コトハジメ

①

コトハジメ

家に帰って、お母さんに相談してみたが、
「すぐに決めなくてもいいんじゃない？」
と言われたので、休み明けに行ってみる事にした。
学校の帰り、制服のままではマズい気がして、一旦帰ってから、着替えて向かった。
先輩の家は、電車で2駅の距離だった。
家に行くと、お母さんの依里ヨリさんが迎えてくれて、色々お喋りした。
先輩は帰っていなかった。
月謝は、週1で5千円、週2で1万だった。
家に帰ってから相談すると言い、その日は持ち帰った。
帰ってから、話して、承諾を得た。
次の日、学校の門を出た所で先輩に会った。
「よう」
無言で会釈した。
「あ、今日行く？」
「今日は・・・」
「そっか」
と言って、行ってしまった。
ん？今日行くんだったら、何なの？
一緒に？ってわけないよね？
その次の日、先輩の家に行って、お琴を習うのを決めてきた。
取りあえずは、週一回で、土曜日に行くことにした。