魔族のペット(ネコちゃん)の調教記録

えい

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5.野良ネコのノラ

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「ーーノラ。お前が家の中にいるのは初めて見るな」

嫌なやつに見つかったとノラは思った。
首輪のない、主人がいないネコなのでノラ。そう呼ばれるようになってしばらく経つ。
古株なのでこの一帯でノラのことを知らない者は少ない。
ノラは胎が減ったときだけ姿を現し、適当に餌をもらえば消えるを繰り返していた。
隠居…ヤシャとは昔馴染みでもある。単に、お互い暇人なので、適当に餌をもらうには丁度いい。それだけだ。
餌がもらえればいいので、胎の中にさえ射精してもらえればいい。
口で勃たせて、中で射精させることには特化していたがそれ以外は疎い。
正直、餌がなければあんな行為したくはない。ネコ同士でなど尚更だ。
勃起することすら稀だった。
勃たないのならつまらない。そう言われることが常だった。
シィロにもそれを期待した。

「綺麗なこ、ボクとあそぼう?」
「わしと、とな?」
「いやだったらいいの。がまんする大丈夫。がまんできる」
「………我慢はする必要ないが」

自分で楽しめるのだろうか。
そう思いながらも、あまりにもひどい有様だったので家の中に上がらせた。
そのまま畳の上で押し倒されて、全身を舐められた。
相手は野良だと言うのに、それを厭うことなく、それはそれは丁寧に。
なかなか勃起しないそれを舐めて、中を弄られる。細い綺麗な指が入るのはなかなか良かった。
使い方を忘れたと思っていたがまだ種はあるらしい。ゆるゆると勃起した。
それに嬉しそうに舌を舐める顔を見て、自分に興奮していることがわかり、それに興奮した。
久々にクる顔だ。これは良い。これはすき。これは好み。そこから随分時間をかけて完勃ちさせた。
シィロはそれに自ら跨ると腰を振った。
前だけの刺激だと射精せないことがわかると、口付けされて、乳首を弄られて、さらに中を弄られた。射精したのはいつぶりか。
お返しとばかりに、胎に猛ったソレを入れられる。
そのあともずるずると交尾を繰り返していて、今に至る。

「お嬢。オレが帰ったぞ。……シィロ?」
「ぁご隠居さま、おかえりなさいませ」
「体が泥だらけだがどうした?」

シィロは寝転んだままキョトンとする。

「あ、これは遊んでいただいたのです」

淀みがない。清々しいまでにない。
隠居は目を細めた。

「そうか。なら良い。だがそれは汚れすぎだ。なに、このオレが隅々まで洗ってやろう。…ノラ、お前もだ」
それは助かる。正直腰が砕けて立てそうになかった。



広い湯殿でも盛りまくって、のぼせたシィロを介抱しながら、隠居には一通り話しはした。

「ふむ、大体想定通りだな。しかし、足りんからと言って、まさか野良のお前を連れ込むとは驚きよ。餌以外、男にもネコにも興味がないお前が、なぁ?」
「驚いたのはわしじゃ。まさか、立てぬほどにされるとはな。愛い顔をしておると侮るものではないの。雄としての愉悦に耽ったのはいつぶりか…思い出せぬ」
「オレが見つけたんだ。“お兄様”に仕込まれすぎてるところはあるが、それも含めて面白い。シィロはこの通り、良いネコではあるが、あまり周りに馴染もうとは思わんようだ。お前が目をかけてやればオレも安心。メスネコが乳繰り合うのは愛らしいしな」

シィロの抱き枕状態になっているノラは「お兄様」といううわ言を何度か聞いた。下手したら飼い主に折檻されるだろううわ言だ。
うわ言を呟きながら下半身を擦り合わせてくる。相当だ。そしてぽろぽろと泣く。
ノラはその涙を舐め、隠居は顔を撫で額に口付けた。



顔はとても愛らしく、格好も自分にあった服を着る。髪も爪もきちんと整え、遊んでいないときはそれを崩さない。
服を好まず、家にいる時はほぼ裸に近い格好で過ごすネコたちからすると異色だった。
隠居の傍にちょこんと座り、顔や首を撫でられている。シィロはせっかく整えた頭を触ると少し嫌がる。
隠居を訪ねてきた数名は震えながら頭を垂れた。
隠居は扇をトン、トン、トンと己の肩を叩く。

「こ、この度は誠にもうしわけ…」
「ふむ、何を申しておるかわからぬが」
「シィロ様に無体を強いたと…」
「と、言っておるが、お嬢。そうなのか?」
ぱちぱちと大きな眼を瞬いた。
「シィロは、のです。すぐにようなので、今後は大人しくいたします」
暗に、今回は許すので、金輪際近づくなと言っている。強い。
扇の叩く音が大きく鳴り、止まる。それに一同はビクリと肩を震わせた。
それはシィロも同じ。
「ネコのすることにオレはあまり口はださんが……優しいお嬢に嫌われるとは損だな」

隠居は扇をずっと叩いていた。トン、トン、トンと、中の律動に合わせて叩いていた。それが消えたことで調子が狂ったようで、シィロが微かに目元を朱にして息を飲んだ。
見かねたノラは木から降りる。
草履をポイポイと庭に履き捨て、家に上がる。
「コラ」と誰かが言うが無視をして、シィロに擦り寄った。どよめく。シィロがそれだけにビクビクと身体を震わして、さらにどよめいた。

「限界じゃろ?ほれ」
「うぅ、せっかく可愛くしたのに」
「他人に見られながらでいいならな、ここでするが?」
「いじわる」

隠居が笑った。
それから、頬杖をついて尋ね人たちを見た。つまらなさそうな顔をして、しっしっと邪魔者は消えろと手を払う。

「オレもネコを可愛がりたいんでな。用が済んだのなら出ていけ。あと、自分たちのネコくらいきちんと躾けろ。オレからは以上だ」

顔を青く、赤くした一同はぞろぞろと出て行く。襖がぴしりと閉まった。


「さて、他人はいなくなったぞ。お嬢、このままで良いな?」
はい、と頷いたのを見てシィロのスカートをノラがたくし上げる
レース地の下着からは勃起したそれが飛び出していて涎を垂らした。それを口に含む。
隠居は教えられた通りに、ニーハイとやらに挟んであったリモコンを操作して、後腔に刺さっている玩具の振動を強くした。
すると、腰を震わして射精する。それを漏らさずに飲み込み、萎えたそれを舐めて綺麗にした。
シィロが声を上げる。

「まって、もどしてっつよい」
「あ、すまんすまん、忘れておった」
「弱めるのはどれだ?」と首を傾げたので、シィロから離れてリモコンを覗き込む。「これじゃろ?」とスライドさせた、さらに強くなって、シィロが悶えた。ちなみに悪気はなく、単に機械に弱いだけだ。
「や、ぁあっあっあっっは…い、くっっ」
震えて、射精せずに中だけでイった。
シィロが泣きながらそれをひったくり自分で弱めた。
「良かったか?」
「………はい、とても。でも、まだ、余韻が抜けないので、このままで」

脚をだらしなく拡げたままころんと寝転がりリモコンを握りしめた。
シィロは思う。
弱であれば大丈夫。たまに甘イキする程度で済む。ずっと楽しんでいられる。
変な遊びをされなければ。
ご隠居さまが「愛い愛い」と口を撫でられる。それを口に含めば、舌を嬲られる。
気持ちいい。
ノラの長い赤爪が服の上からカリカリと乳首を弄った。その爪はシィロが整えた爪で大分気に入っている。
気持ちいい。
気持ち良すぎてまたリモコンのスライドを強くしてしまいそうになった。
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