桜と花火、それと僕

やっすー

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4日目.会いたくて

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花火と出会ってから、僕はここに来るのが楽しみになっていた。

「ねー、君。今日はさ絵かかないよ! 」
「はっ?じゃあなにするんだよ。」
こいつはここになにをしにきたんだろう。
「今日は君とカフェに行こうと思います!」
こいつ、とうとう頭のネジが全てはずれたらしい。
「え…、だって僕お金もってないし…。」
「いいからいいから、今日は私の奢り!」
僕はこうして、半ば強制的にカフェに連れていかれるのであった。




そのカフェは、いつもの土手沿いから徒歩5分ぐらいのところにあった。
カフェとゆうより喫茶店みたいな、
ちょっとアンティークな雰囲気ただよう建物だった。
花火は入るなり
「マスター!ホットコーヒー2つ!」
そう叫んでから奥の方の席へ歩いて行った。
「君をここに読んだ理由…、それは…。
勉強を教えてもらうためです!じゃないと次のテストがかなり…。」
いやいやいや…、絵描いてる場合じゃないでしょ…。
「でもさ、僕頭よくないし…、教えれるわけないよ…。」
「大丈夫大丈夫!絶対私よりは頭いい!」
まあ、いいや。コーヒー3杯で堪忍してやろう。

それから数学II、古文あと三教科ぐらいを
4時間ほどみっちり教えてやった。

「ふー、やっと終わったよ。鬼のような授業が!
まあ、君のおかげで今度のテストはなんとか赤点が回避できそうだよ。ありがとう。」
「どういたしまして。これで赤点だったら、今度はケーキ奢ってね。」
花火は少し嫌そうな顔をしたが、すぐにいつもの
ニコニコ花火にもどっていた。
「さー、そろそろ出ようか。途中まで送って行ってあげるから、心配しないでね。」
そう言って、お会計を済ませ、見覚えのある道まで送って行ってくれた。

「じゃあ、また明日。明日はちゃんとスケッチしようね。」
花火は暗闇に消えて行った。

確かその時だった。
僕の中で嫌な胸騒ぎがしたのが。
ちょっと気にはなったが、
まあ、そんなの気持ちの問題だろう。
さほど気にはしなかった。
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