嬉しいですね。食事も用意し甲斐があります」
「ううん。参ったな。これでミシーハ博士に何かあったら私の首が飛ぶだけじゃ済まないんだが……。
エレヴィンのやつ、まったく……いやしかし、歓迎するよミシーハ博士。
いや、正式にこの名前を使うのはまずいだろう。どこでキャッチされるかわからない。
暫くは別の名前を名乗って欲しい。エレハという名称も知られているようなら別の名前を」
「エレハで問題ないわ。私はただのエレハ。ちょっとだけ機械いじりが得意な……ね?」
「ヘッツなんてとんでもないものを造っちゃう人がちょっとだけって……それよりも姉ちゃんは
どういう配属に?」
「正式に登録することはできない。なので階級などは与えられないが、私への来客として
登録しておこう。他にも話すことはまだまだあるが、今日は疲れただろう。皆休みをとりなさい。
続きは明日。全員朝八時に再びここへ集合。アーニィ。施設内の案内を頼むよ。それでは」

 ようやく一度解放された俺たち。まだまだ報告することは多いが、そろそろ皆眠そうだったのを
見て、察してくれた。
 こういう洞察力に関してパープラー隊長の右に出る者はいないだろう。
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