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54th 究極合体、シェラーセル!

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 ジョーゴン艦を補足した俺たちは、現在ジョーゴンの背後を取る形で隠れている。
 相手はかなり旧型の宇宙艦のようだ。
 
「あそこで何してるのかしらね。何も無いように見えるけど」
「宇宙物質を拾ってるんじゃないかな。この辺りなら小銭にしかならないと思うけど」
「宇宙区域によっては凄いお金になるんでしたっけ? 早く素材、集めてみたいなぁ……」
「この辺りじゃとれても精々Fランクの素材がいいところだよ。元々地球でも取れた素材ばっかりだし、数も
少ない。それにしても相当古い艦だな、あれ」
「ミシーハ博士はまだ来ないけど、どーすんのよ」
「うーん、あれなら簡単に降伏させられるんじゃないかな。奇襲してみようか?」
「撃っていいのね」
「待った! この辺りで撃って爆発でもしたら、さすがにこちらへ被害がでそうだし、それに
どの程度の悪者かもわからないだろ?」
「悪者はみな同じじゃないのね」
「中にはそうせざるを得なくてそうしてる人もいるからね……」
「それじゃ、突撃するんですね!」
「ああ。だからミシーハ博士……姉ちゃんを待とう。さすがにもう終わると思うんだけどな」
「私、ちょっと覗いてきます! シェラリルちゃんも気になるし……」

 そう言うと、席を後にしてシェラハの許へ向かうアオアシラ。 
 暫くすると……「えぇーーー!?」という大きな声が聞こえてくる。
 急いで行ってみると、腰を下ろして地面にへたっているアオアシラがいた。

「どうしたのアオアシラ」
「あれ、あれ……!」
「部屋の奥がどうかしたのか? ……うわぁ!」

 アオアシラの指さす方を見ると、そこには……肩に猫を乗せた、羽の生えたような女神のような
機体がいた。

「ついに完成したわ! 究極合体、シェラーセル! ちょっと天使っぽい名前でしょ? うふふっ」
「うふふじゃなくて何だコレ!? 姉ちゃんが作ったの? セイソーたちは?」
「目の前にいるでしょ? この子はシェラハ、シェラリル、シェラノール、セイソー、ルシールの合体状態よ! 一度作ってみたかったのー!」
「合体ものって……そんな無茶な事できるの? 普通」
「す、すごいですぅ。肩には私のシェラリルちゃんがっ!」
「はぁ……解除するにはどうしたらいいんだ?」
「起動、解除キーはエレットに付けておくわ。腕出して」
「うん?」

 すっと腕を出すと、シールみたいなものを貼られる。貼ったシールは皮膚と一体化して、やがて皮膚となった。

「うわ。貼るタイプのタトゥーみたい。でもちょっと格好いいですぅ!」
「雷のマークみたいなのが付いた……これをどうすると解除できるんだ?」
「その雷をなぞってみて」
「こう……かな。おお、分裂した!」
「合体させるときは下から上に雷をなぞってみてね。それが発信の合図になるの。でも気を付けてね。
ヘッツたちを装備換装している時は出来ないわ」
「わかった。それより姉ちゃん。そろそろジョーゴンを倒しに行きたいんだけど、直接突撃して
捕えようかと思ってるんだ。セイソーたちを連れて行っていいか?」
「いいわね。私も行きたい!」
「ダメに決まってるだろ!」

 駄々をこねるミシーハ博士を置いておき、俺たちはジョーゴン艦隊へ突撃する準備を急いだ。
 この任務だけで今日一日終わっちゃうな……。
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