776 / 1,085
第四章 シフティス大陸横断
間話 悲しき宿命に終わりなき愛を、アルカーン その二
しおりを挟む
更に数年が経った。
フェルドナージュ様に召し抱えられた俺。
あの時襲ってきた奴は……フェルド家の長男、ナーガ。
恐ろしい実力を持ち、妖魔国の支配を目論む邪眼の使い手。
兄弟というのは本来殺しあうものなのか?
俺にはよくわからなかったが、リルやサラとそのような事をしようとは思わなかった。
時折、フェルドナージュ様と母が重なって見える事に、戸惑いを覚えるようになった。
――――ある日、術の鍛錬を兼ねて、気まぐれに訪れた森の中。
そこでおかしな奴を見つけた。
そいつは中々に強者だと感じたが、どことなく俺に似ている雰囲気があり、気になって声をかけた。
「おい貴様。ここで何をしている」
「突然なんだ? 貴様こそ誰だ」
「俺はアルカーン。術の練習中だ」
突然襲い掛かって来ようとするそいつ。
血の気の多い奴だが、なぜか嫌いでは無かった。
不思議とこいつを招き入れたくなった。フェルス皇国は人手不足にも程がある。
有能そうなやつなら、俺の仕事も減るかもしれん。そう考えた。
この頃になると、アルカーンの体もできあがり、時の空間での実験にも耐えられるようになった。
――――――――
ベルローゼがフェルドナージュ様の部下になってから随分と時が経った。
今では右腕ともいえる存在。俺の見立ては間違っていなかったようだ。
これで作業に専念できる……。
どういうわけか俺は、時計を造らなくては生きていけない性分らしい。
しかしこの空間は危険だ。多様すれば肉体の劣化は否めない。
そんな折……リルがどうしても地上でアーティファクトを探したいという。
神話級アーティファクトはそうそう見つかるものではない。
成長したとはいえ、まだまだ未熟。俺の領域へとつながるゲートを渡してくれぐれも用心するように
伝えた。
危なくなったら直ぐに戻るよう念を押して見送る。
本来であるなら十年に一度しか行くことができない地上。
だが俺にとってみれば、そんなもの、関係ない。
しかしそれを明かす事は出来ない。
「デシアなら、止めたのだろうか。それとも送り出したのだろうか。俺は上手く演じられているのか?
それすらもわからない。だがリルもサラも随分と大きくなった。しかしどうも避けられている気がする。
やはり上手く演じ切れてはいないのだろうか。この国にいる者は他者に無関心だ。どうしたものか……」
しばらく時計造りに専念していると……リルは変な奴を連れて戻ってきた。
体が真っ二つに割れ死にかけている。この領域で無ければ絶命は免れなかっただろう。
「アルカーン。面白いのを拾ってきたんだ。間違いなく神話級アーティファクトだよ」
「ほう。それを献上すればフェルドナージュ様はお喜びになるだろう。
しかしそいつは何だ? 死にかけのゴミを拾ってきたのか」
「ううん。彼も面白そうだから拾ってきたんだ。まさか地上で半分幻魔がまじった妖魔を見かけるとはね。治してあげたいから
ここしばらく借りるよ」
「……構わないが、長居はするなよ」
「わかってるよ。邪魔はしないから」
嬉しそうな弟を見るのはいつ以来だろうか。
それほど死にかけの半幻半妖に興味がわいたのか? わからない。
「そうだ、アルカーンも紹介しておくよ」
「弟よ、わたしは半幻半妖などに興味はない。
もう治ったなら領域は閉じるぞ」
あまり長くリルをこの空間に留めておきたくは無かった。
だが男を心配している以上、そうもいくまい……。
「まだだめだよ。半分も癒えてない」
「終わったらテトラシルフィードは頂くぞ。俺はあれの調整に戻る」
「うん。わかってるよ。でも早く出て行って欲しいなら薬をくれてもいいと思うんだけど」
「仕方ない。一つやろう」
「ありがとう。よかったね君。もう少し早く治るよ」
いつの間にかリルは、他者の面倒をよく見るようになっていたんだな。
これはデシアが望むものだったのだろうか。
リルはサラとも仲がいい。
俺だけが離れている。
だがそれは仕方ない事だ。
俺は本物の兄妹じゃない。
仮初のものだ……。
「ああやって日がな時計を愛でているんだ。それじゃアルカーン、僕らはちょっと出かけてくるよ」
「待て弟よ。お前からは代価を貰ったが、そっちのからは貰っていない。ルインだったか。
貴様も私に代価を払え」
俺がこいつに無償で提供してやる事は無い。
そう思い、気まぐれで対価を要求した。
当然何も払えるものなど無いと、この時は考えていた。
「わかった。助けてもらったんだ。それくらいはどうにかするさ」
「僕にもお礼あるよね?」
「……ああ、リルがそう望むのであればそうしよう」
「それじゃ僕も何か考えておこうかな。はいこれは礼服。伸び縮みするやつだから」
リルの優しさに対してそっけなく応えるこの男。
きっと何も出来ぬだろうし、口だけだと、そう考えていた。
俺が興味を惹くものは多くない。それを二つも要求した。
それだけでも世界を駆け回らねば見つけられぬだろう。そう考えていた。
しかし……この男は、俺の想像をはるか遠く越えている存在だった。
突如土足で俺の領域へと足を踏み入れたそいつは、俺にお願いをしてきた。
だが俺は、まだ何も返されてはいなかった。
――――それから俺は、自分の領域で研究に没頭していた。
だがこの部屋への来客は一瞬。
直ぐにそいつはやってきた。
「フェドラートさんにここへ案内されて……あの、お願いがあるのですが」
「貴様にはまだ借りを返してもらっていないが?」
「実は持ってきたものがあるのです。お宅にお邪魔しようと思ったときに
お渡ししようとしてたものがありまして」
「ほう……今そちらに行く。待っていろ」
そいつは……時計を俺に差し出した。
あり得ない話だ。
どちらもゲンドールの世界に存在し得ない形状。
秒針の動かし方こそ雑だが、短期間の間に二つも新しい形状の物を俺の前に差し出してきたのだ。
こいつと……そしてそれを作成した者に興味がわいた。
こんな感情はアルカーンとなってから、初めての事。
それほどまでに衝撃を受けた。
「……いいだろう。ただその製作者に会う事以外に二つ条件を付与する。
一つはその技術者の更なる飛躍のための指導権利。それと時期は問わんが別の形の時計を一つ考えろ」
こいつにはきっと何かある。そして更に上があるはずだと確信した。
そして俺は更にもう一つ、別の形状を要求した。これが達成できるなら、こいつは間違いなく
逸材だ。
しかし誰かに頼み込んで作って来たのなら、これで終わりだろう。
こいつはそれもあっさり了承して見せた。
俺は、そいつが望むものを作ってやることにした。
――――それからしばらくして……子供を紹介された。
ニーメという名で、時計を作って見せたのはこの子供。
だがただの子供ではない。神の気配……恐らくは神兵。
しかし俺は何も聞かずただ実力だけを買った。
この子供は恐ろしい速度で成長をしてみせた。
ただの人間や魔族ではこうはならん。
俺を除けば唯一の技量の持ち主と言えるだろう。
時代の天才、数億いる生命体の中でも群を抜いている技量だった。
そして……俺を慕う者が初めて出来た。
よくわからない感情が、俺の中に渦巻く。
それからというもの、そいつ……ルインと接する機会が増えた。
そのたびに……俺は変わっていった。
フェルドナージュ様に召し抱えられた俺。
あの時襲ってきた奴は……フェルド家の長男、ナーガ。
恐ろしい実力を持ち、妖魔国の支配を目論む邪眼の使い手。
兄弟というのは本来殺しあうものなのか?
俺にはよくわからなかったが、リルやサラとそのような事をしようとは思わなかった。
時折、フェルドナージュ様と母が重なって見える事に、戸惑いを覚えるようになった。
――――ある日、術の鍛錬を兼ねて、気まぐれに訪れた森の中。
そこでおかしな奴を見つけた。
そいつは中々に強者だと感じたが、どことなく俺に似ている雰囲気があり、気になって声をかけた。
「おい貴様。ここで何をしている」
「突然なんだ? 貴様こそ誰だ」
「俺はアルカーン。術の練習中だ」
突然襲い掛かって来ようとするそいつ。
血の気の多い奴だが、なぜか嫌いでは無かった。
不思議とこいつを招き入れたくなった。フェルス皇国は人手不足にも程がある。
有能そうなやつなら、俺の仕事も減るかもしれん。そう考えた。
この頃になると、アルカーンの体もできあがり、時の空間での実験にも耐えられるようになった。
――――――――
ベルローゼがフェルドナージュ様の部下になってから随分と時が経った。
今では右腕ともいえる存在。俺の見立ては間違っていなかったようだ。
これで作業に専念できる……。
どういうわけか俺は、時計を造らなくては生きていけない性分らしい。
しかしこの空間は危険だ。多様すれば肉体の劣化は否めない。
そんな折……リルがどうしても地上でアーティファクトを探したいという。
神話級アーティファクトはそうそう見つかるものではない。
成長したとはいえ、まだまだ未熟。俺の領域へとつながるゲートを渡してくれぐれも用心するように
伝えた。
危なくなったら直ぐに戻るよう念を押して見送る。
本来であるなら十年に一度しか行くことができない地上。
だが俺にとってみれば、そんなもの、関係ない。
しかしそれを明かす事は出来ない。
「デシアなら、止めたのだろうか。それとも送り出したのだろうか。俺は上手く演じられているのか?
それすらもわからない。だがリルもサラも随分と大きくなった。しかしどうも避けられている気がする。
やはり上手く演じ切れてはいないのだろうか。この国にいる者は他者に無関心だ。どうしたものか……」
しばらく時計造りに専念していると……リルは変な奴を連れて戻ってきた。
体が真っ二つに割れ死にかけている。この領域で無ければ絶命は免れなかっただろう。
「アルカーン。面白いのを拾ってきたんだ。間違いなく神話級アーティファクトだよ」
「ほう。それを献上すればフェルドナージュ様はお喜びになるだろう。
しかしそいつは何だ? 死にかけのゴミを拾ってきたのか」
「ううん。彼も面白そうだから拾ってきたんだ。まさか地上で半分幻魔がまじった妖魔を見かけるとはね。治してあげたいから
ここしばらく借りるよ」
「……構わないが、長居はするなよ」
「わかってるよ。邪魔はしないから」
嬉しそうな弟を見るのはいつ以来だろうか。
それほど死にかけの半幻半妖に興味がわいたのか? わからない。
「そうだ、アルカーンも紹介しておくよ」
「弟よ、わたしは半幻半妖などに興味はない。
もう治ったなら領域は閉じるぞ」
あまり長くリルをこの空間に留めておきたくは無かった。
だが男を心配している以上、そうもいくまい……。
「まだだめだよ。半分も癒えてない」
「終わったらテトラシルフィードは頂くぞ。俺はあれの調整に戻る」
「うん。わかってるよ。でも早く出て行って欲しいなら薬をくれてもいいと思うんだけど」
「仕方ない。一つやろう」
「ありがとう。よかったね君。もう少し早く治るよ」
いつの間にかリルは、他者の面倒をよく見るようになっていたんだな。
これはデシアが望むものだったのだろうか。
リルはサラとも仲がいい。
俺だけが離れている。
だがそれは仕方ない事だ。
俺は本物の兄妹じゃない。
仮初のものだ……。
「ああやって日がな時計を愛でているんだ。それじゃアルカーン、僕らはちょっと出かけてくるよ」
「待て弟よ。お前からは代価を貰ったが、そっちのからは貰っていない。ルインだったか。
貴様も私に代価を払え」
俺がこいつに無償で提供してやる事は無い。
そう思い、気まぐれで対価を要求した。
当然何も払えるものなど無いと、この時は考えていた。
「わかった。助けてもらったんだ。それくらいはどうにかするさ」
「僕にもお礼あるよね?」
「……ああ、リルがそう望むのであればそうしよう」
「それじゃ僕も何か考えておこうかな。はいこれは礼服。伸び縮みするやつだから」
リルの優しさに対してそっけなく応えるこの男。
きっと何も出来ぬだろうし、口だけだと、そう考えていた。
俺が興味を惹くものは多くない。それを二つも要求した。
それだけでも世界を駆け回らねば見つけられぬだろう。そう考えていた。
しかし……この男は、俺の想像をはるか遠く越えている存在だった。
突如土足で俺の領域へと足を踏み入れたそいつは、俺にお願いをしてきた。
だが俺は、まだ何も返されてはいなかった。
――――それから俺は、自分の領域で研究に没頭していた。
だがこの部屋への来客は一瞬。
直ぐにそいつはやってきた。
「フェドラートさんにここへ案内されて……あの、お願いがあるのですが」
「貴様にはまだ借りを返してもらっていないが?」
「実は持ってきたものがあるのです。お宅にお邪魔しようと思ったときに
お渡ししようとしてたものがありまして」
「ほう……今そちらに行く。待っていろ」
そいつは……時計を俺に差し出した。
あり得ない話だ。
どちらもゲンドールの世界に存在し得ない形状。
秒針の動かし方こそ雑だが、短期間の間に二つも新しい形状の物を俺の前に差し出してきたのだ。
こいつと……そしてそれを作成した者に興味がわいた。
こんな感情はアルカーンとなってから、初めての事。
それほどまでに衝撃を受けた。
「……いいだろう。ただその製作者に会う事以外に二つ条件を付与する。
一つはその技術者の更なる飛躍のための指導権利。それと時期は問わんが別の形の時計を一つ考えろ」
こいつにはきっと何かある。そして更に上があるはずだと確信した。
そして俺は更にもう一つ、別の形状を要求した。これが達成できるなら、こいつは間違いなく
逸材だ。
しかし誰かに頼み込んで作って来たのなら、これで終わりだろう。
こいつはそれもあっさり了承して見せた。
俺は、そいつが望むものを作ってやることにした。
――――それからしばらくして……子供を紹介された。
ニーメという名で、時計を作って見せたのはこの子供。
だがただの子供ではない。神の気配……恐らくは神兵。
しかし俺は何も聞かずただ実力だけを買った。
この子供は恐ろしい速度で成長をしてみせた。
ただの人間や魔族ではこうはならん。
俺を除けば唯一の技量の持ち主と言えるだろう。
時代の天才、数億いる生命体の中でも群を抜いている技量だった。
そして……俺を慕う者が初めて出来た。
よくわからない感情が、俺の中に渦巻く。
それからというもの、そいつ……ルインと接する機会が増えた。
そのたびに……俺は変わっていった。
0
お気に入りに追加
97
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
【R18】スライムにマッサージされて絶頂しまくる女の話
白木 白亜
ファンタジー
突如として異世界転移した日本の大学生、タツシ。
世界にとって致命的な抜け穴を見つけ、召喚士としてあっけなく魔王を倒してしまう。
その後、一緒に旅をしたスライムと共に、マッサージ店を開くことにした。卑猥な目的で。
裏があるとも知れず、王都一番の人気になるマッサージ店「スライム・リフレ」。スライムを巧みに操って体のツボを押し、角質を取り、リフレッシュもできる。
だがそこは三度の飯よりも少女が絶頂している瞬間を見るのが大好きなタツシが経営する店。
そんな店では、膣に媚薬100%の粘液を注入され、美少女たちが「気持ちよくなって」いる!!!
感想大歓迎です!
※1グロは一切ありません。登場人物が圧倒的な不幸になることも(たぶん)ありません。今日も王都は平和です。異種姦というよりは、スライムは主人公の補助ツールとして扱われます。そっち方面を期待していた方はすみません。
金貨1,000万枚貯まったので勇者辞めてハーレム作ってスローライフ送ります!!
夕凪五月雨影法師
ファンタジー
AIイラストあり! 追放された世界最強の勇者が、ハーレムの女の子たちと自由気ままなスローライフを送る、ちょっとエッチでハートフルな異世界ラブコメディ!!
国内最強の勇者パーティを率いる勇者ユーリが、突然の引退を宣言した。
幼い頃に神託を受けて勇者に選ばれて以来、寝る間も惜しんで人々を助け続けてきたユーリ。
彼はもう限界だったのだ。
「これからは好きな時に寝て、好きな時に食べて、好きな時に好きな子とエッチしてやる!! ハーレム作ってやるーーーー!!」
そんな発言に愛想を尽かし、パーティメンバーは彼の元から去っていくが……。
その引退の裏には、世界をも巻き込む大規模な陰謀が隠されていた。
その陰謀によって、ユーリは勇者引退を余儀なくされ、全てを失った……。
かのように思われた。
「はい、じゃあ僕もう勇者じゃないから、こっからは好きにやらせて貰うね」
勇者としての条約や規約に縛られていた彼は、力をセーブしたまま活動を強いられていたのだ。
本来の力を取り戻した彼は、その強大な魔力と、金貨1,000万枚にものを言わせ、好き勝手に人々を救い、気ままに高難度ダンジョンを攻略し、そして自身をざまぁした巨大な陰謀に立ち向かっていく!!
基本的には、金持ちで最強の勇者が、ハーレムの女の子たちとまったりするだけのスローライフコメディです。
異世界版の光源氏のようなストーリーです!
……やっぱりちょっと違います笑
また、AIイラストは初心者ですので、あくまでも小説のおまけ程度に考えていただければ……(震え声)
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる