138 / 1,085
第六章 強くなる
第百二十一話 マッハ族とラップ
しおりを挟む
俺たちが声をかけると、五十メートル程先にいたマッハ族が
マッハでやってくる。はやっ!
「ようようおまえらどこからわいた? アウトなお前ら外からわいた?
出て行く前だがでてけと言わねぇようまのおまえらなにようだ!」
何だこの軽快なラップを刻むトカゲブラザーは!?
これがこの村なりの挨拶の仕方なのか? 仕方ない前世で散々聞いた
ラップで俺も返そう。
「へいへい! 俺たち地下からドーンとわいた、おまえらのドンに会わせて
ほしい、散っていく前に仲間を救助急を要するよくきけブラザー。
俺たちの積み荷を罪のない仲間に届けて詰み帰ってやるのさ
我が祖国! イェア!」
俺たちはいつの間にかマッハ族に取り囲まれていた。
しくったか!?
「うおーーーーーー! ヘイブラザー! 俺たちは永遠の仲間だー!」
俺は目の前にいるあのブラザートカタウロスに担がれてマッハで走って
連れていかれた。
おおい、メルザ達がっ!
「お前ら、族長に、案内する。お前、最高。気に入った」
「イェー!」
俺は拳を突き出してブラザーに挨拶した。
ブラザーも見様見真似で拳を重ねる。
「いい挨拶だ。この村のしきたりに提案させてもらうぜ」
「おう、そうしてくれブラザー」
そう言うとブラザーは連れていかれたでかい家に入っていった。
あ、他のマッハ族がメルザ達をこっちに連れてきてくれた、助かった。
「おうおう、俺様感謝、おなかがへった。おまえらたっしゃ。
えと、ありがとまたな!」
メルザはインこそ踏めていないが頑張って真似したようだ。可愛い。
ミリルはお手上げのようだがルーは足で踊って見せていた。
ムーラは完全にマイペースだな。
「待たせたブラザー。名乗り忘れていたが俺の名はマッハ族のソン。族長にも熱いのをかましてやってくれ」
「ああ勿論だブラザー。俺の名はルインだ」
俺たちは拳を合わせる。いい友が出来た。
家の中に入るとかなり広い部屋の中に、族長とおぼしき者がいた。
「貴様がソンの言っていた人物か」
「ヨウヨウ……ってあれ?」
ラップじゃないだと? てっきりラップで熱いのをぶつけると
思ったよヘイブラザー。
「では手始めにそこの男。相手をせい。武器を持ち表に出よ」
まじかよ。マッハで動く戦士と戦えってか。
だがやらないと帰れって言われるか。仕方ない。
外に出るとソンが首を傾げていた。
「おい親父、話が違うじゃないか」
「お前は黙ってなさい」
どうやら話があらぬ方向へ行っていたようだ。
まぁこうなった以上やるしかないんだけどな。
「すまないブラザー、俺のせいで」
「気にするな。それに俺は弱いわけじゃない……はずだ」
広めの場所にでると俺は装備を格闘のみにした。
族長は四本足で槍を構えるトカゲだ。
「では始めるぞ。どこからでもかかってくるがよい」
うーん、なめられてはいるな。
仕方ない……俺はデュラハン後輩のアイアンクラッシャーを射出。
族長が驚き右に回避する。
とんでもない速さだ。恐らく今まで出会った誰よりも回避が早い!
すかさず足元に苦無を数本投げつける。
シュココココと苦無が族長の足元付近にささる。
いくら移動が速くても、地を四本足で走っていると
そういう障害物は邪魔だろう。
二本足は飛びやすいんだよ! ……っと俺は蛇佩楯で飛翔する。
空中から再度一本苦無を投げつつマッドシールドを使用し着地する。
族長は感心したように俺を見ている……かと思えば一瞬で俺の目の前に来ていた!
「妖楼!」
族長は俺にタックルをしていたようだが、ギリギリで難を逃れて後方に逃げた。
再度攻撃に転じようとしたところで族長から待ったがかかる。
「もう十分だ。妖魔の術しかと見た。
補給任務ご苦労であった。積み荷を受け取ろう」
そう言うと族長は俺の元へ一瞬で距離を詰めて
俺に握手を求める。
「その若さにしてはいい動きだ。気に入ったぞ。
わしは族長のソロンだ。客として迎え入れよう」
「よろしくお願いします。あの、ベルローゼさんという方は
こちらに来ていませんか?」
「ベルローゼ殿?フェルス皇国の実力者がこちらへきたという
情報は入っておらぬが」
「そうですか……」
俺は心配になったが、今はベルローゼさんの言う通り
補給任務を完了させよう。
マッハでやってくる。はやっ!
「ようようおまえらどこからわいた? アウトなお前ら外からわいた?
出て行く前だがでてけと言わねぇようまのおまえらなにようだ!」
何だこの軽快なラップを刻むトカゲブラザーは!?
これがこの村なりの挨拶の仕方なのか? 仕方ない前世で散々聞いた
ラップで俺も返そう。
「へいへい! 俺たち地下からドーンとわいた、おまえらのドンに会わせて
ほしい、散っていく前に仲間を救助急を要するよくきけブラザー。
俺たちの積み荷を罪のない仲間に届けて詰み帰ってやるのさ
我が祖国! イェア!」
俺たちはいつの間にかマッハ族に取り囲まれていた。
しくったか!?
「うおーーーーーー! ヘイブラザー! 俺たちは永遠の仲間だー!」
俺は目の前にいるあのブラザートカタウロスに担がれてマッハで走って
連れていかれた。
おおい、メルザ達がっ!
「お前ら、族長に、案内する。お前、最高。気に入った」
「イェー!」
俺は拳を突き出してブラザーに挨拶した。
ブラザーも見様見真似で拳を重ねる。
「いい挨拶だ。この村のしきたりに提案させてもらうぜ」
「おう、そうしてくれブラザー」
そう言うとブラザーは連れていかれたでかい家に入っていった。
あ、他のマッハ族がメルザ達をこっちに連れてきてくれた、助かった。
「おうおう、俺様感謝、おなかがへった。おまえらたっしゃ。
えと、ありがとまたな!」
メルザはインこそ踏めていないが頑張って真似したようだ。可愛い。
ミリルはお手上げのようだがルーは足で踊って見せていた。
ムーラは完全にマイペースだな。
「待たせたブラザー。名乗り忘れていたが俺の名はマッハ族のソン。族長にも熱いのをかましてやってくれ」
「ああ勿論だブラザー。俺の名はルインだ」
俺たちは拳を合わせる。いい友が出来た。
家の中に入るとかなり広い部屋の中に、族長とおぼしき者がいた。
「貴様がソンの言っていた人物か」
「ヨウヨウ……ってあれ?」
ラップじゃないだと? てっきりラップで熱いのをぶつけると
思ったよヘイブラザー。
「では手始めにそこの男。相手をせい。武器を持ち表に出よ」
まじかよ。マッハで動く戦士と戦えってか。
だがやらないと帰れって言われるか。仕方ない。
外に出るとソンが首を傾げていた。
「おい親父、話が違うじゃないか」
「お前は黙ってなさい」
どうやら話があらぬ方向へ行っていたようだ。
まぁこうなった以上やるしかないんだけどな。
「すまないブラザー、俺のせいで」
「気にするな。それに俺は弱いわけじゃない……はずだ」
広めの場所にでると俺は装備を格闘のみにした。
族長は四本足で槍を構えるトカゲだ。
「では始めるぞ。どこからでもかかってくるがよい」
うーん、なめられてはいるな。
仕方ない……俺はデュラハン後輩のアイアンクラッシャーを射出。
族長が驚き右に回避する。
とんでもない速さだ。恐らく今まで出会った誰よりも回避が早い!
すかさず足元に苦無を数本投げつける。
シュココココと苦無が族長の足元付近にささる。
いくら移動が速くても、地を四本足で走っていると
そういう障害物は邪魔だろう。
二本足は飛びやすいんだよ! ……っと俺は蛇佩楯で飛翔する。
空中から再度一本苦無を投げつつマッドシールドを使用し着地する。
族長は感心したように俺を見ている……かと思えば一瞬で俺の目の前に来ていた!
「妖楼!」
族長は俺にタックルをしていたようだが、ギリギリで難を逃れて後方に逃げた。
再度攻撃に転じようとしたところで族長から待ったがかかる。
「もう十分だ。妖魔の術しかと見た。
補給任務ご苦労であった。積み荷を受け取ろう」
そう言うと族長は俺の元へ一瞬で距離を詰めて
俺に握手を求める。
「その若さにしてはいい動きだ。気に入ったぞ。
わしは族長のソロンだ。客として迎え入れよう」
「よろしくお願いします。あの、ベルローゼさんという方は
こちらに来ていませんか?」
「ベルローゼ殿?フェルス皇国の実力者がこちらへきたという
情報は入っておらぬが」
「そうですか……」
俺は心配になったが、今はベルローゼさんの言う通り
補給任務を完了させよう。
0
お気に入りに追加
97
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ドアマットヒロインはごめん被るので、元凶を蹴落とすことにした
月白ヤトヒコ
ファンタジー
お母様が亡くなった。
それから程なくして――――
お父様が屋敷に見知らぬ母子を連れて来た。
「はじめまして! あなたが、あたしのおねえちゃんになるの?」
にっこりとわたくしを見やるその瞳と髪は、お父様とそっくりな色をしている。
「わ~、おねえちゃんキレイなブローチしてるのね! いいなぁ」
そう、新しい妹? が、言った瞬間・・・
頭の中を、凄まじい情報が巡った。
これ、なんでも奪って行く異母妹と家族に虐げられるドアマット主人公の話じゃね?
ドアマットヒロイン……物語の主人公としての、奪われる人生の、最初の一手。
だから、わたしは・・・よし、とりあえず馬鹿なことを言い出したこのアホをぶん殴っておこう。
ドアマットヒロインはごめん被るので、これからビシバシ躾けてやるか。
ついでに、「政略に使うための駒として娘を必要とし、そのついでに母親を、娘の世話係としてただで扱き使える女として連れて来たものかと」
そう言って、ヒロインのクズ親父と異母妹の母親との間に亀裂を入れることにする。
フハハハハハハハ! これで、異母妹の母親とこの男が仲良くわたしを虐げることはないだろう。ドアマットフラグを一つ折ってやったわっ!
うん? ドアマットヒロインを拾って溺愛するヒーローはどうなったかって?
そんなの知らん。
設定はふわっと。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
【R18】スライムにマッサージされて絶頂しまくる女の話
白木 白亜
ファンタジー
突如として異世界転移した日本の大学生、タツシ。
世界にとって致命的な抜け穴を見つけ、召喚士としてあっけなく魔王を倒してしまう。
その後、一緒に旅をしたスライムと共に、マッサージ店を開くことにした。卑猥な目的で。
裏があるとも知れず、王都一番の人気になるマッサージ店「スライム・リフレ」。スライムを巧みに操って体のツボを押し、角質を取り、リフレッシュもできる。
だがそこは三度の飯よりも少女が絶頂している瞬間を見るのが大好きなタツシが経営する店。
そんな店では、膣に媚薬100%の粘液を注入され、美少女たちが「気持ちよくなって」いる!!!
感想大歓迎です!
※1グロは一切ありません。登場人物が圧倒的な不幸になることも(たぶん)ありません。今日も王都は平和です。異種姦というよりは、スライムは主人公の補助ツールとして扱われます。そっち方面を期待していた方はすみません。
金貨1,000万枚貯まったので勇者辞めてハーレム作ってスローライフ送ります!!
夕凪五月雨影法師
ファンタジー
AIイラストあり! 追放された世界最強の勇者が、ハーレムの女の子たちと自由気ままなスローライフを送る、ちょっとエッチでハートフルな異世界ラブコメディ!!
国内最強の勇者パーティを率いる勇者ユーリが、突然の引退を宣言した。
幼い頃に神託を受けて勇者に選ばれて以来、寝る間も惜しんで人々を助け続けてきたユーリ。
彼はもう限界だったのだ。
「これからは好きな時に寝て、好きな時に食べて、好きな時に好きな子とエッチしてやる!! ハーレム作ってやるーーーー!!」
そんな発言に愛想を尽かし、パーティメンバーは彼の元から去っていくが……。
その引退の裏には、世界をも巻き込む大規模な陰謀が隠されていた。
その陰謀によって、ユーリは勇者引退を余儀なくされ、全てを失った……。
かのように思われた。
「はい、じゃあ僕もう勇者じゃないから、こっからは好きにやらせて貰うね」
勇者としての条約や規約に縛られていた彼は、力をセーブしたまま活動を強いられていたのだ。
本来の力を取り戻した彼は、その強大な魔力と、金貨1,000万枚にものを言わせ、好き勝手に人々を救い、気ままに高難度ダンジョンを攻略し、そして自身をざまぁした巨大な陰謀に立ち向かっていく!!
基本的には、金持ちで最強の勇者が、ハーレムの女の子たちとまったりするだけのスローライフコメディです。
異世界版の光源氏のようなストーリーです!
……やっぱりちょっと違います笑
また、AIイラストは初心者ですので、あくまでも小説のおまけ程度に考えていただければ……(震え声)
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる