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第三章 闘技大会 後編

間話 ギル・ドグマ戦vs死流七支

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「ったくでけえなこいつは」
「ぼやいてもしょうがないだろセフィア」
「さっさとかたしちまわねーと闘技場が墓場になるぜ」
「今日は厄日だな。せっかく弟子の戦いが観れると思ったんだがな」
「八剣のうち三本は俺が折る」
「五本は折ってこいや!」
「一本折るのだって疲れんだぞありゃよ!」

 そういうとベルディスは両手斧を掲げて突撃する。

巨爆烈牙斧ギガバースアックス!」

 振り下ろす斧の斬撃が二十m程のとんでもない分厚さで飛んでいく。
 ただ技の反動もそれに比例して大きく、ベルディスも後方に吹き飛ぶ。

「あーくそ、久しぶりに撃つとやべえ」
「なまってんのかこら、あぁ? 治癒すっからこっちこいや!」
「あぁ…なまってるわ。こりゃ」

 ギルドグマは怒り狂いベルディスの方を襲いにくる。

「ヘインズの盾」

 ハーヴァルは直径十m程のドーム状の防御壁を作り
攻撃を防ぐ。

「おいおい、火力ありすぎだろ。持たないぞそんなに」
「治癒してる間くらい気合いれて持たせろや! この金ぴか野郎が!」
「セフィア、その呼び方はやめてくれ……」
「おい、もう大丈夫だ。もう一発いける」

 そういうとベルディスは先ほどよりさらにでかい斬撃を飛ばした。

「そんなにしたら、僕の玩具が壊れちゃうでしょーっ?」

「……なにもんだてめぇ」
「みんなのアイドル、ニニーちゃんでーすっ」
「ちっ……黒幕からじきじきにお出ましかよ。目的はなんだ!」

「そんなの言うわけないじゃんっ。ばかじゃないのーっ?」
「んだとこらっ、嚙み殺すぞ!」
「やだーっ。ニニーこわぁーいっ。けどもう粗方終わって
撤収命令なんだよねーっ。
だからお兄さん達とは
握手してあーげないっ。またねっ」

 ニニーは話終えると地面に消えていく。
 暴れていたギル・ドグマも一緒に地面に消えていった。

「あーあ、逃げられちまったじゃねえか、どうすんだ、これ」
「俺が知るかよ。それより世界中から集まった奴らがいる場所で
これだけ表立って活動しやがるとはな。
間違いなくありゃ常闇のカイナだろ」
「そうだろうな。とりあえず外出ようぜ。相当死んだぞこりゃ」
「ふん、死んだ奴の蘇生はできねぇ。捨てておけよ」

 シーザーは少し不安になり思案する。ルインは無事に逃げられたかを。
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