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第五部 主と建国せし道 第一章 ジャンカの町 闘技大会
第八百四十五話 シュトリとの戦い
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【絶魔!】
「うっ……妖魔は、連れて行く」
「……手合わせ願おう。シュトリだったか。もしお前が俺に勝ったなら従ってついて行こう。
お前が負けたら大人しく帰れ。そして二度と俺を狙わないと誓え」
「妖魔は、連れて行く……」
「話にならんな……行くぞ!」
檻から解放されたシュトリがふらつきながらも直ぐに招来術……いや、あれは生物じゃ
ない。
あいつ自身の能力で作り上げた何かによるものだ。
ユニコーンのようなそれは、ユニコーンではない。
雷撃を放つ作り物の獣……? 羽は……そう、例えるならハルピュイアのそれだ。
もしかしてこいつの部下だったりしたのか? あのハルピュイアは。
だとしたらそちらへの対応は何もしていないことになる。
それにしても……美しい。何て魅力的な女性だ……手に触れてみたいと考えてしまう。
……っ! 俺は何を考えているんだ。やはり視覚的情報は危険だ。
この形態で着手すべきは目を閉じた戦い。
ゆっくりと目を閉じ、相手の動きを感じ取ることへ集中した。
相手側はまだふらついているのか、直ぐにこちらへ襲い掛かっては来ない。
「封剣、剣戒……光剣! 来い!」
光剣ソフド。こいつは手にしてみて初めて分かるじゃじゃ馬だ。
神話級アーティファクトはどれも癖があるのだろうが、単純に切れすぎる剣という
より、斬る動作が必要無いというか。
勝手に斬撃を飛ばす恐ろしい剣だ。
そして三本の剣を自在に操る形態。
この形でしか成し得ないような技がある。
「いくぜトウマ! 死竜のツメ!」
俺はトウマがツメで薙ぎ払うが如く、三本の剣を斜めに振るう。
それは斜めに地面をえぐりこむような凶悪となる斬撃。
凄まじい音とともに眠寧の地面がえぐれていくのが伝わって来る。
当然シュトリは上空へ緊急回避。そこへトウマの壊死のブレスが放出された!
雷撃を放ってこない?
「妖魔、危険。連れて行く。魅惑の香」
ブレスをどう凌いだのか分からないが、奴は上空からこちらへ近づき、俺の至近距離
まで来た。
剣士の間合いに自ら飛び込むのは自殺行為だ。
なのに何故、攻撃を躊躇している?
ここでは相手を斬っても死なない。目の前にいるのは敵だ。
「くっ……氷臥斗!」
氷の大きな塊を放出して、シュトリがいると思われる方へぶつけようとした。
しかし……何故氷塊のツララではなく氷臥斗にしたんだ。
これは明らかに可笑しい。何かの術中にはまったか……。
「妖魔。連れて行く。私が妖魔に触れたら私の勝ち」
「バネジャンプ!」
急いで相手から距離を取り、体制を立て直す。
距離を離したら少し冷静となった。
これは……何かの匂いで俺を可笑しくしているのか。
神魔解放は五感全てが引きあがる。
つまり影響も受けやすくなるということだ。
……それなら。
「モンスター招来、魔、幻、妖の力をみせてやれ。煉獄竜王、トウマよ。俺の力を食らえ!」
「グルォオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアア!」
以前より更に超巨大な、目から黒炎を灯す漆黒竜のトウマが現れる。
その上へ着地すると、トウマと呼吸を合わせた。
「これは、勝負あったね」
タナトスのそんな声が聴こえたきがしたが気のせいだろう。
「生罪の剣、今ここに。ペカドクルード!」
「妖……魔」
闇を打ち払う超曲刀の斬撃。
その分厚い斬撃に合わせ、トウマの目から煉獄の炎が吹きあがり、斬撃と合わさりながら
正面を殺戮し尽くす。
「あーあ。弟の布類全部吹き飛んじゃったよ。可哀そうに」
「……黙れ。次は貴様を」
「ヒュー。時間切れ」
「だえー」
「殺……」
「やれやれ。しかし彼女の魅惑、効いていたね。自我があるときは弱点もそれなりにあ
りそうだ。でも、それこそ人そのものだ。いいなぁ。私もそういう存在でいたいと感じて
しまうのは、少し悲しいね」
「だえー。ターにぃ。僕も地上へ遊びに行きたい」
「いいんじゃない? 行ったらさ。でも、もう少し人型に変装していった方がいいかな。
ヒューは目立つから、直ぐ撫でられたりしちゃうよ」
「だえー……じゃあ寝袋に入る」
「うーん……まぁいいか。それでどう? 彼女の深淵は探れた?」
「消滅するときに少しだえー」
「そうか。彼女も連れて行こう。魅惑はもう使えないだろう。彼自身は気付いていないもう一つの力。
対象の能力を封じてしまう恐ろしい力に」
「だえー。ターにぃも封じられる?」
「いいや。私は負かされていないからね。彼自身が倒した相手のみ封じるのだろう。夢の
中であっても効果はあるようだ。彼女の魅惑は本当に恐ろしい能力だった。まさか私たち
にも効力があるとはね……」
「男神でも女神でもどっちにも効くみたいだえー」
「さぁヒュー。彼を起こして場所を変えようか。地上も騒がしくなっているだろうし」
「だえー」
――最悪の目覚めだ。
他の女にうつつを抜かそうとした自分にもだが、目覚めの気分がとにかく悪い。
「おい。何でこんなに酷い目覚めなんだ」
「それはね。ヒューの領域に長くいたからだよ。あのまま領域に留まれば抜け出ることが
困難になる」
「……眠りにおける最高峰の場所か」
「その通り。何せ、死んじゃうからね」
「はぁ……もうご免だな、あそこへ行くのは」
「だえー。いいところだえー」
「お前にとっては、だろ! それで、ここはタナトスの領域か」
「違いが分かる? 覆いかぶせてあっただけなんだけど」
「ああ。黒い鳥の数が尋常じゃない」
「よくみてるね。それにしても……参ったな」
「どうした? 修行も一段落着いたんだし地上へ戻るんだろう?」
俺は大分絶魔に慣れて来た。
聞いた限りあの女も無事倒せたようで、再度檻に入れてあるそうだ。
「繋がらないんだよね。元々私たちがいた場所に」
「何だって? 地上で何かあったってことか?」
「そうみたいだ。結界……だろうね」
「結界? こちらが用意した結界が発動したか」
「多分それだけじゃないと思うけど……」
「ここで立ち往生してたら試合が終わってしまうな」
「その心配は無いんじゃないかな。きっと試合どころじゃない」
「それはどういう……」
タナトスは押し黙ってこちらをみている。
「待ってね。今移送場所を変えるから。これ、大変なんだよ」
「よく分からないが、そんな便利なこと出来るだけでも可笑しいだろ……ゲン神族だって
泉経由で繋げてるわけだし」
「うーん。カイロスの領域は知っているだろ? 彼のような領域構築の仕方なら固定型に
なるんだ。その場所へ移動は出来ても動かすのは厳しい。ただ、道具で彼の領域へ繋げら
れるものを造り出せる卑怯な手段があるけれど」
「おい。領域の話はわけが分からなくなるからいいって。それより早く戻してくれ」
「そんなに慌てるなら、何処に出てもいい?」
「ああ。トリノポートに出れさえすれば、直ぐに帰れるだろ。ああ、地中はさすがに勘弁
してくれ」
「ふーん……そう。じゃあいいよ。外へ出よう。行くよヒュー」
「だえー。本当にいいのー?」
「彼がそう言ったんだ。全て彼の責任」
少しご立腹なようだが、それどころじゃないんだ。
早く戻ってメルザとカルネの顔をみて、僅かにでも心乱した自分をいさめてやりたい。
そう考えていた。
しかし――。
「うっ……妖魔は、連れて行く」
「……手合わせ願おう。シュトリだったか。もしお前が俺に勝ったなら従ってついて行こう。
お前が負けたら大人しく帰れ。そして二度と俺を狙わないと誓え」
「妖魔は、連れて行く……」
「話にならんな……行くぞ!」
檻から解放されたシュトリがふらつきながらも直ぐに招来術……いや、あれは生物じゃ
ない。
あいつ自身の能力で作り上げた何かによるものだ。
ユニコーンのようなそれは、ユニコーンではない。
雷撃を放つ作り物の獣……? 羽は……そう、例えるならハルピュイアのそれだ。
もしかしてこいつの部下だったりしたのか? あのハルピュイアは。
だとしたらそちらへの対応は何もしていないことになる。
それにしても……美しい。何て魅力的な女性だ……手に触れてみたいと考えてしまう。
……っ! 俺は何を考えているんだ。やはり視覚的情報は危険だ。
この形態で着手すべきは目を閉じた戦い。
ゆっくりと目を閉じ、相手の動きを感じ取ることへ集中した。
相手側はまだふらついているのか、直ぐにこちらへ襲い掛かっては来ない。
「封剣、剣戒……光剣! 来い!」
光剣ソフド。こいつは手にしてみて初めて分かるじゃじゃ馬だ。
神話級アーティファクトはどれも癖があるのだろうが、単純に切れすぎる剣という
より、斬る動作が必要無いというか。
勝手に斬撃を飛ばす恐ろしい剣だ。
そして三本の剣を自在に操る形態。
この形でしか成し得ないような技がある。
「いくぜトウマ! 死竜のツメ!」
俺はトウマがツメで薙ぎ払うが如く、三本の剣を斜めに振るう。
それは斜めに地面をえぐりこむような凶悪となる斬撃。
凄まじい音とともに眠寧の地面がえぐれていくのが伝わって来る。
当然シュトリは上空へ緊急回避。そこへトウマの壊死のブレスが放出された!
雷撃を放ってこない?
「妖魔、危険。連れて行く。魅惑の香」
ブレスをどう凌いだのか分からないが、奴は上空からこちらへ近づき、俺の至近距離
まで来た。
剣士の間合いに自ら飛び込むのは自殺行為だ。
なのに何故、攻撃を躊躇している?
ここでは相手を斬っても死なない。目の前にいるのは敵だ。
「くっ……氷臥斗!」
氷の大きな塊を放出して、シュトリがいると思われる方へぶつけようとした。
しかし……何故氷塊のツララではなく氷臥斗にしたんだ。
これは明らかに可笑しい。何かの術中にはまったか……。
「妖魔。連れて行く。私が妖魔に触れたら私の勝ち」
「バネジャンプ!」
急いで相手から距離を取り、体制を立て直す。
距離を離したら少し冷静となった。
これは……何かの匂いで俺を可笑しくしているのか。
神魔解放は五感全てが引きあがる。
つまり影響も受けやすくなるということだ。
……それなら。
「モンスター招来、魔、幻、妖の力をみせてやれ。煉獄竜王、トウマよ。俺の力を食らえ!」
「グルォオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアア!」
以前より更に超巨大な、目から黒炎を灯す漆黒竜のトウマが現れる。
その上へ着地すると、トウマと呼吸を合わせた。
「これは、勝負あったね」
タナトスのそんな声が聴こえたきがしたが気のせいだろう。
「生罪の剣、今ここに。ペカドクルード!」
「妖……魔」
闇を打ち払う超曲刀の斬撃。
その分厚い斬撃に合わせ、トウマの目から煉獄の炎が吹きあがり、斬撃と合わさりながら
正面を殺戮し尽くす。
「あーあ。弟の布類全部吹き飛んじゃったよ。可哀そうに」
「……黙れ。次は貴様を」
「ヒュー。時間切れ」
「だえー」
「殺……」
「やれやれ。しかし彼女の魅惑、効いていたね。自我があるときは弱点もそれなりにあ
りそうだ。でも、それこそ人そのものだ。いいなぁ。私もそういう存在でいたいと感じて
しまうのは、少し悲しいね」
「だえー。ターにぃ。僕も地上へ遊びに行きたい」
「いいんじゃない? 行ったらさ。でも、もう少し人型に変装していった方がいいかな。
ヒューは目立つから、直ぐ撫でられたりしちゃうよ」
「だえー……じゃあ寝袋に入る」
「うーん……まぁいいか。それでどう? 彼女の深淵は探れた?」
「消滅するときに少しだえー」
「そうか。彼女も連れて行こう。魅惑はもう使えないだろう。彼自身は気付いていないもう一つの力。
対象の能力を封じてしまう恐ろしい力に」
「だえー。ターにぃも封じられる?」
「いいや。私は負かされていないからね。彼自身が倒した相手のみ封じるのだろう。夢の
中であっても効果はあるようだ。彼女の魅惑は本当に恐ろしい能力だった。まさか私たち
にも効力があるとはね……」
「男神でも女神でもどっちにも効くみたいだえー」
「さぁヒュー。彼を起こして場所を変えようか。地上も騒がしくなっているだろうし」
「だえー」
――最悪の目覚めだ。
他の女にうつつを抜かそうとした自分にもだが、目覚めの気分がとにかく悪い。
「おい。何でこんなに酷い目覚めなんだ」
「それはね。ヒューの領域に長くいたからだよ。あのまま領域に留まれば抜け出ることが
困難になる」
「……眠りにおける最高峰の場所か」
「その通り。何せ、死んじゃうからね」
「はぁ……もうご免だな、あそこへ行くのは」
「だえー。いいところだえー」
「お前にとっては、だろ! それで、ここはタナトスの領域か」
「違いが分かる? 覆いかぶせてあっただけなんだけど」
「ああ。黒い鳥の数が尋常じゃない」
「よくみてるね。それにしても……参ったな」
「どうした? 修行も一段落着いたんだし地上へ戻るんだろう?」
俺は大分絶魔に慣れて来た。
聞いた限りあの女も無事倒せたようで、再度檻に入れてあるそうだ。
「繋がらないんだよね。元々私たちがいた場所に」
「何だって? 地上で何かあったってことか?」
「そうみたいだ。結界……だろうね」
「結界? こちらが用意した結界が発動したか」
「多分それだけじゃないと思うけど……」
「ここで立ち往生してたら試合が終わってしまうな」
「その心配は無いんじゃないかな。きっと試合どころじゃない」
「それはどういう……」
タナトスは押し黙ってこちらをみている。
「待ってね。今移送場所を変えるから。これ、大変なんだよ」
「よく分からないが、そんな便利なこと出来るだけでも可笑しいだろ……ゲン神族だって
泉経由で繋げてるわけだし」
「うーん。カイロスの領域は知っているだろ? 彼のような領域構築の仕方なら固定型に
なるんだ。その場所へ移動は出来ても動かすのは厳しい。ただ、道具で彼の領域へ繋げら
れるものを造り出せる卑怯な手段があるけれど」
「おい。領域の話はわけが分からなくなるからいいって。それより早く戻してくれ」
「そんなに慌てるなら、何処に出てもいい?」
「ああ。トリノポートに出れさえすれば、直ぐに帰れるだろ。ああ、地中はさすがに勘弁
してくれ」
「ふーん……そう。じゃあいいよ。外へ出よう。行くよヒュー」
「だえー。本当にいいのー?」
「彼がそう言ったんだ。全て彼の責任」
少しご立腹なようだが、それどころじゃないんだ。
早く戻ってメルザとカルネの顔をみて、僅かにでも心乱した自分をいさめてやりたい。
そう考えていた。
しかし――。
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