図書館は職場なので迫らないでください

ミネ

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ちゃぽん‥。

バスルームに水音が響く。

あれから笹山くんと遊んで、別れて、唯継と夕飯食べて帰ってきた。そんで今、二人で風呂。唯継に寄りかかる姿勢で俺はバスタブの湯に浸かってる。

唯継が一緒に入ろうって言ってきて、断る理由もないから二人でお風呂に入った。大体いつも一緒に入る時はやった後で俺がぼうっとしてるときだから素で入るのはちょっと照れる。

唯継が重たくならない感じで俺の肩に顎を乗せながら話しかけてくる。

「もも、別府行きたいって言ってたよね。今度ももが休みとれたら温泉行こうか」

「あれは別に、温泉行きたいっていうか‥」

唯継が自分以外の誰とも風呂に入ったりするなっていうから、それだと温泉旅行とか行けないだろって話で‥。

「ふふ、いいでしょ。行こうよ」

笑って流すと唯継は話を押し通す。

「いいけど‥。そしたらキスマ付けんのやめろよ。大浴場に行けない」

「露天風呂付きの部屋にするから大丈夫だよ」

暗にキスマはやめないし、部屋にある露天風呂以外は行くなと言っている。

見知らぬ他人にも俺の裸、見せるの嫌なのかよ。誰も俺なんか見ないし、むしろ見られるのは唯継の方だと思う。さっきも風呂入る時思ったけど、唯継の身体は理想の男性像ってかんじで見てて惚れ惚れしてしまった。

「んー」

曖昧な返事をしていると唯継の手がそろりと下半身に伸びてきた。

「どこ触ってんだよ」

「もも、ここのこと気にしてたから僕と一緒の形にしてあげようと思って」

剥くな、剥くな。

てか、さっきのハンバーガーショップでした浮気(ではないからな)の話を蒸し返すなよ。

「いいよ、いてえから」

俺はこの話をやめたくてちょっと不機嫌そうな口調で答えるが唯継は気にせず軽い調子で話を続ける。

「お店のお姉さんはももの話聞いて同じことしてくれた?」

お店のお姉さんとはソープのお姉さんのことだろう。

「してねえ。大丈夫ですよー、病気じゃないですよー、って言われて帰らされた」

このまま軽い流れで、この話終わんねえかなと思いながら嘘をでっち上げる俺。

「こんな可愛いももが、そんな可愛いこと言ってきたら絶対帰さないよ」

股間を剥き剥きしてた手がいつのまにかしこしこと上下に動きを変え、唯継が耳もとで囁く。

「もも、そろそろ本当のことおしえて?どうしてあんなお店行ったの?」

笹山くんの、そんなこと気にしてるんですか発言で俺の中の童貞へのこだわりは消えたけれど、他人に童貞を捨てたくて必死だったことを話すのはまだ恥ずかしい。

特に相手は唯継だ。かっこよさが半端ないから俺のちっぽけなコンプなんて理解されなそうでこわい。

「そんなこと」とか言われてふふ、って余裕ある態度で笑われたら、俺のプライドを支えている、茹でる前のパスタみたいなか細い支柱の何本かが確実に折れる。

俺がちんこの刺激にも耐え、唯継の問いにも答えないでいると、目を伏せ寂しげな声で唯継が投げかけてきた。

「ももちゃん‥、僕じゃ不満?」

ぴたりと隙間がないくらい身体を密着させてくる唯継。

「やっぱり女性のほうが好き?」

ち、違うし。そりゃ女の子の身体に憧れはあるけど、好きなのは唯継で‥。

てか、唯継、真剣な話してんのにちんちんしこしこするのやめろよ。気持ちよくなってきただろ。

「そろそろでちゃうから、きゅっしようか」

「ん‥」

きゅっ、とはそのまま性器の根元を指で締める動作ことである。一回いっちゃうだけで疲れて眠くなっちゃう俺の射精を長く持ち堪えさせるための技だ。

「こうやって、ここ締めながらおしりに僕の挿れないといけない身体にしようね」

「い、いつ?」

何を言い出す。

「僕、ももちゃん大好き。絶対誰にも渡さないから」

「お、俺はいつのものだってば‥」

唯継の発言がちょっと怖くて俺はなだめるようにいつだったか前に言ったセリフをくり返す。

「うん。だから、ももちゃんの好きなとこ、いっぱいこすってあげるからちゃんと説明してね」




ちゃぷちゃぷとバスタブの湯を揺らしながら、俺はバスルームの壁に手をついて後ろから唯継に挿入されている。

「は、ぁ‥♡いつ♡きもち♡♡」

「ももちゃん♡僕も」

俺の好きなとこをゆっくりこすってきたり、強くこすってきたりするからたまんない。唯継がスピードを上げると、大きくてむっちりしてる陰嚢がぱんぱんと俺の陰嚢に当たる。

「どうしてお店行ったのかおしえて‥♡」

「あっ♡う、うん♡♡」

「ほら、ももちゃん♡」

唯継が催促してくるけどおしりぱんぱんされて気持ちいいとこぐりぐりしてくるから、頭が回らなくって言葉が出ない。半開きの口から出るのは喘ぎ声とぽたりとたまに落ちる涎だ。

俺の腰を両手で支えながらさらにぱんぱん、ぱんぱん責めてくる。浅い前立腺のところも何度もえぐられ、すでに達してしまい締められていない俺の性器はそれでも搾りかすのような精液をぴゅっ、ぴゅっ、と漏らした。

「い、いつ♡きもちいい♡♡」

「お店に行った理由は?」

壁につき、身体を支えていた両腕はいつのまにかバスタブの縁まで下がっていて、さらに唯継の方にお尻を向けた体勢になる。

唯継は動くのをやめると、今度はゆっくりと性器を先っぽまで抜き、またゆっくりと根元まで押し挿れるのをくり返す。

「ももちゃん♡♡」

誘うような甘い声がバスルームに響く。唯継の声で身体がさらに疼いてしまう。早くもう、唯継のエグくてぶっといので奥までいっぱい突いてほしい。それでもっと、いつもみたく激しく掻き乱されたい。俺のプライドや羞恥心は唯継のそれ欲しさにぐずぐずとあっけなく崩れ落ちた。

俺はバスタブの縁に手を支えたまま振り返り、快楽で涙を滲ませた顔を唯継へ向ける。

「いつ、俺ねえ‥、童貞なの」

俺の中に収められた唯継の性器がぐっ、と反応した。

「‥うん」

知ってるとばかりに唯継がうなずく。え?もしかして俺が童貞なことすでにばれていた?なぜだ?服装か?振る舞いか?言動か?多分全部だな。俺はそう理解した途端、恥ずかしさから顔がぱぁっと赤くなった。なんでかさらに俺の中の唯継はまた大きくなる。

「ももちゃん‥、うう‥♡」

辛抱たまらず、唯継のゆるゆると焦らすようだった動きが熱を帯びて激しくなる。

「あ♡いつ♡♡」

「ももちゃん、童貞なのが恥ずかしくて僕にないしょでソープ行ったの?」

「あっ♡あっ♡う、うん‥♡♡そう♡」

「そのあと一生懸命、僕のこと誘ってきたりしてたよね‥」

「うんっ♡だって、それで、いつがあんまりにもいっぱいするからっ♡溜まってるんだと、おもっ、思って‥♡あ♡はん♡う♡」

「ももちゃん‥♡♡」

やられまくって俺はもうよくわかんなくなっているが、この時の唯継の気持ちを表すなら「ばかな子ほど可愛いってまさに」であろうか。ピストンがさらに早まる。

「あっ♡あっ♡あっ♡あっ♡♡そこっ♡らめっ♡♡」

望んでいた蕾の奥を唯継のがちがちの硬くって大きくなった性器がみちみちに中を満たしては離れて、埋めて、引いて、つついてくる。もう気持ち良すぎて何でもよくなってきた。とにかく唯継とのセックスは最高である。

「いつ♡いつ♡すきっ♡♡♡おちんちんきもちいいっ♡♡」

「ももちゃんはずっと童貞のままでいいからね。誰にも触らせちゃだめだからね♡♡♡」

「うん♡♡」

笹山くんが言ってた通り、童貞なんかにこだわってるより目の前の好きな人と幸せな時間を過ごすほうが大切だな。俺はもう二度とソープなんかに行かないし、それで唯継を悲しませたりしない。俺はこの一生使われることのない童貞ちんちんにそれを誓った。


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