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VSアルセーヌルパン
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その後数日、俺たちはルパンを探し回った。しかし、俺にはそもそも、奴が危険だとは思えなかった。泉が調べたところによると、アルセーヌルパンとはつまるところただの怪盗だという。史帆への漠然とした不信感に俺は悩まされていた。しかし、真由のサイトに入った投稿が状況を変えた。
「ルパンの情報来たよ!」
俺たちは奴の元に急行した。しかし、現場に行った俺たちを待っていたのは、既に空になった宝石店だった。しかし泉はとんでもないことを言い出した。
「真由、この店ってあくどい噂あるか?」
「ちょっと待って…うわ、こりゃひどいわ」
「どう言うこった、泉?」
「奴は義賊、あくどい奴からしか盗まないのがポリシーだからだ」
「なら、多分今夜はここに入ると思うよ」
真由が出してきたのはネットの掲示板。ぼったくりな店一覧と書いてあるそれのうち、たしかにかなりの数がルパンの標的になっていた。
「今夜ここに張り込んでみよう」
ここのところこの二人の活躍がすごくて誰がリーダーかが怪しくなってきていたが、幸い俺の提案を誰も拒まなかった。
その夜、俺たちが張り込みをしていると、店のガラスを何かが通り抜けようとしていた。
「こっちだ!」
どうして分かったのか知らんが、泉が(おそらくカードの出どころを捉えたのだろう)走り始めた。
そこにいくと、いかにも夜が似合う男がいた。
「予告状を出すのが遅くないか?」
泉があおるが、
「ようこそ、私のショーへ」
奴は冷静だった。しかし次の瞬間、俺たちは冷静じゃなくなった。奴は周りに、妖怪を召喚してきたのだ。
「これは…石燕の!」
「史帆がやけに警戒してたのって…」
「たぶんこれだろう」
なんと言うことか、奴は他の踊り者の力も使えるらしい。
「彼にこの力は強すぎたのでね」
「どういうことだよ!」
「持ちすぎた者から盗み、持たざる者に配るのが私の仕事でね、邪魔はしないでもらいたいな」
「ふざけんな!」
俺は奴に突っ込む。正面から一枚のカードが飛んでくるのが見えた気がしたが。
「君も力を持ちすぎじゃないかな?」
しかし、奴の能力は発動出来なかった。どこからともなく飛んできた槍がカードを粉砕したからだ。
「おいらも混ぜてもらおうか」
真っ直ぐな剣を構えていたのは、鎧を着た踊り者。
「数が多いな。ここは退散させてもらおう」
「おい待て!」
「残りの四天王を余裕で倒せるようになったらまた来たまえ」
奴は逃げて行った。撤退まで無駄に鮮やかだった。
「誰だお前は」
ルパンが去った後、泉が鎧野郎に問う。
「ひどいな~もしかして忘れたの?」
そういって兜を取ったところにあらわれたのは、見知った顔だった。
「「「師匠!?」」」
「せっかく強いメダル掘り出して弟子のこと助けにきたのに、その言い草はないんじゃないの~」
「しかしあいつレベルがあと三人もいんのかよ…」
俺たち(想定もしない一人が増えたが)はルパンとの再戦を誓ったのだった。
「ルパンの情報来たよ!」
俺たちは奴の元に急行した。しかし、現場に行った俺たちを待っていたのは、既に空になった宝石店だった。しかし泉はとんでもないことを言い出した。
「真由、この店ってあくどい噂あるか?」
「ちょっと待って…うわ、こりゃひどいわ」
「どう言うこった、泉?」
「奴は義賊、あくどい奴からしか盗まないのがポリシーだからだ」
「なら、多分今夜はここに入ると思うよ」
真由が出してきたのはネットの掲示板。ぼったくりな店一覧と書いてあるそれのうち、たしかにかなりの数がルパンの標的になっていた。
「今夜ここに張り込んでみよう」
ここのところこの二人の活躍がすごくて誰がリーダーかが怪しくなってきていたが、幸い俺の提案を誰も拒まなかった。
その夜、俺たちが張り込みをしていると、店のガラスを何かが通り抜けようとしていた。
「こっちだ!」
どうして分かったのか知らんが、泉が(おそらくカードの出どころを捉えたのだろう)走り始めた。
そこにいくと、いかにも夜が似合う男がいた。
「予告状を出すのが遅くないか?」
泉があおるが、
「ようこそ、私のショーへ」
奴は冷静だった。しかし次の瞬間、俺たちは冷静じゃなくなった。奴は周りに、妖怪を召喚してきたのだ。
「これは…石燕の!」
「史帆がやけに警戒してたのって…」
「たぶんこれだろう」
なんと言うことか、奴は他の踊り者の力も使えるらしい。
「彼にこの力は強すぎたのでね」
「どういうことだよ!」
「持ちすぎた者から盗み、持たざる者に配るのが私の仕事でね、邪魔はしないでもらいたいな」
「ふざけんな!」
俺は奴に突っ込む。正面から一枚のカードが飛んでくるのが見えた気がしたが。
「君も力を持ちすぎじゃないかな?」
しかし、奴の能力は発動出来なかった。どこからともなく飛んできた槍がカードを粉砕したからだ。
「おいらも混ぜてもらおうか」
真っ直ぐな剣を構えていたのは、鎧を着た踊り者。
「数が多いな。ここは退散させてもらおう」
「おい待て!」
「残りの四天王を余裕で倒せるようになったらまた来たまえ」
奴は逃げて行った。撤退まで無駄に鮮やかだった。
「誰だお前は」
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「ひどいな~もしかして忘れたの?」
そういって兜を取ったところにあらわれたのは、見知った顔だった。
「「「師匠!?」」」
「せっかく強いメダル掘り出して弟子のこと助けにきたのに、その言い草はないんじゃないの~」
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