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「もも、もも、そろそろ起きよう?」

唯継の優しい声で俺は目を覚ます。カーテンはすでに開かれていて、柔らかい冬の日差しが目に飛び込んできた。ぴちりと閉められた掃き出し窓の先にはベランダに並んだ鉢植えの樹々が見える。

俺は寝ぼけまなこでスマホを探し、時刻を見る。今日は予定していた笹山くんと3人で会う日だ。でも約束の時刻にはずいぶん早く、あと一、二時間は寝られる余裕がある。

「まだ寝る」

昨日さんざん唯継とやったのだ。もう無理、やだってとこまで。何度も何度も唯継を俺を揺さぶって、最後の方は対面座位の格好で唯継の肩に両腕を回し、寄りかかるようにしてやられたのを覚えている。俺も一生懸命がんばったけど昨日の唯継はねちっこかった。

「もも、出掛ける前にしよう?」

俺の後ろから唯継は抱きついてきて、ぐりぐりと頬を寄せる。

まじか。これから出掛けるのにやるの?そりゃ休みの日はほぼ毎回、朝えっちしてるし、そのあと出掛けることもあるけどさ。でもそういう時は余力残ってる時じゃん。昨日いっぱいいっぱいしただろ。俺もう最後、寝ながら風呂入ってたよ。

「‥‥おしりこわれる」

ふかふかの枕を抱いて俺は眠りながら拒否した。

「ゆっくりするから、ね?」

目の前に向けられた俺の白いうなじに唯継は唇を這わしてきた。いや、ゆっくりやってもおしりは酷使されているのだよ。変な誘い文句に俺が枕に顔を埋めたまま、くふふ、と笑うと嬉しそうに唯継がさらに無い隙間をぴっちり埋めるようにくっついてきた。

「もも、好き」

「ん」

わかってるわかってる。だからもう少し寝させてくれよ。だけど唯継は俺を抱きしめる腕を解いてくれない。

「ももちゃん、こっちむいて」

「んー‥」

「おはようのちゅうして」

「んー‥」

まだ寝ていたくて背中を向けたまま動かない俺の首すじにあった唇を唯継は肩甲骨へ移す。それから背骨、腰、おしり‥。

「いつ、まって‥」

布団の中をもぞもぞと下に降りて行き、起きろと言わんばかりに、しっとりとした柔らかいおしりの肉を優しく噛まれると、唯継の思惑通り眠気はどこかに行ってしまう。

「わかった、いつ。起きるから‥」

唯継は俺の言葉を肯定するかのようにその痕を丁寧に舐めてきた。しかし行為は止まらず、今度は両手で尻の狭間を開くと蕾に舌を這わせてくる。

「んっ、ふ‥。起きるって‥」

ああ、もう、てか、ここまできたらやるしか無いだろ。そんなこと観念する前にいつのまにか腰を腕で持ち上げられ、俺の体勢は四つん這いで唯継の前にお尻を差し出すようなポーズにさせられてる。

「そんなに舐めたらだめだってば‥」

「ゆるゆるだよ。ももちゃんのここ。これだけで入りそう」

「い、いつのせいだろ。昨日ずっとやってるから‥!」

唯継は少しいじわるそうな顔してほほえむと、顔を埋めていた俺の股間から離れた。

「ごめんね、ももちゃん。そうだね、やりすぎちゃったよね。もうやめとこうね」

え?いまさら?あんなに舐められたら、もうやることしか今、頭にないんだけど。

あっけに取られた俺の顔を見て「かわいい」って唯継がくすくす笑う。

俺は唇を窄めると唯継の顔目掛けて枕を軽く投げた。見事ぽすっと音と共に枕は命中し、ベッドの上であぐらをかいている唯継の足元に落ちた。唯継はふふっ、ってほほえみながら乱れた髪を掻き上げて枕を拾う。

その隙に唯継の股間に潜り込み、まだ勃ち上がりきっていない性器にそっと手を添えると唯継を覗き込むように見上げた。

「絶対やる‥♡」






とか、なんとかいちゃいちゃしてるとあっという間に時間は過ぎてしまった(ちなみに2回やった)。急いで二人で浴室に入ってシャワーを浴びる。風呂から上がると唯継がバスタオルで拭いてくれるから、俺もフェイスタオルで唯継の髪をわしゃわしゃしてあげて一緒に拭き合いっこして、そのあと着替え終わると、唯継が俺の着たシャツの襟をきちんと直してくれるから、向かい合った俺も唯継の前髪をちょちょっとなでて直すふりして遊んだ。

一応、急いではいる。

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