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52th ハイエンドテクノロジーシステム、三体のヘッツを公開!
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ミシーハ博士は三体のヘッツを指し示しながら説明を開始した。
「それじゃ、レグアちゃんのヘッツから紹介するわね。シェラハ。
挨拶して」
「あら。ヘッツに名前を求めるなら、貴方の方から名乗るのが筋ではなくて?」
いきなりきつい挨拶をしたソレは、ハチのような羽の生えた機械。
空中を音を立てずに飛び回っている機械だ。
サイズはおおよそに十センチ程の高さ。どうやって動いているのか見当もつかない。
「私はレグア。あなたはシェラハなのね」
「ふぅーん。なかなかいい声ね。シェラハの主としては及第点ってとこかしらね。
サポートしてあげるんだから感謝しなさい」
「これって、あんまり疑似人格変わってないんじゃ?」
「そんなことないわ。基本ベースは高飛車だけどね……うふふ、そのうちわかるわ。
次はシェラリル。アオアシラちゃんのヘッツね。シェラリルよ」
「説明に預かりましたシェラリルなす。アオアシちゃんとは試験ぶりなすね」
「きゃぁー! かわゆい! 日本猫モデルですか、これ?」
「そうね。イリオモテヤマネコっていう狂暴な猫で、遥か昔に絶滅したモデルよ。
狂暴な種族がこんな喋り方だったら可愛いでしょ?」
「キャー! よろしくね。シェラリルちゃん」
「ふしゃーっ! 急に抱っこしないで欲しいなす!」
「あ、言い忘れたけど割と短気だから。イリオモテヤマネコっぽくするために
そうしたの」
「何でぇ……可愛がれないっ……」
「それで、シロッコちゃんのはね。なんと! シロッコちゃん言語通訳機能つきです!」
「ばうっ?」
「シェラノールでござる。これからシロッコ殿の通訳も兼任するでござる。
ちなみに今のばう? は、自分の? と言っていたでござる」
「ござる? 女の子人格なのにっ!?」
「で、ござる!」
「形状は猿っていう生物が元になっているの。世界中で凄く人気があったみたい。
今でもモンキーなんちゃら! ってよく聞くでしょ? あれが題材よ。可愛くしたてたけど」
「へぇー。モンキーってこんな形してたんだね。驚いたわ……」
「シェラリルちゃんが一番可愛いですぅ!」
「ふしゃー-っ!」
「これ、ちゃんと必須装備とか出来るの?」
「当然できるわ。それぞれのヘッツモデルに得意な装備形態があるのよ。
たとえばシロッコちゃんなら動物形態の装備が得意ね。これは後で試してみましょう」
「面白そう! 早く見てみたい!」
「焦らないの。これからセイソーとルシールの調整に入るわ。そうしないと
合体技が使えないから」
『合体技?』
「うふふ、楽しみだわぁ。五人揃って出来る技。ああ、科学者冥利に尽きる……!」
「姉ちゃんがこうなったら何も耳に入らないよ。そっちは姉ちゃんに任せて
食事でも取りに行こう」
「まだ連れていけないのは残念。そういえばセイソーは普段どうやってつれてきてるの?」
「うん? セイソー自体が装備と一体化したりしてるからな。どこっていわれても」
「そうか。それで声だけ聞こえてセイソーが見えなかったりするのね」
「セイソー自体が優秀な素材で出来てるからね。姉ちゃんの発想自体ぶっ飛びすぎてるけど」
チューニングを始めるミシーハ博士を部屋におき、エレットたちは食事ルームへ移動する。
そちらで自動調理機から出された食事を取り、十分な休息を終えたのだった。
「それじゃ、レグアちゃんのヘッツから紹介するわね。シェラハ。
挨拶して」
「あら。ヘッツに名前を求めるなら、貴方の方から名乗るのが筋ではなくて?」
いきなりきつい挨拶をしたソレは、ハチのような羽の生えた機械。
空中を音を立てずに飛び回っている機械だ。
サイズはおおよそに十センチ程の高さ。どうやって動いているのか見当もつかない。
「私はレグア。あなたはシェラハなのね」
「ふぅーん。なかなかいい声ね。シェラハの主としては及第点ってとこかしらね。
サポートしてあげるんだから感謝しなさい」
「これって、あんまり疑似人格変わってないんじゃ?」
「そんなことないわ。基本ベースは高飛車だけどね……うふふ、そのうちわかるわ。
次はシェラリル。アオアシラちゃんのヘッツね。シェラリルよ」
「説明に預かりましたシェラリルなす。アオアシちゃんとは試験ぶりなすね」
「きゃぁー! かわゆい! 日本猫モデルですか、これ?」
「そうね。イリオモテヤマネコっていう狂暴な猫で、遥か昔に絶滅したモデルよ。
狂暴な種族がこんな喋り方だったら可愛いでしょ?」
「キャー! よろしくね。シェラリルちゃん」
「ふしゃーっ! 急に抱っこしないで欲しいなす!」
「あ、言い忘れたけど割と短気だから。イリオモテヤマネコっぽくするために
そうしたの」
「何でぇ……可愛がれないっ……」
「それで、シロッコちゃんのはね。なんと! シロッコちゃん言語通訳機能つきです!」
「ばうっ?」
「シェラノールでござる。これからシロッコ殿の通訳も兼任するでござる。
ちなみに今のばう? は、自分の? と言っていたでござる」
「ござる? 女の子人格なのにっ!?」
「で、ござる!」
「形状は猿っていう生物が元になっているの。世界中で凄く人気があったみたい。
今でもモンキーなんちゃら! ってよく聞くでしょ? あれが題材よ。可愛くしたてたけど」
「へぇー。モンキーってこんな形してたんだね。驚いたわ……」
「シェラリルちゃんが一番可愛いですぅ!」
「ふしゃー-っ!」
「これ、ちゃんと必須装備とか出来るの?」
「当然できるわ。それぞれのヘッツモデルに得意な装備形態があるのよ。
たとえばシロッコちゃんなら動物形態の装備が得意ね。これは後で試してみましょう」
「面白そう! 早く見てみたい!」
「焦らないの。これからセイソーとルシールの調整に入るわ。そうしないと
合体技が使えないから」
『合体技?』
「うふふ、楽しみだわぁ。五人揃って出来る技。ああ、科学者冥利に尽きる……!」
「姉ちゃんがこうなったら何も耳に入らないよ。そっちは姉ちゃんに任せて
食事でも取りに行こう」
「まだ連れていけないのは残念。そういえばセイソーは普段どうやってつれてきてるの?」
「うん? セイソー自体が装備と一体化したりしてるからな。どこっていわれても」
「そうか。それで声だけ聞こえてセイソーが見えなかったりするのね」
「セイソー自体が優秀な素材で出来てるからね。姉ちゃんの発想自体ぶっ飛びすぎてるけど」
チューニングを始めるミシーハ博士を部屋におき、エレットたちは食事ルームへ移動する。
そちらで自動調理機から出された食事を取り、十分な休息を終えたのだった。
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