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信じていれば
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10日程が経ち、隼人くんから連絡があり、レコード会社に行った。
最近は、マネージャーなしで一人で行動することが多い。
いつも打ち合わせをしている会議室に行くと、隼人くんが一人待っていた。
「ごめんね、呼び出して」
「ううん」
「今日は、これからの仕事の話をしたいんだ」
「仕事?」
「万帆ちゃん、俺にプロデュースさせてくれない?」
「プロデュース?」
「曲作りだけじゃなくてさ、売り込む全般?演奏もするしさ。俺、バンドではベースだったけど、ギターもキーボードも弾けるんだよ」
「知ってる」
「そっか」
「歌うの、私一人?」
「もちろん。あ、コーラスとか、俺もするけど」
嬉しすぎる話だ。でも、突然すぎて、困惑していた。
「それと、もう一つ、大事な話がある」
「大事な話?」
「俺、個人事務所を創設したんだ。それで、万帆ちゃんにも入って欲しい」
「え?あ、もしかして、本当は、夢莉くんと・・・」
「それは違う」
力強く言った。
「ドラマスタッフとの最初の打ち合わせで、本当は万帆ちゃん1人でって話だったんだ。仮面でってのは、最初から決まってた。そうゆう打ち合わせの途中に夢莉の売り出す話が事務所からあって。同じ奈良出身だし、いいかなぁってなった」
益々、びっくりな話だ。私の方が協力者なのかと思っていたから。
「俺は、もっと、万帆ちゃんと仕事がしたい。事務所にも話をしたら、本人の意思を尊重するって」
「え?」
「あ、ごめん、勝手に」
「ううん」
そこまでして、私と仕事したいって思ってくれているなんて。断る理由がない。
「隼人くん、えっと・・・」
一呼吸し、
「お願いします」
「よかった。
万帆ちゃん、よろしくね」
と、手を差し出し、握手をした。
その日から、隼人くんとの仕事が始まった。
今までと違って、打ち合わせ、曲作りなどにも、私も参加した。
ずっと、隼人くんと一緒だった。
今までの所属事務所にも、ちゃんと話をした。
毎日が楽しくてしょうがなかった。
最近は、マネージャーなしで一人で行動することが多い。
いつも打ち合わせをしている会議室に行くと、隼人くんが一人待っていた。
「ごめんね、呼び出して」
「ううん」
「今日は、これからの仕事の話をしたいんだ」
「仕事?」
「万帆ちゃん、俺にプロデュースさせてくれない?」
「プロデュース?」
「曲作りだけじゃなくてさ、売り込む全般?演奏もするしさ。俺、バンドではベースだったけど、ギターもキーボードも弾けるんだよ」
「知ってる」
「そっか」
「歌うの、私一人?」
「もちろん。あ、コーラスとか、俺もするけど」
嬉しすぎる話だ。でも、突然すぎて、困惑していた。
「それと、もう一つ、大事な話がある」
「大事な話?」
「俺、個人事務所を創設したんだ。それで、万帆ちゃんにも入って欲しい」
「え?あ、もしかして、本当は、夢莉くんと・・・」
「それは違う」
力強く言った。
「ドラマスタッフとの最初の打ち合わせで、本当は万帆ちゃん1人でって話だったんだ。仮面でってのは、最初から決まってた。そうゆう打ち合わせの途中に夢莉の売り出す話が事務所からあって。同じ奈良出身だし、いいかなぁってなった」
益々、びっくりな話だ。私の方が協力者なのかと思っていたから。
「俺は、もっと、万帆ちゃんと仕事がしたい。事務所にも話をしたら、本人の意思を尊重するって」
「え?」
「あ、ごめん、勝手に」
「ううん」
そこまでして、私と仕事したいって思ってくれているなんて。断る理由がない。
「隼人くん、えっと・・・」
一呼吸し、
「お願いします」
「よかった。
万帆ちゃん、よろしくね」
と、手を差し出し、握手をした。
その日から、隼人くんとの仕事が始まった。
今までと違って、打ち合わせ、曲作りなどにも、私も参加した。
ずっと、隼人くんと一緒だった。
今までの所属事務所にも、ちゃんと話をした。
毎日が楽しくてしょうがなかった。
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