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第五部 主と建国せし道 第一章 ジャンカの町 闘技大会
第八百八話 改めて依頼品を見てみよう
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「オープンザトレジャーだ!」
「殿方殿? どうされた」
はっ……。思わず宝箱を開くときに叫んでしまった。
どうして宝箱ってのは中身が分かっていても、ワクワクしてしまうんだろうな。
単純に箱に詰めてもらっただけだというのに。
では……改めて依頼品を見てみようじゃないか。
いい仕事をしているのは既に確定している。
値段は……それはもう、特別価格過ぎた。
素材は持ち込みが殆どなのだが、超一流鍛冶職人が無料同然で造ってくれたんだ。
家族冥利に尽きる。
せっかくだし、一つずつアナライズするか。
俺が名付けた物も含まれるんだけど、どう出るかな。
アーレドレス
(アルカーン、ニーメ、レンブランドカーィ、シールドガントレットカットラス)
(加速付与III、XX効果不明項目)【モアユニークウェポン】
妖魔が一流の鍛冶師に鍛えさせた一品
その構造は独特で異界よりもたらされた物とみられる
シールド状のガントレット内には振りぬきを速める効果が施されたカットラス
が収納されている
性能を限定的にした事でその効果は飛躍的に上昇されている
扱いが悪いと壊れる事がある
レンブランドの抱擁闘衣
(斬撃耐性付与IV、雷撃耐性付与III)【モアユニークアイテム】
名工レンブラント・カーィの熱意を込めた武闘衣
内側に織り込まれた魔鉱素材により電撃に対する耐性を
飛躍的向上させている
斬撃にも強い耐性があり装着者を貫くのは容易ではない
扱いが悪いと壊れる可能性がある
カーンの佩楯(加速付与II、XX効果不明項目)【モアユニークアイテム】
伝説の存在が造ったとされる佩楯
しかし居眠りをしながら造ったとされる物で性能はさほど高く無い
要所要所に刻限を表す紋様が刻まれており身に着ける者に多少の速度上昇効果を
授けると言われている
扱いが悪いと壊れる事がある
衝撃吸収長技靴(衝撃吸収IV)【モアユニークアイテム】
数あるモアユニークアイテムの中でも希少とされる
衝撃吸収の恩恵を大きく受けられる珍しい靴
手にしたものは嬉しさのあまり高所から飛び降りてバランスを
崩し、怪我をするという噂が絶えない珍品
扱いが悪いと壊れる事がある
カーン特製封印リング型手甲(封印I、XX効果不明項目)【モアユニークアイテム】
伝説の妖魔が居眠りをしながら造ったとされる一品
本来アーティファクトに封印するモンスターを強制的に封じる効果がある
封印可能箇所は一つしかない上、指を通して手の甲に封印部分がある
ため両手に一つずつしか装備出来ない
破壊されるとモンスターは消滅するので注意が必要
扱いが悪いと壊れる可能性がある
……やはり久しぶりに行うと、アナライズは便利だ。
手甲は左右分用意されているが……何だよ! 居眠りして作った奴
ばっかだぞ! しかもアルカーンさんが手を加えたせいなのか、アナライズ
してるのに効果不明ってどういうことだよ。もっと上位のアナライズでないと
見極められないって事か? こんな現象初めてだ。
……まぁ、アルカーンさんにとってはつまらなすぎる仕事だったのだろう。
あえて性能が劣る物を作ってくれたんだ。
その点には感謝してるが……そもそもあの妖魔、金を稼ぐなんて事に何一つ興味を示さない
からな。
今日は装備を置いてきた代わりに、たった二枚のアクリル板を手にしている。
どちらも俺にとっては最大に使い勝手のいい物。
その二枚だけを厳選した。
「それじゃ店を開けるぞニーメ。いいか?」
「うん。ルーン国からの応援さんたちもいい?」
『おーー!』
既に武器防具屋にはルーン国から来た、三夜の町の避難住民の皆さんの中から
商売っ気たっぷりの亜人、獣人が応援に来てくれる。
店を開けると既に待機していた奴らが集まって来た。
だがまだまだ、こんなもんじゃない。
武器防具屋の外。少しだけ開けたそのスペースに、謎に設けられた
囲いのスペース。歩行者からすれば邪魔な部分を用意してあった。
その中に入ると……早速新しい武器、三者の名前が入ったアーレドレスから
武器を引き抜く。
「おい、あれ見ろよ」
「何するつもりだ」
「おいおい喧嘩か?」
いい感じに見学者が集まって来たな。
「これからそこで売ってる武器の実演をする! 許可はもらっている!
どれ程凄い武器防具が売ってるか見てくれ! 俺の装備は全てモアユニーク製だ。
今大会で使用出来る物ばかりだぞ!」
「ふふっ。殿方殿。それではこちらに分があると言っているようなものだ」
「はたしてそうかな……いくぜクリムゾン!」
「来い! 殿方殿!」
「うおおおーーー! 闘技前に何か始まりやがった!」
「まじかよ! 明日からなのにもう戦い見れるのか!?」
「いいぞ、やれーー! 終わったら俺も武器買いに行くぜーーー!」
一瞬で周囲を埋め尽くす人々。
見れないと嘆いている声が聞こえてくる。
安心しろ。地上戦だけじゃないぜ、俺とクリムゾンはな!
「バネジャンプ!」
「殿方殿? どうされた」
はっ……。思わず宝箱を開くときに叫んでしまった。
どうして宝箱ってのは中身が分かっていても、ワクワクしてしまうんだろうな。
単純に箱に詰めてもらっただけだというのに。
では……改めて依頼品を見てみようじゃないか。
いい仕事をしているのは既に確定している。
値段は……それはもう、特別価格過ぎた。
素材は持ち込みが殆どなのだが、超一流鍛冶職人が無料同然で造ってくれたんだ。
家族冥利に尽きる。
せっかくだし、一つずつアナライズするか。
俺が名付けた物も含まれるんだけど、どう出るかな。
アーレドレス
(アルカーン、ニーメ、レンブランドカーィ、シールドガントレットカットラス)
(加速付与III、XX効果不明項目)【モアユニークウェポン】
妖魔が一流の鍛冶師に鍛えさせた一品
その構造は独特で異界よりもたらされた物とみられる
シールド状のガントレット内には振りぬきを速める効果が施されたカットラス
が収納されている
性能を限定的にした事でその効果は飛躍的に上昇されている
扱いが悪いと壊れる事がある
レンブランドの抱擁闘衣
(斬撃耐性付与IV、雷撃耐性付与III)【モアユニークアイテム】
名工レンブラント・カーィの熱意を込めた武闘衣
内側に織り込まれた魔鉱素材により電撃に対する耐性を
飛躍的向上させている
斬撃にも強い耐性があり装着者を貫くのは容易ではない
扱いが悪いと壊れる可能性がある
カーンの佩楯(加速付与II、XX効果不明項目)【モアユニークアイテム】
伝説の存在が造ったとされる佩楯
しかし居眠りをしながら造ったとされる物で性能はさほど高く無い
要所要所に刻限を表す紋様が刻まれており身に着ける者に多少の速度上昇効果を
授けると言われている
扱いが悪いと壊れる事がある
衝撃吸収長技靴(衝撃吸収IV)【モアユニークアイテム】
数あるモアユニークアイテムの中でも希少とされる
衝撃吸収の恩恵を大きく受けられる珍しい靴
手にしたものは嬉しさのあまり高所から飛び降りてバランスを
崩し、怪我をするという噂が絶えない珍品
扱いが悪いと壊れる事がある
カーン特製封印リング型手甲(封印I、XX効果不明項目)【モアユニークアイテム】
伝説の妖魔が居眠りをしながら造ったとされる一品
本来アーティファクトに封印するモンスターを強制的に封じる効果がある
封印可能箇所は一つしかない上、指を通して手の甲に封印部分がある
ため両手に一つずつしか装備出来ない
破壊されるとモンスターは消滅するので注意が必要
扱いが悪いと壊れる可能性がある
……やはり久しぶりに行うと、アナライズは便利だ。
手甲は左右分用意されているが……何だよ! 居眠りして作った奴
ばっかだぞ! しかもアルカーンさんが手を加えたせいなのか、アナライズ
してるのに効果不明ってどういうことだよ。もっと上位のアナライズでないと
見極められないって事か? こんな現象初めてだ。
……まぁ、アルカーンさんにとってはつまらなすぎる仕事だったのだろう。
あえて性能が劣る物を作ってくれたんだ。
その点には感謝してるが……そもそもあの妖魔、金を稼ぐなんて事に何一つ興味を示さない
からな。
今日は装備を置いてきた代わりに、たった二枚のアクリル板を手にしている。
どちらも俺にとっては最大に使い勝手のいい物。
その二枚だけを厳選した。
「それじゃ店を開けるぞニーメ。いいか?」
「うん。ルーン国からの応援さんたちもいい?」
『おーー!』
既に武器防具屋にはルーン国から来た、三夜の町の避難住民の皆さんの中から
商売っ気たっぷりの亜人、獣人が応援に来てくれる。
店を開けると既に待機していた奴らが集まって来た。
だがまだまだ、こんなもんじゃない。
武器防具屋の外。少しだけ開けたそのスペースに、謎に設けられた
囲いのスペース。歩行者からすれば邪魔な部分を用意してあった。
その中に入ると……早速新しい武器、三者の名前が入ったアーレドレスから
武器を引き抜く。
「おい、あれ見ろよ」
「何するつもりだ」
「おいおい喧嘩か?」
いい感じに見学者が集まって来たな。
「これからそこで売ってる武器の実演をする! 許可はもらっている!
どれ程凄い武器防具が売ってるか見てくれ! 俺の装備は全てモアユニーク製だ。
今大会で使用出来る物ばかりだぞ!」
「ふふっ。殿方殿。それではこちらに分があると言っているようなものだ」
「はたしてそうかな……いくぜクリムゾン!」
「来い! 殿方殿!」
「うおおおーーー! 闘技前に何か始まりやがった!」
「まじかよ! 明日からなのにもう戦い見れるのか!?」
「いいぞ、やれーー! 終わったら俺も武器買いに行くぜーーー!」
一瞬で周囲を埋め尽くす人々。
見れないと嘆いている声が聞こえてくる。
安心しろ。地上戦だけじゃないぜ、俺とクリムゾンはな!
「バネジャンプ!」
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