26 / 33
①
あの日のこと
しおりを挟む
「昇矢くんさぁ、私と初めて会ったときの事、覚えてる?」
「覚えてるよ」
「どう思った?」
「どう、って、可愛かったよな。歌も上手かったしな」
「お世辞じゃなく?」
「お世辞なんかじゃないよ」
「だってさ・・・」
「あの、男の子たちに言われた事?」
「うん」
「ただ、からかいたかったんじゃない?あの年で、TVとかにも出て、凄いことだよ。だからさ、なんか、面白がってたんだよ、きっと。確かに、化粧は濃かったしな」
「う~ん、よくわかんないよ」
「そうだよな、まだ小さかったもんな。里桜は覚えてるの?」
「当時の事は、覚えてる事と覚えてない事があるけど、昇矢くんを見た時の事はよく覚えてるよ」
「へぇ、どんなだった?」
「かっこよくて、優しくて、声も素敵で、なんか、嬉しかった」
「そっか」
昇矢くんは嬉しそうに笑った。
「よく、あの時の名刺取ってあったな?」
「うん。宝箱に入れてあった」
「宝箱かぁ」
「お菓子の空き缶だけどね。昔の思い出の物とか、まとめて段ボール箱に入れてあったの。なんか、懐かしくて見てたら、入ってて、急に昇矢くんの声が聴きたくなったの」
「俺の声って、そんなにいい?」
「うん、今も素敵」
そうゆうと、耳元で、
「ありがと」
と言って、ふっと息を吹きかけ、キュンっとなって、目を閉じると、キスをした。
長~いキスを。
「覚えてるよ」
「どう思った?」
「どう、って、可愛かったよな。歌も上手かったしな」
「お世辞じゃなく?」
「お世辞なんかじゃないよ」
「だってさ・・・」
「あの、男の子たちに言われた事?」
「うん」
「ただ、からかいたかったんじゃない?あの年で、TVとかにも出て、凄いことだよ。だからさ、なんか、面白がってたんだよ、きっと。確かに、化粧は濃かったしな」
「う~ん、よくわかんないよ」
「そうだよな、まだ小さかったもんな。里桜は覚えてるの?」
「当時の事は、覚えてる事と覚えてない事があるけど、昇矢くんを見た時の事はよく覚えてるよ」
「へぇ、どんなだった?」
「かっこよくて、優しくて、声も素敵で、なんか、嬉しかった」
「そっか」
昇矢くんは嬉しそうに笑った。
「よく、あの時の名刺取ってあったな?」
「うん。宝箱に入れてあった」
「宝箱かぁ」
「お菓子の空き缶だけどね。昔の思い出の物とか、まとめて段ボール箱に入れてあったの。なんか、懐かしくて見てたら、入ってて、急に昇矢くんの声が聴きたくなったの」
「俺の声って、そんなにいい?」
「うん、今も素敵」
そうゆうと、耳元で、
「ありがと」
と言って、ふっと息を吹きかけ、キュンっとなって、目を閉じると、キスをした。
長~いキスを。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
選ばれたのは美人の親友
杉本凪咲
恋愛
侯爵令息ルドガーの妻となったエルは、良き妻になろうと奮闘していた。しかし突然にルドガーはエルに離婚を宣言し、あろうことかエルの親友であるレベッカと関係を持った。悔しさと怒りで泣き叫ぶエルだが、最後には離婚を決意して縁を切る。程なくして、そんな彼女に新しい縁談が舞い込んできたが、縁を切ったはずのレベッカが現れる。
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
さよなら私の愛しい人
ペン子
恋愛
由緒正しき大店の一人娘ミラは、結婚して3年となる夫エドモンに毛嫌いされている。二人は親によって決められた政略結婚だったが、ミラは彼を愛してしまったのだ。邪険に扱われる事に慣れてしまったある日、エドモンの口にした一言によって、崩壊寸前の心はいとも簡単に砕け散った。「お前のような役立たずは、死んでしまえ」そしてミラは、自らの最期に向けて動き出していく。
※5月30日無事完結しました。応援ありがとうございます!
※小説家になろう様にも別名義で掲載してます。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる