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第四章 戦いの果てに見出すもの
第二百四十八話 闇の賢者ブレアリア・ディーン
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「新手か。おんし、相手して参られ」
「えぇー、やっすよ。骨相手なんて」
「じゃかあし! まいられ!」
「ブレディーは本当犬使いあらいっすねぇ」
「さっさといきーし! こちは手一杯。してれり」
「しょうがないっすね。うん? なんすかあのスケルトン。敵なんすか?」
「こっちに来てれり。敵以外無し」
「おーい、俺だ。ばしちゃんだぞー! お前ら久しぶり! な?」
「汝誰し? ドルドーの知り合い、参られ?」
「知らないっすよあんな陽気そうな骨。それより危ないっすよブレディー!」
斬撃が幼女と犬に飛び交うが、犬の前に闇の歪が出て斬撃を吸い込む。
「おいおいてめぇら随分と余裕じゃねえか。蹂躙のブレンダー様の前で。
部下百人、きっちり返してもらうぜ。足だけまだ動けねぇがもうすぐだぜ」
「不動の輩。偉そう。汝、苦しめり。
……最も深き闇、クリムゾン。血の底に在りて歪より生じる力の一旦。
万物在りて己が力を欲するものの意思となれ。
闇の幻魔人クリムゾンダーシュ招来」
「てめぇ、まともに喋れるんじゃねえか! こら!」
「お? なんだあれ? 友達呼んだのか!?」
突如として地面が深い紅色となり、闇を染める。
紅色に染まったその場所から、手の指が全て剣の人型個体が現れた。
平服して膝をついている。
「ご命令を」
「殲滅。あのローブ」
「承知」
「ちっ。暗鬼化! こんなところで使わなきゃならねえとはな!」
「俺も混ざっていいか? な?」
「骨、邪魔。消えて」
いじけて動かなくなるレウスさんとは対等に、対峙して動かなかったブレンダーが動きだす。
それは巨大なこん棒を担ぐ赤黒い二角鬼へと変貌した!
「レウス殿、先行しすぎだ! ……あれは間違いなくブレアリアとドルドロス!」
「先生? あれが? どう見ても幼女じゃない……しかもドルドロスは
二足歩行してるわよ。どうなってるの?」
「おいブレディー! 私だ。イーファだ!」
「嘘。汝王在らず。変な仮面」
「忘れておった。ほれ! これでわかるだろう」
「汝、王? 無事? 否。変、敵来たれり」
「まずい。まるで認識されておらぬ」
「先生私よ!」
「あれは! クンクン……ファナちゃんで間違いないっす!」
向かってきた犬にペンギンパンチを華麗にきめるファナ。
「汝ら、敵。敵来たれり」
「ちみらは何をしている。味方を攻撃したり錯乱させてどうする」
『ごめんなさーい!』
「てめぇら! よくもこのブレンダーを無視して遊んでくれやがったな!」
「貴様の相手はこちらだ。深淵シャル・ディー・エンド。
十指の剣でブレンダーの両腕、両脚をディーの文字で切り裂く……しかしすぐに再生を始める。
「これはどういうことだ。貴様、人間ではないな」
「汝、珍魔族。実体。本体?」
「先生、殴られたけどあっちは本物のファナっす! あの感触間違いないっす!」
「嘘。ドルドー、偽物?」
「なんでそうなるっすか? さっきまでずっと一緒だったっすよね!?」
「おかし。変? あれ、先。消して」
「承知! アニヒレーションズ」
クリムゾンダーシュは再生途中のブレンダーに対して、十剣を高速回転させ数千回切り刻む。
超巨体が全てバラバラになり、微塵斬りされた。
「あれは闇幻魔に違いない! 私も見るのは初めてだが恐ろしい力だ」
「あれも先生の力だっていうの? 喋り方が変な面白い骨先生って
イメージしかないんだけど」
ファナたちがようやくブレアリア・ディーンの元へ近づけた。
対峙している常闇のカイナはチリと化したように見えたが、再生を始めている。
「仕留めきれませぬ。手だてを」
「変。こいつ、本体? 否。分体? 捕縛」
「あっしの出番っすね! 闇域の沼地!」
チリが集まった部分が沼地となり、バラバラになったそれらが闇へと沈んでいった。
目の前に何も無くなる。
「こいつ大丈夫っすかね? 中で再生して暴れないっすか?」
「不死。復活。暴れる」
「わかったっすよもう! 中で縛っておくっす。疲れるんすよねぇ」
「信じられないわ。あんな化け物を粉々にして封印するなんて」
「ファーフ、本物? 否。変」
「変てなによ! もう! これでいいんでしょ!」
ファナは元の姿に戻る。するとブレディーがにっこり微笑んだ。
「ファナ。本物。久し、相まみえ。よかった、無事?」
「危うく敵対されかけたんだけど……まぁいいわ。先生、久しぶりね。どうなってるのこの状況。
それに人型になれるなんて聞いてないわ!」
「敵、襲来。排除。結界、破壊」
「ファナちゃー--ん! しまった! 犬のふり忘れたっす!」
「あんたねぇ! よくもだましてくれたわね! このっ このっ!」
「ぎゃー、嬉しいっす! やったっす」
「やれやれだ。ブレディー、無事でよかった」
「汝、誰? 変。スライム?」
「正確にはスライムに変えられたイーファ王だ。ほら」
イーファは青銀スライムに変身して元に戻って見せる。
「イーファ、変身、覚えた? 可愛くない。駄目」
「どうみても可愛いだろう? 私は!」
無事にブレアリア・ディーンとドルドロスに合流したイーファたち。
しかし戦況はまだまだ混沌の中だった。
「えぇー、やっすよ。骨相手なんて」
「じゃかあし! まいられ!」
「ブレディーは本当犬使いあらいっすねぇ」
「さっさといきーし! こちは手一杯。してれり」
「しょうがないっすね。うん? なんすかあのスケルトン。敵なんすか?」
「こっちに来てれり。敵以外無し」
「おーい、俺だ。ばしちゃんだぞー! お前ら久しぶり! な?」
「汝誰し? ドルドーの知り合い、参られ?」
「知らないっすよあんな陽気そうな骨。それより危ないっすよブレディー!」
斬撃が幼女と犬に飛び交うが、犬の前に闇の歪が出て斬撃を吸い込む。
「おいおいてめぇら随分と余裕じゃねえか。蹂躙のブレンダー様の前で。
部下百人、きっちり返してもらうぜ。足だけまだ動けねぇがもうすぐだぜ」
「不動の輩。偉そう。汝、苦しめり。
……最も深き闇、クリムゾン。血の底に在りて歪より生じる力の一旦。
万物在りて己が力を欲するものの意思となれ。
闇の幻魔人クリムゾンダーシュ招来」
「てめぇ、まともに喋れるんじゃねえか! こら!」
「お? なんだあれ? 友達呼んだのか!?」
突如として地面が深い紅色となり、闇を染める。
紅色に染まったその場所から、手の指が全て剣の人型個体が現れた。
平服して膝をついている。
「ご命令を」
「殲滅。あのローブ」
「承知」
「ちっ。暗鬼化! こんなところで使わなきゃならねえとはな!」
「俺も混ざっていいか? な?」
「骨、邪魔。消えて」
いじけて動かなくなるレウスさんとは対等に、対峙して動かなかったブレンダーが動きだす。
それは巨大なこん棒を担ぐ赤黒い二角鬼へと変貌した!
「レウス殿、先行しすぎだ! ……あれは間違いなくブレアリアとドルドロス!」
「先生? あれが? どう見ても幼女じゃない……しかもドルドロスは
二足歩行してるわよ。どうなってるの?」
「おいブレディー! 私だ。イーファだ!」
「嘘。汝王在らず。変な仮面」
「忘れておった。ほれ! これでわかるだろう」
「汝、王? 無事? 否。変、敵来たれり」
「まずい。まるで認識されておらぬ」
「先生私よ!」
「あれは! クンクン……ファナちゃんで間違いないっす!」
向かってきた犬にペンギンパンチを華麗にきめるファナ。
「汝ら、敵。敵来たれり」
「ちみらは何をしている。味方を攻撃したり錯乱させてどうする」
『ごめんなさーい!』
「てめぇら! よくもこのブレンダーを無視して遊んでくれやがったな!」
「貴様の相手はこちらだ。深淵シャル・ディー・エンド。
十指の剣でブレンダーの両腕、両脚をディーの文字で切り裂く……しかしすぐに再生を始める。
「これはどういうことだ。貴様、人間ではないな」
「汝、珍魔族。実体。本体?」
「先生、殴られたけどあっちは本物のファナっす! あの感触間違いないっす!」
「嘘。ドルドー、偽物?」
「なんでそうなるっすか? さっきまでずっと一緒だったっすよね!?」
「おかし。変? あれ、先。消して」
「承知! アニヒレーションズ」
クリムゾンダーシュは再生途中のブレンダーに対して、十剣を高速回転させ数千回切り刻む。
超巨体が全てバラバラになり、微塵斬りされた。
「あれは闇幻魔に違いない! 私も見るのは初めてだが恐ろしい力だ」
「あれも先生の力だっていうの? 喋り方が変な面白い骨先生って
イメージしかないんだけど」
ファナたちがようやくブレアリア・ディーンの元へ近づけた。
対峙している常闇のカイナはチリと化したように見えたが、再生を始めている。
「仕留めきれませぬ。手だてを」
「変。こいつ、本体? 否。分体? 捕縛」
「あっしの出番っすね! 闇域の沼地!」
チリが集まった部分が沼地となり、バラバラになったそれらが闇へと沈んでいった。
目の前に何も無くなる。
「こいつ大丈夫っすかね? 中で再生して暴れないっすか?」
「不死。復活。暴れる」
「わかったっすよもう! 中で縛っておくっす。疲れるんすよねぇ」
「信じられないわ。あんな化け物を粉々にして封印するなんて」
「ファーフ、本物? 否。変」
「変てなによ! もう! これでいいんでしょ!」
ファナは元の姿に戻る。するとブレディーがにっこり微笑んだ。
「ファナ。本物。久し、相まみえ。よかった、無事?」
「危うく敵対されかけたんだけど……まぁいいわ。先生、久しぶりね。どうなってるのこの状況。
それに人型になれるなんて聞いてないわ!」
「敵、襲来。排除。結界、破壊」
「ファナちゃー--ん! しまった! 犬のふり忘れたっす!」
「あんたねぇ! よくもだましてくれたわね! このっ このっ!」
「ぎゃー、嬉しいっす! やったっす」
「やれやれだ。ブレディー、無事でよかった」
「汝、誰? 変。スライム?」
「正確にはスライムに変えられたイーファ王だ。ほら」
イーファは青銀スライムに変身して元に戻って見せる。
「イーファ、変身、覚えた? 可愛くない。駄目」
「どうみても可愛いだろう? 私は!」
無事にブレアリア・ディーンとドルドロスに合流したイーファたち。
しかし戦況はまだまだ混沌の中だった。
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