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また1人……
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「えっ!」「何? 何?」「誰か殴られた?」
部屋がざわつく。
「ヤバい! 逃げろ~!」「うわー!」「ギャー!」
パニックになった、当然だ。見えない中、ほとんどの人が逃げ回る。
ガチャン! ガチャン! パリン……
「痛て~!」
見えてないので、そこら中にぶつかっているようだ。
ガチャガチャガチャガチャ……
「くそっ! ドアが開かない。何でだ?!」
「鍵なんて無いだろ! 早く開けろ!」
このカラオケルームに鍵はついていない筈だが、何故かドアが開かないようだ。
ヤバイ、このまま何も出来ずに全員殺されてしまうのか? しかし、全員殺すぐらいの怒りを覚えているのは十文字の家族ぐらいしかいない。やっぱり十文字が関係しているのか? 一先ず様子を見るしかないな……。さすがの三橋さんもパニクっているのか、皆をまとめようとしない。
「三橋さん?」
「……」
「三橋さん!」
「は、はい。三橋です」
「点呼とろう、三橋さん!」
「……」
「三橋さんが殴られたのか?!」
「いえ、大丈夫です」
今まで冷静を保っていた三橋さんも、さすがにパニックになっているのかも知れない。
「一ノ瀬冷静過ぎだろ! 何か知ってるんじゃないのか?」
「四天王寺か? 焦っても怪我するだけだ。目隠しに手錠されて監禁されているんだぞ。足掻いても無駄だよ。取り敢えず、誰が殴られたのかを知る方が大事だ」
「まあ、そうか……四天王寺大丈夫です」
「九十九大丈夫です」
「七瀬大丈夫です」
「三橋大丈夫です」
「八重樫ガラスでちょっと足切れたみたいだけど大丈夫です」
「……」
「ん? 六角?」
「……」
「六角が殺られたのか?!」
「六角が殺された?」
「理由は?! イジメに関係あったのか?」
「四天王寺です。二岡と六角は結構つるんでいたからな。六角もイジメに関わっていたかも知れない」
「そういえば、三橋さん、何か言おうとしてなかった?」
俺は先程の混乱の前に、三橋さんが何かを言おうとしていた事を思い出し質問したのだが、反応が無い。
「三橋さん?!」
「あ、はい。ええと、何でしたっけ?」
凄く動揺している。さすがにこの状況では、女性に冷静さは保てないのかも知れない。
「今、六角が襲われる前に何か言おうとしてただろ?!」
四天王寺も冷静では無い、当たり前か……。
「えっと……お茶を準備した時、二岡君と九十九さんも手伝ってくれてました」
「急に嘘っぽく聞こえるな」
「そ、そんな……」
「一ノ瀬です。三橋さんを責めるのは、まだ早いかも……」
俺の話を遮るように四天王寺が話す。
「睡眠薬入りのお茶を準備してたら、犯人と関わりがあるだろう? 自分と共犯者だけ睡眠薬無しのお茶にしたんだから」
「いや、俺は全てのお茶に睡眠薬が入っていたと思う」
「えっ!?」
「睡眠薬が入っている事は犯人には分かっているんだから飲まなければ良いだけ。全てに入れるのは、そんなに難しくないけど、入れていないのを共犯者に渡すのは相当難しい」
「なるほど。と言う事は、三橋さんは白だと?」
「白かどうかは定かじゃないけど、黒と決まった訳では無いって事」
「なるほど」
「ほぼ確定してるのは、二岡、三橋さん、九十九さんの中に犯人か共犯者がいるって事だな。七瀬さんもお茶を注いでいたけど、睡眠薬はその前に入れられているし関係無いかな」
「四天王寺です。それは、睡眠薬を入れないと実行出来ないって意味だよな?」
「そう言う事。俺は二岡が睡眠薬を入れたと思っている」
「ちょっと待ってくれ!」
「?」
「今、鍵を見つけた!」
「八重樫か?!」
「八重樫です。手錠の鍵かもしれない」
見つけた? 目隠しに手錠をされた状態でどうやって? 渡されたんじゃないのか?
部屋がざわつく。
「ヤバい! 逃げろ~!」「うわー!」「ギャー!」
パニックになった、当然だ。見えない中、ほとんどの人が逃げ回る。
ガチャン! ガチャン! パリン……
「痛て~!」
見えてないので、そこら中にぶつかっているようだ。
ガチャガチャガチャガチャ……
「くそっ! ドアが開かない。何でだ?!」
「鍵なんて無いだろ! 早く開けろ!」
このカラオケルームに鍵はついていない筈だが、何故かドアが開かないようだ。
ヤバイ、このまま何も出来ずに全員殺されてしまうのか? しかし、全員殺すぐらいの怒りを覚えているのは十文字の家族ぐらいしかいない。やっぱり十文字が関係しているのか? 一先ず様子を見るしかないな……。さすがの三橋さんもパニクっているのか、皆をまとめようとしない。
「三橋さん?」
「……」
「三橋さん!」
「は、はい。三橋です」
「点呼とろう、三橋さん!」
「……」
「三橋さんが殴られたのか?!」
「いえ、大丈夫です」
今まで冷静を保っていた三橋さんも、さすがにパニックになっているのかも知れない。
「一ノ瀬冷静過ぎだろ! 何か知ってるんじゃないのか?」
「四天王寺か? 焦っても怪我するだけだ。目隠しに手錠されて監禁されているんだぞ。足掻いても無駄だよ。取り敢えず、誰が殴られたのかを知る方が大事だ」
「まあ、そうか……四天王寺大丈夫です」
「九十九大丈夫です」
「七瀬大丈夫です」
「三橋大丈夫です」
「八重樫ガラスでちょっと足切れたみたいだけど大丈夫です」
「……」
「ん? 六角?」
「……」
「六角が殺られたのか?!」
「六角が殺された?」
「理由は?! イジメに関係あったのか?」
「四天王寺です。二岡と六角は結構つるんでいたからな。六角もイジメに関わっていたかも知れない」
「そういえば、三橋さん、何か言おうとしてなかった?」
俺は先程の混乱の前に、三橋さんが何かを言おうとしていた事を思い出し質問したのだが、反応が無い。
「三橋さん?!」
「あ、はい。ええと、何でしたっけ?」
凄く動揺している。さすがにこの状況では、女性に冷静さは保てないのかも知れない。
「今、六角が襲われる前に何か言おうとしてただろ?!」
四天王寺も冷静では無い、当たり前か……。
「えっと……お茶を準備した時、二岡君と九十九さんも手伝ってくれてました」
「急に嘘っぽく聞こえるな」
「そ、そんな……」
「一ノ瀬です。三橋さんを責めるのは、まだ早いかも……」
俺の話を遮るように四天王寺が話す。
「睡眠薬入りのお茶を準備してたら、犯人と関わりがあるだろう? 自分と共犯者だけ睡眠薬無しのお茶にしたんだから」
「いや、俺は全てのお茶に睡眠薬が入っていたと思う」
「えっ!?」
「睡眠薬が入っている事は犯人には分かっているんだから飲まなければ良いだけ。全てに入れるのは、そんなに難しくないけど、入れていないのを共犯者に渡すのは相当難しい」
「なるほど。と言う事は、三橋さんは白だと?」
「白かどうかは定かじゃないけど、黒と決まった訳では無いって事」
「なるほど」
「ほぼ確定してるのは、二岡、三橋さん、九十九さんの中に犯人か共犯者がいるって事だな。七瀬さんもお茶を注いでいたけど、睡眠薬はその前に入れられているし関係無いかな」
「四天王寺です。それは、睡眠薬を入れないと実行出来ないって意味だよな?」
「そう言う事。俺は二岡が睡眠薬を入れたと思っている」
「ちょっと待ってくれ!」
「?」
「今、鍵を見つけた!」
「八重樫か?!」
「八重樫です。手錠の鍵かもしれない」
見つけた? 目隠しに手錠をされた状態でどうやって? 渡されたんじゃないのか?
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