魔法を求めて

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その参

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 俺とアイは順調に進んでいき、砦に辿り着いた。そこには、一人の男が不機嫌そうに立っていた。
「なぜ魔王に勧められて詐術師と組む必要がある?」
…いきなりご挨拶だな。
「お前は…」
「錬金術をやってるアルだ、そっちの陰陽師だけ置いて帰ってくれるか?」
…奇術は確かに他の系統より低く見られがちだが…
「良くないぞ、そういう考え方は」
「魔王!…」
「ここは君たちに協力してもらわないとこっちとしても困るんだよ」
アルが魔王に切り掛かる。しかし魔王は彼の持つ剣を黄金に変えてしまった。
「早く砦を攻略したらどうだい?」
錬金術師は前衛の技術を身につけないものだと思っていたが、彼は違うようだ。
 砦に突入すると、そこにはさまざまな罠が用意してあった。こういう時こそ奇術師たる俺の出番である。罠を見つけるのはかなり得意なのである。
 最奥に進むと、そこには鳳凰がいた。
「我こそがスザク、魔王様の配下の一人だ」
その瞬間、戦いが始まった。奴は炎を出してくるため、アイの氷が特効であった。
「ここまで素早く私がやられるとは…せいぜいこの力で呪いに勝つといい」
そう言って奴は消えた。
「呪い?んなもんないよな…」
俺はついごちる。
「これは私が使うね」
アイがカードを拾う。
「どんなカードなんだい?」
「聖なる炎だってさ」
意味がよくわからない。
 砦をでると、魔王が待ち構えていた。
「まずはスザクの攻略おめでとう。つぎはゲンブのところにいくといいよ」
そう言って地図を残して消えた。
「さっさといくぞ」
アルが急かしてきた。
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