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アルベルト・バーンシュタインその6:管理されて嬉しいのはあれだけ

今回の結末

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 結局、俺は何も得ることなく領地を立ち去るはめになった。
 おかしい。途中までは完璧だったってのに一体何を間違えたんだか。

「だから、領主の娘を襲おうとしたことでしょ?」
「だから、それは向こうから差し出したって言ってんだろ!」

 1号の理屈を跳ね除ける。それを聞いたユラがまた怒り出した。

「そんなことしようとしたんですかアルベルトさん! 不特定多数との性交渉はダメだってあれほど!」
「向こうから差し出したって何度言わせりゃ分かるんだてめえらは!!」
「差し出されてもダメなものはダメですー!!」

 ユラに至っては据え膳でも食うなと言う始末。マジでこいつは人の性欲をなんだと思ってんだ?

「なぁおい、いいかガキンチョ。お前みたいなガキはそうじゃないが、俺みてえな大人は女とヤるのが一番の楽しみなんだよ。それを奪われちまったら生きる意味ねえじゃねえか」

 俺は諭すように言ってみた。こいつは本心から思ってることだ。人間なんざ生き物なんだから繁殖すんのが一番、そうだろ?

「だったら特定の1人を作ってください」
「そんなもん、俺みてえな汚えおっさんが作れるわけねえだろ」
「じゃあちゃんとしてください。できるもんなら」
「できねえわ!! ……何言わせやがる!!」

 ユラにまたげんこつを食らわせる。反撃とばかりにユラが俺の手に噛みつく。いてえ!

「いででででで! やめろばか!!」
「あんいんいえくあひゃい、ひゃんほあほえなおひへあえあうああ!!」

 噛みつきながらだから何言ってんだかわかんねえしこいつかなり力入れてるぞ!!

「安心してくださいちゃんとあとで治してあげますから、かしら」
「通訳してねえで助けろいでえぇええええええ!!」

 1号が通訳。やっぱりこいつは俺を助けるためなら俺の身体を吹っ飛ばしそうな気がしてきた。
 あーもう何もかもうまくいってねえがとにかく今回はここまでだ、またな!!
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