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第四章 戦いの果てに見出すもの
第二百三十三話 ルインの新妖魔装備【ルーニー】
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アルカーンの元を訪れるため、鍛冶工房にに向かう。
時間がそれほどあるわけではないので少し急いでいる。
「あのー」
「いいぞ。さすがだニーメ。この角度に切ってみせろ。バリスティックカットを
使用するか?」
「先生! 魔術で切ってみます!
流水の刃となりかの者を断ち切る術をわが手に。
ウォーターカッターー!」
ニーメがそう唱えると、小さな水の刃が現れ、加工物を切断する。
水圧でダイヤモンドを加工する技術が前世にもあったな。あの年齢で
そんなことまで理解して作業しているのか。
「おーい」
「魔術か。なかなかに便利なものだ。研鑽を重ねれば道具がいくつか不要になる」
「うん! お婆ちゃんがいくらでも教えてあげるよって。僕頑張ってるんだ!」
「もしももーし」
「ふうむ。弟子が世話になっているならば、気紛れで一つ時計でも作ってやるか。見やすい
やつをな」
「本当? すっごく喜ぶと思うよ!」
「話をきけえーーーーー!」
あ、両方やっとこっち向いた。何だ邪魔するなみたいな顔しないでくれ……呼ばれたの俺
なんだけど。
「なんだ貴様か。完成した物を取りにきたのだろう。
奇怪な武器だが上手く使えるものなのか?」
「お兄ちゃんの発想は刺激的過ぎて僕には発案できそうにないや」
「それと貴様の指定した通り、左目から耳にかけてを覆う洒落た装備を作ってやった。
封印穴は二つが限界だがな。腰はルーンの鳥が刻まれたバックル。封印穴はバックル内部も含め
十一。それから……貴様が以前よこした鉱石。あれはまだ加工不可能だ。
そのためフェルドナージュ様より賜った物を使用して、新たな盾籠手を作った。プログレスウェポンは
そのまま内蔵可能だ。これも同じくルーンを象った。これも貴様の指示した通り可変能力を付与した。
装着して変幻ルーニーと叫べ」
蛇籠手を外して新しい流れるような黒と赤を基調にした盾籠手を装着する。
要所要所にルーンの紋様が刻まれている。
半端なく軽い……これで頑丈なら間違いなく反則クラスだ。
「変幻ルーニー」
「ホロロロー」
盾籠手が鳥に変形し、嘴が剣になっている!? しかも視界の一部が共有された。
「そいつはその剣で貴様の代わりに戦う。プログレスウェポンを自分で持っている時、そいつは
偵察用として使える。その場合は通常の嘴だ。攻撃は出来ん。
呼び出しは何れの使用でも同じだ。もし偵察でファーヒーと叫びながら戻って
くれば、警戒の合図と思え」
「凄すぎて意味がわからん……これも幻想級アーティファクトなのか?」
「いや、夢幻の域にまで達した。いずれ貴様のプログレスウェポンも改良してやろう。
ただし時間も材料もない。夢幻級などフェルス皇国にも数十個存在するだけだ」
「……並列に封印穴を二列。武器と合わせ合計十三か。
こいつの名前はルーニーだな。アルカーン、ニーメ製作物。大事に使わせてもらうよ。
変幻ルーニー」
そういうとルーニーは元の姿に戻る。ようやく蛇籠手をリルに譲れる。
しかし蛇籠手の回復能力は欲しい所だった。
いや、傷を負った時点で使える技のほうがいいか。
「もう一つあるよ、お兄ちゃん。アトゥア・イ・カフィカの矛って覚えてる?」
「ああ。昔メルザが水蒸気爆発を起こして歪んだアレか。レジェンダリーな上、空術が使える
矛だったな」
「空術は珍しい秘術だ。アーティファクトではないにせよ、眠らせておくのは
もったいない。あの竜騎士用に改良して渡してある。俺たちが作れたのはここまでだ。
これで大分貴様が持ってきた発案に対する謝礼ができただろう。して次は……」
「ああ、かなり助かるよ。しいていうなら胴体と右籠手が欲しい所だ。そこで……今度は
大掛かりな時計の発案だ。水車を活かした振り子時計。水の流れを利用して動く
時計なんだが」
「なんだと! ふむ……おお、これで俺のさらなる進化が……こうしてはおれぬ。
ニーメよ、図面だ。ああ……なんという事だ。想像がとまらん」
「先生! 邪魔にならないよう食事を取りにいってくるね! 後で先生のも持ってくるよ!」
「うむ。ああ……いい、いいぞ」
「このモードに入ったアルカーンはもう何も耳に入らないな……行くかニーメ」
「うん!」
ニーメの頭をわしゃわしゃしながら一度ルーンの安息所に戻る。
随分と封印穴が増えたおかげで、収納に余裕ができた。
待ち合わせまでもうしばらく時間があるので、簡単に食事を済ませて泉の前に向かった。
少し早めに泉に着いたので、ルーニーを呼び出してしばらく扱いを練習していた。
時間がそれほどあるわけではないので少し急いでいる。
「あのー」
「いいぞ。さすがだニーメ。この角度に切ってみせろ。バリスティックカットを
使用するか?」
「先生! 魔術で切ってみます!
流水の刃となりかの者を断ち切る術をわが手に。
ウォーターカッターー!」
ニーメがそう唱えると、小さな水の刃が現れ、加工物を切断する。
水圧でダイヤモンドを加工する技術が前世にもあったな。あの年齢で
そんなことまで理解して作業しているのか。
「おーい」
「魔術か。なかなかに便利なものだ。研鑽を重ねれば道具がいくつか不要になる」
「うん! お婆ちゃんがいくらでも教えてあげるよって。僕頑張ってるんだ!」
「もしももーし」
「ふうむ。弟子が世話になっているならば、気紛れで一つ時計でも作ってやるか。見やすい
やつをな」
「本当? すっごく喜ぶと思うよ!」
「話をきけえーーーーー!」
あ、両方やっとこっち向いた。何だ邪魔するなみたいな顔しないでくれ……呼ばれたの俺
なんだけど。
「なんだ貴様か。完成した物を取りにきたのだろう。
奇怪な武器だが上手く使えるものなのか?」
「お兄ちゃんの発想は刺激的過ぎて僕には発案できそうにないや」
「それと貴様の指定した通り、左目から耳にかけてを覆う洒落た装備を作ってやった。
封印穴は二つが限界だがな。腰はルーンの鳥が刻まれたバックル。封印穴はバックル内部も含め
十一。それから……貴様が以前よこした鉱石。あれはまだ加工不可能だ。
そのためフェルドナージュ様より賜った物を使用して、新たな盾籠手を作った。プログレスウェポンは
そのまま内蔵可能だ。これも同じくルーンを象った。これも貴様の指示した通り可変能力を付与した。
装着して変幻ルーニーと叫べ」
蛇籠手を外して新しい流れるような黒と赤を基調にした盾籠手を装着する。
要所要所にルーンの紋様が刻まれている。
半端なく軽い……これで頑丈なら間違いなく反則クラスだ。
「変幻ルーニー」
「ホロロロー」
盾籠手が鳥に変形し、嘴が剣になっている!? しかも視界の一部が共有された。
「そいつはその剣で貴様の代わりに戦う。プログレスウェポンを自分で持っている時、そいつは
偵察用として使える。その場合は通常の嘴だ。攻撃は出来ん。
呼び出しは何れの使用でも同じだ。もし偵察でファーヒーと叫びながら戻って
くれば、警戒の合図と思え」
「凄すぎて意味がわからん……これも幻想級アーティファクトなのか?」
「いや、夢幻の域にまで達した。いずれ貴様のプログレスウェポンも改良してやろう。
ただし時間も材料もない。夢幻級などフェルス皇国にも数十個存在するだけだ」
「……並列に封印穴を二列。武器と合わせ合計十三か。
こいつの名前はルーニーだな。アルカーン、ニーメ製作物。大事に使わせてもらうよ。
変幻ルーニー」
そういうとルーニーは元の姿に戻る。ようやく蛇籠手をリルに譲れる。
しかし蛇籠手の回復能力は欲しい所だった。
いや、傷を負った時点で使える技のほうがいいか。
「もう一つあるよ、お兄ちゃん。アトゥア・イ・カフィカの矛って覚えてる?」
「ああ。昔メルザが水蒸気爆発を起こして歪んだアレか。レジェンダリーな上、空術が使える
矛だったな」
「空術は珍しい秘術だ。アーティファクトではないにせよ、眠らせておくのは
もったいない。あの竜騎士用に改良して渡してある。俺たちが作れたのはここまでだ。
これで大分貴様が持ってきた発案に対する謝礼ができただろう。して次は……」
「ああ、かなり助かるよ。しいていうなら胴体と右籠手が欲しい所だ。そこで……今度は
大掛かりな時計の発案だ。水車を活かした振り子時計。水の流れを利用して動く
時計なんだが」
「なんだと! ふむ……おお、これで俺のさらなる進化が……こうしてはおれぬ。
ニーメよ、図面だ。ああ……なんという事だ。想像がとまらん」
「先生! 邪魔にならないよう食事を取りにいってくるね! 後で先生のも持ってくるよ!」
「うむ。ああ……いい、いいぞ」
「このモードに入ったアルカーンはもう何も耳に入らないな……行くかニーメ」
「うん!」
ニーメの頭をわしゃわしゃしながら一度ルーンの安息所に戻る。
随分と封印穴が増えたおかげで、収納に余裕ができた。
待ち合わせまでもうしばらく時間があるので、簡単に食事を済ませて泉の前に向かった。
少し早めに泉に着いたので、ルーニーを呼び出してしばらく扱いを練習していた。
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