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第六章 強くなる
第百三十九話アルファ 激突 ルイン達映像編
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俺達はルーンの安息所で食事を済ませ、休憩した後
フェルドナージュ様に渡された
小さな蛇をテーブルの中央に置いた。
「これは操っているアルキオヘイブンの目を利用して
そいつが映し出す光景を見れる蛇だね」
リルが蛇に触れるのをしばらく見ていると、赤い蛇の目が光り正面に映像を出す。
便利だなーこれ。第三者視点で双方の闘いをみれるのか。
スターベルが映ってるのが見える。フェルドナージュ様の方は蛇のような巨大な剣だ。
「……僕も拝見するのは初めてだよ。
あれが神話級のアーティファクト。カドモス」
え、カドモスってあの巻き付いてた蛇?
あれがあんな風になるの? 凄すぎて想像の範疇を超えている。
フェルドナージュ様以外の側近も見受けられるが
詳しくは知らない。
ただわかるのは禍々しい無数の剣と蛇がスターベルへ飛来している。
スターベルの方からは、怨念のようなものと赤い刃を持つ剣が無数に
攻撃しているように見える。
「おかしいな。あんなに堂々と攻撃できないはずなんだけど」
「なんでだ? 人質を解放したなら攻撃できるだろう?」
「いや、あっちには攻撃を肩代わりに受けて、妖力を吸ってくる
奴がいるんだ。フェルドナージュ様が一番危険視する奴なんだけど」
「そいつは確かに厄介だな。だがどう見てもガンガン攻めてるぞ」
遠慮なくスターベルへ攻撃を叩き込んでいるのが見える。
空を飛んでいる妖魔が見えるが、蛇が丸のみしたあと網になり地面に落ちている。
あれはラーンの捕縛網か!?
もはや別物すぎる。拘束している相手は十や二十どころではない。
そう言えばベルータスはラーンの捕縛網をフェルドナージュ様が所持していることを知らない。
その分も有利に戦えるのか。
「やっと出てきたね。けど残念。赤刃のリベドラ。
これで終わりだよ」
そう言うとリルは、サラに脇を貫かせて何かを取り出させた。
「ぐっ……」
「おいリル! 何してるんだ!」
俺は慌てて領域に置いていった幻薬を使用する。残りちょっとなんだけど迷ってる場合じゃない。
「やってくれ、サラ」
「わかった! 憑依解放!」
すると画面に映っていたリベドラが大爆発する。
その爆発が合図だったように、フェルドナージュ様の
乗っている剣の形をした乗り物から
赤黒い巨大蛇が出現し、口から超巨大な灰色の剣を
突き刺すように、スターベルへ飛来する。
「邪剣。あれでも真っ二つにならないのはさすが
四皇ベルータスだね。
けどもう終わりかな。援軍も来たしベルローゼの攻撃も始まったよ」
俺が出力された映像を見ると、黒星の巨大な鎌が
スターベルを攻撃している。
やっぱベルローゼさんはチートです。
はるか後方の映像に、豆粒ほどの点が無数に見える。
あれが援軍なのだろうか。
小さすぎてわからない。だが前進していたスターベルが後退し出した。
撤退させじとばかりに次々攻撃が飛んでいく。
スターベルはその巨大さから動きはそこまで早くない。
巨体が仇になるってのは逃げる時だよな。
ここからどうなっているのか見守っていると、スターベルは
巨大な蛇剣から一気に放たれた灰色のほとばしるエネルギーを
後ろからまともにくらい、大爆発を起こす。
しばらくしてその巨大都市はふっと消滅してしまった。
あれ自体がベルータスという奴の能力だったはず。
死んだのか能力を解除したのかまではわからないが
フェルドナージュ様の勝利で間違いないのだろう。
四皇の一角を落とした。
だがまだフェルドナージュ様は兵を引いてはいない。
援軍に来たという方を警戒しているようだしスターベルが消えた方も警戒している。
援軍らしきものが来た方角から何者かがフェルドナージュ様の剣へと舞降りて行くのが見えた。
スターベルの方へは兵士達が向かい、しばらくして
フェルドナージュ様は、フェルス皇国方面に戻り
それ以上映像は映らなくなった。
フェルドナージュ様に渡された
小さな蛇をテーブルの中央に置いた。
「これは操っているアルキオヘイブンの目を利用して
そいつが映し出す光景を見れる蛇だね」
リルが蛇に触れるのをしばらく見ていると、赤い蛇の目が光り正面に映像を出す。
便利だなーこれ。第三者視点で双方の闘いをみれるのか。
スターベルが映ってるのが見える。フェルドナージュ様の方は蛇のような巨大な剣だ。
「……僕も拝見するのは初めてだよ。
あれが神話級のアーティファクト。カドモス」
え、カドモスってあの巻き付いてた蛇?
あれがあんな風になるの? 凄すぎて想像の範疇を超えている。
フェルドナージュ様以外の側近も見受けられるが
詳しくは知らない。
ただわかるのは禍々しい無数の剣と蛇がスターベルへ飛来している。
スターベルの方からは、怨念のようなものと赤い刃を持つ剣が無数に
攻撃しているように見える。
「おかしいな。あんなに堂々と攻撃できないはずなんだけど」
「なんでだ? 人質を解放したなら攻撃できるだろう?」
「いや、あっちには攻撃を肩代わりに受けて、妖力を吸ってくる
奴がいるんだ。フェルドナージュ様が一番危険視する奴なんだけど」
「そいつは確かに厄介だな。だがどう見てもガンガン攻めてるぞ」
遠慮なくスターベルへ攻撃を叩き込んでいるのが見える。
空を飛んでいる妖魔が見えるが、蛇が丸のみしたあと網になり地面に落ちている。
あれはラーンの捕縛網か!?
もはや別物すぎる。拘束している相手は十や二十どころではない。
そう言えばベルータスはラーンの捕縛網をフェルドナージュ様が所持していることを知らない。
その分も有利に戦えるのか。
「やっと出てきたね。けど残念。赤刃のリベドラ。
これで終わりだよ」
そう言うとリルは、サラに脇を貫かせて何かを取り出させた。
「ぐっ……」
「おいリル! 何してるんだ!」
俺は慌てて領域に置いていった幻薬を使用する。残りちょっとなんだけど迷ってる場合じゃない。
「やってくれ、サラ」
「わかった! 憑依解放!」
すると画面に映っていたリベドラが大爆発する。
その爆発が合図だったように、フェルドナージュ様の
乗っている剣の形をした乗り物から
赤黒い巨大蛇が出現し、口から超巨大な灰色の剣を
突き刺すように、スターベルへ飛来する。
「邪剣。あれでも真っ二つにならないのはさすが
四皇ベルータスだね。
けどもう終わりかな。援軍も来たしベルローゼの攻撃も始まったよ」
俺が出力された映像を見ると、黒星の巨大な鎌が
スターベルを攻撃している。
やっぱベルローゼさんはチートです。
はるか後方の映像に、豆粒ほどの点が無数に見える。
あれが援軍なのだろうか。
小さすぎてわからない。だが前進していたスターベルが後退し出した。
撤退させじとばかりに次々攻撃が飛んでいく。
スターベルはその巨大さから動きはそこまで早くない。
巨体が仇になるってのは逃げる時だよな。
ここからどうなっているのか見守っていると、スターベルは
巨大な蛇剣から一気に放たれた灰色のほとばしるエネルギーを
後ろからまともにくらい、大爆発を起こす。
しばらくしてその巨大都市はふっと消滅してしまった。
あれ自体がベルータスという奴の能力だったはず。
死んだのか能力を解除したのかまではわからないが
フェルドナージュ様の勝利で間違いないのだろう。
四皇の一角を落とした。
だがまだフェルドナージュ様は兵を引いてはいない。
援軍に来たという方を警戒しているようだしスターベルが消えた方も警戒している。
援軍らしきものが来た方角から何者かがフェルドナージュ様の剣へと舞降りて行くのが見えた。
スターベルの方へは兵士達が向かい、しばらくして
フェルドナージュ様は、フェルス皇国方面に戻り
それ以上映像は映らなくなった。
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