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第二章 知令由学園 前編
第百八十話 ティソーナとコラーダの所在
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俺たちはモンスターを退けた後、少し下り道になっている道を進んでいる。
「再度念話を可能にしたぞ」
「ああ、ありがとうドーグル。イーファさん、さっきの話の続きだ。神話級アーティファクト
はどんなものなんだ?」
「イーファでよい。アーティファクトはその名を神剣ティソーナ・神剣コラーダという。
二対で一振りの剣だ。一本は隠してある。二対無くても強力なアーティファクトだ」
「ほう、二つセットのアーティファクトも存在するのか。この世界は俺の知らない事ばかりだな」
「その剣に関して提案がある。其方に所有者となってもらいたいのだ。永久的に」
「永久? つまり誰にも献上せず俺自身に使えと?」
「そうだ。其方は既に私の一部。あの剣は誰にでも扱える物ではない。ライデンは
それを理解しておらぬ」
「使用者に特別な権利がいるってことか。つまり妖魔の皇帝だとしても無理……か?」
「ああ。不可能だ。其方も私を封印していなければ真の力は発現せぬと思われる。
ただの剣としては十分強いといえるが。
だがそのままでは通常のアーティファクト。
名刀中の名刀であるユニークにウェポンに、付与能力などで劣る可能性はある」
「そんな大それたもの、俺が使ってもいいもんかね。分不相応な気がするけどな」
「それは今の其方なら……という話だろう。修練を積めばきっとうまく使ってくれるはずだ。
私はそう信じる」
ちょっと照れ臭いが王様に褒められてしまった。
まずは皆と合流して王様の話をしないとな……
誰にどこまで話をしていいものかがわからない。
メルザ達はいいにしても情報が足りなすぎる。
迂闊に傭兵斡旋所のレンズにもいけやしない。
ライラロさんやシーザー師匠には話しても平気だと思うが確認はしよう。
「……なぁイーファ。ライラロさんやシーザー師匠に話をしても平気か?」
「其方、シーザー・ベルディスの弟子なのか? これは驚いた。シーザーも
ライラロも私が信じる数少ない者達だ。力になってくれれば心強い」
「今は俺たちの幻妖団に入ってくれてる。三夜の町で知り合ったんだ、師匠とは。
生い立ちとか詳しい事はよく知らないけど」
「そうか。彼はこの国出身。私が匿いトリノポートへと導いた。
シーザーとベルディス。
二人は元々一人だったのだが」
「っ! どういうことだ? 師匠がベルディスと呼ばれているのは気になっていたんだが」
「私の口から話していいかどうか迷う所だ。知りたければ本人に直接聞くがよい」
「……そうしよう。他人の事をあまり詮索すべきではないしな。
先ほどの話に戻そう。その神話級アーティファクトの所在を教えてくれないか」
「一本はベッツェン近く、ガルドラ山脈という場所にある。所在は私しか知らぬ。
もう一本は知人により封印の地に封印されている」
「二本で効果を発揮するのに別々な場所に封印してあるのか?」
「一本でも私や私の同族に引き継がれた者なら十分な強さを発揮する。
二本揃った時の
強さは想像もつかぬ」
「封印の地ってのはどこに?」
「海底だ。向かう手段は限られる。
故にコラーダをガルドラ山脈で入手する方がまずは早かろう」
「わかった! そっちはトリノポートに戻ってからだな。一旦念話を終わろう!
外が近いから警戒しないと」
俺は念話を中止して出口方面を見る。
外に光は見えないからもう夜だな。かなり時間がかかった。
この道を辿らなければ酷いことになっていたかもしれない。
ライデンの事、常闇のカイナの事、分かったことは多い。
古代樹の図書館に着く前に随分と情報を知ることが出来たのは
いいが、用心する事が増えたな。
イーファの事はすぐに伝えずしばらく伏せておこう。
幸福の絶壁、別通路の出口付近まで着いた。
暗いが辺りを見回す。ソードアイのターゲット能力に
反応は今のところ見られない。
「ドーグル、ここからどう行けばいいかわかるか?」
「西に向かえば円陣の都が見えてくると記憶している。
まだしばらくかかる。用心するのだ」
「わかった! ミドーは出さないほうがいいな。ここからは
目立たず慎重に動こう」
俺の速度は相当早くなった。一人である今ならかなり高速に移動できる。
古代樹の図書館へ向かうにあたってライラロさんからは、この絶壁を境に
妖術やモンスター出したり、明らかにモンスターの技っぽいのは出さないように注意された。
そうしないと攻撃を受ける可能性があるかららしい。
……そうは言ってもうまくは事を運ばせてもらえないエリアだな、本当!
目の前にターゲットが複数反応。
進めど進めど戦闘。キゾナ大陸、ハードすぎるだろ。
「再度念話を可能にしたぞ」
「ああ、ありがとうドーグル。イーファさん、さっきの話の続きだ。神話級アーティファクト
はどんなものなんだ?」
「イーファでよい。アーティファクトはその名を神剣ティソーナ・神剣コラーダという。
二対で一振りの剣だ。一本は隠してある。二対無くても強力なアーティファクトだ」
「ほう、二つセットのアーティファクトも存在するのか。この世界は俺の知らない事ばかりだな」
「その剣に関して提案がある。其方に所有者となってもらいたいのだ。永久的に」
「永久? つまり誰にも献上せず俺自身に使えと?」
「そうだ。其方は既に私の一部。あの剣は誰にでも扱える物ではない。ライデンは
それを理解しておらぬ」
「使用者に特別な権利がいるってことか。つまり妖魔の皇帝だとしても無理……か?」
「ああ。不可能だ。其方も私を封印していなければ真の力は発現せぬと思われる。
ただの剣としては十分強いといえるが。
だがそのままでは通常のアーティファクト。
名刀中の名刀であるユニークにウェポンに、付与能力などで劣る可能性はある」
「そんな大それたもの、俺が使ってもいいもんかね。分不相応な気がするけどな」
「それは今の其方なら……という話だろう。修練を積めばきっとうまく使ってくれるはずだ。
私はそう信じる」
ちょっと照れ臭いが王様に褒められてしまった。
まずは皆と合流して王様の話をしないとな……
誰にどこまで話をしていいものかがわからない。
メルザ達はいいにしても情報が足りなすぎる。
迂闊に傭兵斡旋所のレンズにもいけやしない。
ライラロさんやシーザー師匠には話しても平気だと思うが確認はしよう。
「……なぁイーファ。ライラロさんやシーザー師匠に話をしても平気か?」
「其方、シーザー・ベルディスの弟子なのか? これは驚いた。シーザーも
ライラロも私が信じる数少ない者達だ。力になってくれれば心強い」
「今は俺たちの幻妖団に入ってくれてる。三夜の町で知り合ったんだ、師匠とは。
生い立ちとか詳しい事はよく知らないけど」
「そうか。彼はこの国出身。私が匿いトリノポートへと導いた。
シーザーとベルディス。
二人は元々一人だったのだが」
「っ! どういうことだ? 師匠がベルディスと呼ばれているのは気になっていたんだが」
「私の口から話していいかどうか迷う所だ。知りたければ本人に直接聞くがよい」
「……そうしよう。他人の事をあまり詮索すべきではないしな。
先ほどの話に戻そう。その神話級アーティファクトの所在を教えてくれないか」
「一本はベッツェン近く、ガルドラ山脈という場所にある。所在は私しか知らぬ。
もう一本は知人により封印の地に封印されている」
「二本で効果を発揮するのに別々な場所に封印してあるのか?」
「一本でも私や私の同族に引き継がれた者なら十分な強さを発揮する。
二本揃った時の
強さは想像もつかぬ」
「封印の地ってのはどこに?」
「海底だ。向かう手段は限られる。
故にコラーダをガルドラ山脈で入手する方がまずは早かろう」
「わかった! そっちはトリノポートに戻ってからだな。一旦念話を終わろう!
外が近いから警戒しないと」
俺は念話を中止して出口方面を見る。
外に光は見えないからもう夜だな。かなり時間がかかった。
この道を辿らなければ酷いことになっていたかもしれない。
ライデンの事、常闇のカイナの事、分かったことは多い。
古代樹の図書館に着く前に随分と情報を知ることが出来たのは
いいが、用心する事が増えたな。
イーファの事はすぐに伝えずしばらく伏せておこう。
幸福の絶壁、別通路の出口付近まで着いた。
暗いが辺りを見回す。ソードアイのターゲット能力に
反応は今のところ見られない。
「ドーグル、ここからどう行けばいいかわかるか?」
「西に向かえば円陣の都が見えてくると記憶している。
まだしばらくかかる。用心するのだ」
「わかった! ミドーは出さないほうがいいな。ここからは
目立たず慎重に動こう」
俺の速度は相当早くなった。一人である今ならかなり高速に移動できる。
古代樹の図書館へ向かうにあたってライラロさんからは、この絶壁を境に
妖術やモンスター出したり、明らかにモンスターの技っぽいのは出さないように注意された。
そうしないと攻撃を受ける可能性があるかららしい。
……そうは言ってもうまくは事を運ばせてもらえないエリアだな、本当!
目の前にターゲットが複数反応。
進めど進めど戦闘。キゾナ大陸、ハードすぎるだろ。
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